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置換シクロヘキサンの安定コンフォメーション(いす型)についてですが、いろんな資料を読んでいるうちに、混乱してきてしまいました・・。次の3つの質問について、お願い致します。

(1)l-メントール((1R,3R,4S)-3-p-menthanol)の安定コンフォメーションは、3つの置換基ともeq位にきますが、(+)-ネオメントール(1R,3S、4S)-3-p-menthanol)の時は、-OHがax位で、他2つはeq位にきますが、なぜ全てeq位にならないのでしょうか?R,Sを考えるからでしょうか?

(2)普通の構造式から、いす型のものに書き換えるとき、どれか1つが決まったら他は機械的には決めてはいけないのでしょうか?(例えば、l-メントールにおいて、1Rのところがeq位だから、3Rもeq位で、4Sはax位という感じで、RとSの関係をそのままexとaxに変換してしまう事です。)実際、こう考えると答えが違ってきちゃってますが・・。

(3)置換基が2つの時は、両方ともeq位が安定と考えて良いのでしょうか?3つの時は、(1)のようにR,Sを考えていくのでしょうか?

質問が多くてすみませんが、宜しくお願い致します。

A 回答 (1件)

確かにチョット混乱されているようですね。



 置換シクロヘキサンの安定配座を考える場合,考えるのは2つあるチェア-型と2つあるボ-ト型です。これらは,リングフリップと呼ばれる操作でのみ相互変換されます(参考 URL の「基礎有機化学講座」の「図11/説明11」をご覧下さい)。で,R,Sが変わると化合物が変わってしまいます。

 ここで,安定コンフォメ-ションを考える基本は,チェア-型はボ-ト型よりも安定,equatorial 配座が axial 配座よりも安定,大きな置換基が equatorial 配座をとる方が安定,と言った事です。これを元にご質問に回答いたします。

【1】
 メント-ルには置換基として1位メチル基,3位水酸基,4位イソプロピル基が存在します。この中で最も大きいのはイソプロピル基ですから,イソプロピル基が equatorial 配座をとるコンフォメ-ションが安定コンフォメ-ションになります。
 すると,l-メント-ル(1R,3R,4S)では全ての置換基が equatorial の配座が可能で安定コンフォメ-ションになります。しかし,d-ネオメント-ル(1R,3S,4S)の場合は,イソプロピル基をチェア-型の equatorial 配座にすると 3S 配置の水酸基は axial になってしまいます。これは仕方がありません。

【2】
> どれか1つが決まったら他は機械的には決めては
> いけないのでしょうか?
 いや,機械的に行なえば良いのですが,やり方が間違っています。上に書いた様に1番大きい置換基をチェア-型の equatorial に置きます。この時,絶対配置のR,Sが正しくなるようにして下さい。後は,機械的に,置換基の R, S が正しくなるように置いていきます。つまり,「RとSの関係をそのままexとaxに変換してしまう」のではなく,RとSが正しくなる様に置くのです。

【3】
 上に書いた様に,安定コンフォメ-ションを考える上でR,Sは換えられません。ですので,置換基が2つでも3つでも,それ以上でも同じで,最も大きいものを equatorial に置き,他はR,Sが正しくなる様に置いていくわけです。

 いかがでしょうか。必要なら補足下さい。

参考URL:http://www.geocities.co.jp/Technopolis/2515/
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この回答へのお礼

本当に混乱してしまってたので、助かりました。
とても分かりやすい説明で、理解する事ができました。
ありがとうございました!!!

お礼日時:2002/02/12 23:39

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