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近年、大気の状態が安定しなく、にわか雨や雷雨が起こりやすくなってきています。時には、雷やひょう、竜巻や突風などで、家屋や車・農作物までかなりの被害に及んでいます。竜巻や突風は時期を問わずなぜ起こるのでしょうか。もう、年々異常気象に見舞われ、いつどこでも気象災害が起きています。これらの異常気象を食い止める策はないでしょうか。このままの状態では、将来的にはもっと酷い気象災害が起きるかもしれません。

A 回答 (1件)

私の私信です



質問者さんがおっしゃる『竜巻や突風』の原因にはいくつかの要素があります。
その前に理解しておく必要があるのは、その『竜巻や突風』は、『局地的な強い上昇気流』が起き、それにつれて地表で起きるものだ、という事です。
強い上昇気流の入り口となる地表付近では、そのまわり空気が掃除機のホースに吸い寄せられるように集まって来ます。
これが激しいと『突風』となります。

なので、『竜巻や突風』がなぜ起きるかは、『局地的な強い上昇気流』がなぜ起きるかという問題に帰着できます。

『上昇気流』が出来る基本要因は『地表が地表付近の空気の温度より高い』ということです。
上昇気流は、大気の『対流』のうちの『上に登る流れ』です。
空気の温度が広い範囲で一様で同じならこの上昇気流は出来ません。
その大気の一部の温度がその周囲より暖かいと、その空気のかたまりは上昇します。
これが上昇気流です。
空気自身は熱を発しません。
その空気を温めるのは何か。
それは地球の表面、地表です。
言い変えると、地面、または海や湖沼、河川などの水です。

太陽の陽光があたると、地表は暖まります。
それに触れた大気が暖まるのです。
そしてそれが上昇気流になる。

このとき、地表の状態によって地表の温度は変わります。
むき出しの大地やコンクリートはすぐに暖まり、それに比べて芝生や森はあたたまりません。
つまり、同じ時間陽にあぶられると、前者は後者より高い温度になります。
その結果、前者に触れる大気は後者より強い上昇気流を生みます。

この上昇気流はある条件で強くなります。
寒気の流入です。

上昇気流は、暖まって空気が膨張し、周りの空気より体積当たりの重さが軽くなり、『浮力』が生じることで生じます。
そこに寒気が流入すると、暖まった空気の周りが体積当たりの重さが重い空気なるので、浮力が増します。
その結果、暖かい空気の上昇する力が増すのです。
この力強く上昇する空気に向かって地表で吹き込む空気が『突風』で、上昇する空気が渦を巻いている姿が『竜巻』です。

この上昇気流は、昼は主に陸地で発生します。
特に、太陽の光で暖まりやすいほど強くなるので、一番強くなるのが『コンクリートなどの都会』、つぎが『露出した地面』、そして緑に覆われた畑や森、の順となります。

水は地面に比べ暖まりにくいので、昼間にはめったなことでは『竜巻や突風』は起きません。
しかし、日が落ちた夜は条件が逆転します。
水は地面に比べ、暖まりにくいですが、一度暖まると冷めにくい特性を持っています。
なので、夜、日が落ちて陸が冷え始めても海や湖沼や川は相対的に暖かいままとなります。
その結果、夜は水の上に上昇気流が発生したりします。
でも陽の光はないので、あまり強くはならないのが普通で、水の上では『竜巻や突風』は起きにくいと言われています。

『竜巻や突風』は上昇気流に伴って起きることを理解していただきました。
では、それが『なぜ頻繁に』起きるのかです。

『竜巻や突風』の発生原理がわかったので次の理由がお判りでしょう。

① 暖まりやすい地面が増えた
② 寒気が入る機会が増えた

① は、具体的には、コンクリートやアスファルトに覆われた『都市』が増えたことや、森林や草原などの緑地の砂漠化、森林の木々を伐採して農地化する、などでしょう。

② は少し難しいのですが、温暖化で地球規模で偏西風の流れが変わって、北極から吹き出す寒気や、寒流を渡って冷やされた空気のかたまりの流れが以前と変わったことが理由と言われています。

とりわけ、日本の場合は春と秋は周期的に北極からの寒気が運ばれてくるので『竜巻や突風』が発生しやすくなっています。
また、夏の暑さが数十年以前に比べて著しく厳しくなったので、夏はそれほど強くない寒気が入っただけでも『竜巻や突風』が起きやすくなりました。

相手が気象現象なので、人の力で簡単には対応できません。
私はプロファイルのようなもので、昔から竜巻被害が少なくない大陸に暮らしていますが、住むところを選ぶことで対策しています。
それは『広い森林地帯の真ん中に住む』というものです。

今住む町は、そこを中心に半径 200キロの範囲は自然の木々に覆われた丘がちな平地です。
いくつかの都会や広い牧草地、湖沼や河川などはありますが、少なくとも半径 50キロの中にはありません。
その中で、ウチの町は 10キロ四方の森の中に5万人が住むだけと言うところ。
こういったところには広いむき出しの地面がないため、激しい上昇気流は起きません。
また、他の地域で発生した強い上昇気流も、このような地域に来ると上昇力が衰えて地上に被害が発生するほどにはなりません。

近年は『竜巻や突風』に限らず、大雨に伴う浸水、地滑りや土砂崩れなどの土砂災害、氷雪害なんかが発生するようになったり増えたりしていますが、それにも理由はあるもので、その影響を受けないためには、住む場所を考える(=選ぶ)のは大事なことだと思います。
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