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PFOとASDの違いはどこですか??
いろいろな資料を見てもはっきり書かれていません。。。
わかる方おられましたら教えてください!!

A 回答 (2件)

胎児期に心臓の各部屋が形成される段階を理解する必要があります。


左右の心房を分ける心房中隔は始めに一次中隔が形成されます。これには二次孔と呼ばれる穴が形成されています。
次いで、一次中隔とは別に平行して二次中隔が形成され、これが二次孔を被います。
心房中隔欠損症(ASD)で最も多いタイプはこの二次孔を二次中隔が被うことが不完全なもので、主として左→右短絡を生じます。
二次中隔には卵円孔と呼ばれる穴がありますが、二次孔とはズレていますので2枚の中隔が密着すれば穴はなくなります。
生後、2枚の中隔は融合することが多いのですが、数割の方はこれが不完全のままになっています(PFO)。不完全でも通常は右心房より左心房のほうが圧が少し高いので卵円孔の部分は密着したままで血流はありません。しかし、右心房側の圧力が上がるような状態となれば卵円孔を通じて一次中隔を押して右→左短絡が生じ得ます。短絡量は少ないものの時には脳梗塞の奇異性塞栓の原因となることがあります。
なお、心房が拡大した場合にはPFOが引き伸ばされたような状態になって二次孔に近づきスリット状の穴から左→右短絡が生じStretched ASDと呼ばれるような状態になっていることがあります。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/products/anatomy/has …

参考URL:http://infosv01.med.osaka-cu.ac.jp/vuniv2004/kou …
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この回答へのお礼

心臓の発生機序から詳しく説明いただき、大変よく理解出来ました。教えていただいたHPも先ほど見させていただきました。載っていたことが今まで疑問に持ちながらもはっきり理解出来ていなかったことばかりだったので、感激しました。とてもすっきりした気持ちです。これをもとに更に学習させていただきます。ありがとうございました!!

お礼日時:2005/06/18 10:22

現実とは一旦離れて言葉だけの意味を考えると、



■PFO: patent foramen ovale = 卵円孔開存
卵円孔とは胎生期の循環において、生理的に右房から左房へ血液を流すために開いている孔です。生後直後~数日のうちに閉鎖することが普通ですが、1歳くらいまで開存していて気がつかれないまま自然に閉鎖することもあります。すなわち、正常な構造物としての孔が閉鎖していない状態をいいます。

■ASD: atrial septal defect = 心房中隔欠損
心室中隔の形成過程で一部に組織欠損が生じた状態です。生理的な孔が開いているのではなく、本来できるはずの肉が十分にできないために、左房・右房の間に短絡路ができた状態を指します。欠損部が小さいものは、乳幼児期に自然閉鎖することがあります。

左房-右房間に通路があって、血液が不適切に流れてしまうことにおいては、両者は同じことです。そういう意味で、PFOをASDの一部として説明してしまうこともあります。

心エコーで両者の区別およびASDの種類がわかります。
但し、1歳未満くらいの小さな子では判然としないこともあります。

さらに、カテーテル検査によって短絡率、肺血管抵抗などを調べます。

一般にPFOのほうが自然閉鎖する確率が高いと考えれていましたが、それよりも孔の大きさの方が重要であり、孔の小さいものはPFOでもASDでも自然閉鎖の可能性が高く、また手術が不要なことが多いです。

大きな欠損があって、右心負荷、肺血流増加による心不全症状を来たすもの、合併心奇形(大動脈弁逸脱など)を有するものは手術を要します。

参考URL:http://www.merck.com/mrkshared/mmanual/section19 …
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この回答へのお礼

お礼の言葉が遅くなってすみません。
手持ちの資料が少ない中、とても参考になりました。
ありがとうございました。

お礼日時:2005/06/18 10:13

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