北極海の覇権を握るのはどこの国ですか？アメリカロシア中国EU…

北極海の覇権を握るのはどこの国ですか？アメリカロシア中国EU…

No.1 ベストアンサー 回答者： kantansi 回答日時： 2021/12/17 12:52

北極における利権争いの当事国はロシア、アメリカ、カナダ、ノルウェー、デンマーク、アイスランド、スウェーデン、フィンランドの沿岸8ヵ国で、これらの国々は1996年に北極評議会をつくり、平和と安定に向けた協力に関する宣言を採択した。

しかし、領有権の主張を凍結したり、囲い込みを防いだりする国際的なルールではないため、抜け駆けする国が出てきてもおかしくない状況にあり、実際、「北極争奪戦」といえるような動きも散見される。

　もっとも早くから積極的に動いてきたのはロシアとノルウェーで、資源採掘のためのインフラ整備、港湾整備、砕氷船の開発などを進めてきた。ノルウェーは北極海の一部のバレンツ海で天然ガス事業を展開。ロシアに至っては、2007年の夏に北極点付近の海底、ロモノソフ海嶺に自国の国旗を立てて領有を主張し、物議を醸した。　北極における軍事力で最も優位に立っているのもロシアで、ロシアは北極圏内にいくつも軍事基地を有し、2021年には北極圏の防衛を担う北方艦隊の潜水艦が氷を突き破る演習を行っている。　ただし、他の西側7カ国がロシアが北極圏の覇権を握ることを黙ってみているはずはない。　

中国は北極圏に領土をもっていないが、2004年にノルウェーのスバールバル諸島に北極観測基地、黄河基地を建設して、2017年には北極を一周して気象や航路の調査活動を行った。　そして2018年には、北極政策をまとめた白書を発表し、北極航路を「氷上のシルクロード」として整備する構想を示した。　

日本も2015年に「我が国の北極政策」を発表した。そのなかで航路や資源の開発に取り組む姿勢を示しているが、他国に比べると出遅れた感が否めない。

いずれにしても、単独の国が北極海の覇権を握ることは無いだろう。