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 古典文法書(高校生向け)を読んでみても、この二つの助動詞のもつ概念がよく分かりませんので質問します。この二つの助動詞はどのような概念で使い分けられているのでしょうか。
 例えば「花咲きたり」と「花咲けり」では、表している状況・概念はどのように違うのか教えて頂けると嬉しいです。
 

A 回答 (4件)

奈良時代では「たり」は上二段・下二段の動詞に、「り」は四段・サ変・カ変・上一段に接続するものだったそうです。


それが、平安時代初期には「り」に接続するはずのカ変と上一段が「たり」に接続する形へと移行していき、
その流れを受けて、四段とサ変にも「たり」が接続する形が出てきたと言われています。

その流れの中で根気よく四段とサ変は「り」に接続する形が古来のままで残ったというワケです。
なので状況や概念に関しての使い分けは厳密にはなかったようで、
単に接続の問題だけだったと思って良いと思います。

細かく言えば「り」や「たり」という語の成立した背景を述べることができるのですが、
私が大学生だったときに、国語学のレポートで「たり」「り」の成立論を記したとき、400字詰め原稿用紙が10枚以上になった記憶があるので、
もし詳しいことを知りたい場合は、
 ◎『岩波古語辞典 補訂版』1474~1476頁
を参照してみて下さい。
かなり詳しく述べられています。
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この回答へのお礼

概念の問題ではなく、接続の問題だったとは。目から鱗が落ちた 状態です。有り難うございました。

お礼日時:2005/08/19 15:39

#2です。


横やりで申し訳ありませんが、
#3さんが仰っている、
>「花咲きたり」
    完了…今まで咲いていなかったものが「咲いた」という動作
       の完了を示します。
これは間違いです。
もちろん、「たり」も完了を表しますが、元々は「咲きてあり」→「咲きたり」へと変化したものなので(#3の方も仰っていますね。)、
これを直訳すれば「咲いているのがある」となり=「咲いている」で「り」と同じ「存続」を意味します。
もちろん「り」は#3の方が仰っているので合っておりますが、
「たり」「り」共に、文法的用法の原義は「存続」になり、
「完了」の意味は平安に入って徐々に付随されていった意味になります。

最近の生徒向けの文法書では「完了」が先に書かれているため、
生徒達は混同しているようですが、「たり」「り」が出てきたときに「完了」で訳すことは殆どないと言っても過言ではないです。
「たり」「り」が出てきたときは、どうしても「存続」で訳せない時のみ「完了」で訳す、と考えておいた方が良いと思います。
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「花咲きたり」


    完了…今まで咲いていなかったものが「咲いた」という動作
       の完了を示します。
「花咲けり」
    状況…現在花が「咲いている」という事実を示します。

「り」というのは、文法を度外視して、「あり」の意味を持ちます。
咲きてあり→咲きてぁり→咲きたり
咲くあり→咲くぁり→咲けリ
発音してみれば、なんとなく近いと感じるでしょう。
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(助動)(ら・り・り・る・れ・れ)

この語とほぼ同じような意味を表す助動詞に「たり」があるが、中古以降、接続の自由な「たり」の方がしだいに多く用いられるようになり、中世以後、終止・連体形以外には、「り」はほとんど用いられなくなっていった
http://jiten.www.infoseek.co.jp/Kokugo?col=KO&pg …
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この回答へのお礼

インターネットに詳しくなかったので、有益なサイトを教えて頂き有り難うございました。

お礼日時:2005/08/19 15:36

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