No.3ベストアンサー
- 回答日時:
gyoubuさんのご質問は次の3つの部分に分けられるかと思います。
(1)なぜ(人間は)物質の反射した色をみて、その物質の色とみなすのか
(2)すべての物質が光を吸収するのか
(3)物質がある色の波長を吸収すると、(物質内部電子の)エネルギー準位が上がるが、常に吸収しているとエネルギー準位はどんどん上がっていくのか
このうち(1)については、近い質問(No.1400477)が5/21にあり、私がそれに回答させていただいたものがありますので、下記に引用しておきます。何かのご参考になれば幸いです。
(2)については「光」と定義される全波長領域(極紫外~遠赤外)で全く吸収を示さない(or無視できる程度に小さい)物質は無いと思います。可視域など波長範囲を限れば、例えば石英など無視できる程度に吸収の小さい物質は多々あります。
(3)(レーザー発振のように特別に整った条件で反転分布のようなことが起こらない限り)一旦励起準位に上がった電子はすぐさま(緩和時間で)エネルギーを失って(「失活」。例えば振動エネルギーになる、蛍光を発生する、etc.)基底準位に戻ります。なので、光を継続的に当て続けても通常は、同じ基底準位と励起準位の間を往復動ポンプのように往復するだけです。
<<以下(1)に関する引用>>
人間の目の対応できる波長域が現在可視光とされている波長領域になったメカニズムは、今までの回答者さんが回答されているようにマクロ的には、地球の地上の環境でこの波長帯が光源・大気の吸収などにおいてエネルギー的に減衰などの不都合がないこと、人間の生存に必要な情報量を他の波長域より多く持っていることで、私も正しいのではないかと思います。
ここからが私の個人的見解です。
では、「人間の生存に必要な情報量」のキーは何でしょう? なぜ、人間は「青・緑・赤」の識別が必要になったのでしょう?
私は、キーは植物の「葉緑素」にあるのではないかと思っています。植物は太陽の光を用いて光合成を行うため、地上に良く届く波長の光に合わない色素では効率が悪く使い物にならないことから、青と赤の波長を吸収する葉緑素が光合成の担い手になったのでしょう。そのため、植物をエサとする生物にとっては、その葉緑素が見える必要性は十分理解できるように思います。しかし人間にとっては、「植物をエサとする」という観点ではなく、人間の祖先が「森に住むヒト」であった時代に、森の木々の葉に隠れた敵をいち早く認知したり、また葉の緑のバックグランドの中から木の実などを選択的に識別したりすることが必要だったのではないでしょうか。そのために、葉緑素の吸収帯である青と赤、そしてその谷間にある緑、この3色を識別する必要性が出てきたのではないでしょうか。それが、現在人間が色を識別できる視細胞の3原色になっているように思えます。
この回答へのお礼
お礼日時:2005/05/29 17:22
回答ありがとうございます。大変丁寧に、詳しく答えてくださって助かりました。
自分の疑問に思っていたことがわかり、すっきりしました。
No.2
- 回答日時:
そうです。
黒はほとんどの光を吸収し、白はその逆。青は、赤と緑が吸収されて(人間には、)青色(に見える)光が跳ね返ってきているのです。
だから、私たちが見ている色は、脳で勝手に作られた色だと教わりました。
No.1
- 回答日時:
色が見えるのは、光が反射されるとか、透過する(色つきセロファンや溶液などの場合)とかで目に入って来て、それを感じているからです。
おっしゃるとおり、その反射光や透過光をその物質の色とみなします。
全ての物質が光(電磁波)を吸収します。エネルギー準位が上がっても、光や熱を出しながら元の準位に戻るので、基準のエネルギー準位(基底状態)は変わりません。
ちなみに、光によって多数の電子のエネルギー準位を上げておいて、その電子がまとまって元の準位に戻るときにレーザー光が出ます。
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