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ソフィストの思想史的意義と問題点についてよくわからないので説明お願いします。

A 回答 (6件)

補足します。


ソフィストの思想史的意義について述べる前に、ソクラテスの思想について。
ソクラテスは、まずいわゆるソフィストたちの不可知論に対して、確かに知らないことは知らないとした。(「無知の知」)ただし、こうして知らないとしたことによって、実は知っていることもあるとした。つまり、知らない知らないだけしか言わないソフィストに対して、道徳的に正しいようなことは衆人一致するはずだとした。(これ自体、本当は古代ギリシアの習俗を抜けていない気がしますが。)ともあれ、不可知論で何も知ることができないという思考法(減点法)から、知らないことも多いけれど知ることのできるものをあげていこうとする思考法(加点法)に転換したことが、何よりも大きいと考えます。この流れは、アリストテレスの自然学への展開を経て、カントの純粋理性批判までつづき、現代まで連なる西洋的科学思想を形成していると同時に、道徳の先生プラトンの流れを汲む神学(キリスト教)の発展を促した、正に西洋というものを形成している根幹であるといえるでしょう。
というわけで、ソフィストの思想史的意義と問題点は、知らない知らないしか言わなかったことによって、いいのか悪いのかは置いといて、現代社会を形作るいわゆる西洋思想を作ってしまうことになった点です。
個人的には、現代科学を含み西洋思想自体、嘘を嘘で塗り固めた嘘っぱちの重ね塗りのような気がしますが、果たしてソフィストの考え方のままだったら、現代の生産的な活動は皆無だったかもしれません。そう考えると、このソフィストからソクラテスへの流れは、人間の歴史の進展する大きな転換点だったのではないでしょうか、と私は考えます。
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 訂正


 「アリスティッポスのニュニク派」…まちがい
 「アリスティッポスのキュレネ派」…ただしい

 ごめんなさい。なんか…Wordって使いにくいの…
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 草葉の陰で泣いている(かもしれない)ソフィストたちを擁護する立場から少々。



 まず外堀から。
 そもそも「ソクラテス」って人がどんな人だったか、よくはわかっていません。さすがに現在ではその実在まで疑う研究者はいませんが、かつて一時期、疑われたこともあるくらいなんです。
 一般に知られている「ソクラテス」像は、プラトンの手になる『ソクラテスの弁明』などを介したものです。つまり「プラトンの目から見た限りでのソクラテス」です。
 ソクラテスの死後、「小ソクラテス学派」と呼ばれる諸流が生まれています。エウクレイデスのメガラ派、パイドンのエリス派、アンティステネスのキニク派、アリスティッポスのキュニク派…の四派が知られています。で、一つ一つ見ていくとバラバラだったりします。快楽主義あり、禁欲主義あり、文明否定あり…と。
 それぞれが「ソクラテスの弟子・後継者」を称しているわけですから、つまりはそうした一面がソクラテスという人物にはあった、ということでしょう。…だとしたら…
「いったいどんなヤツやねん、ソクラテスって???」
 うーん、わからん…ということになります。
 …えーと、つまり、言いたいのは、「ソフィスト」を見てみようとする場合、「プラトンから見たソクラテス、そのソクラテスから見たソフィスト」というのでは、ちょっと、のぞき穴が小さすぎるのではないでしょうか、ということです。

 といって、僕も大学入試は日本史でやったクチですから、「ソフィストの全体像」を捉えるなんていう大それたことはできません。だから、本丸を前に空しく討ち死にするのです。
 …が、少なくとも、彼ら「ソフィスト」が、「それぞれの分野に、それなりの専門知識を持った職業的知識人・ソフィア(知恵)を持つ者」たちであった、というくらいのことは言えます。
 その彼らの中で、弁論術(レトリケー)を専門とした人たちが、時に詭弁を弄することをも厭わなかったことは事実なのでしょう、おそらく。しかし、例えば、明らかに公衆の面前で殺人を犯した黒人男性の被告を、モンダイを人種問題にすりかえて無罪にしてしまう弁護士さん(S・トゥロー『評決のとき』より)なんてのは、どうでしょう? …まるっきり問題がないわけではないとは思いますが、少なくとも彼は無能じゃない。被告の利益を最大限にはかるという与えられた職分を、全身全霊をもって果たしただけのことです。
 ソフィストたちも同じでしょう。それぞれの専門分野で、それぞれの職業意識を自覚しつつ、それぞれの知識を切り売りしていただけのことです。そういう人たちに対して、ソクラテスって人は「《よく生きる》ことについては何も知らない、それを知らないってことを知ってるだけで、オレは彼らより上だ」とかつぶやくわけです。
「つまりね、《善意の第三者》ってのはね、法律用語ではね、とってもイイ人って意味じゃなくてだね…」と言っている人に対して、
「センセ、そんなことどうでもいいから、《よく生きる》ってどういうことか、おせーて」
と、おねだりしていたのがソクラテスというわけです。
 ソクラテスって、考えようによっては、けっこーしつれーなヤツです。

 「よく生きるとは?」というのは、もちろん大事な問いでしょう。けれど、かと言ってその他もろもろの専門分野の知が無意味なもの、軽んじてよいものとは思えません。鉄骨オタクがいなければビルは建ちませんし、鰻オタクがいなければ蒲焼は焼けません。来てくれた客のために、心を込めた一杯のラーメンを出す…そういう生き方に、哲学なんか要らないでしょう。
 ソフィストたちもまた、そういう意味での職業人だったと、僕は思います。

(なお、蛇足ながら。「ソクラテス以前の哲学者(プレ・ソクラティカー)」と「ソフィスト」というのは、必ずしも同じではありません。ヘラクレイトスやパルメニデスは、ソクラテスよりもかなり時代が前の人たちで、「自然哲学者」の範疇に入ります。ゴルギアスは、確かにソフィストの一人に数えられるようです。)
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ソフィストってはじめはまともだったんでしょうか、ともかくソクラテスの批判しているソフィストってのは、要するに弁舌さわやかに何でもテキトーに論じちゃう「ディベート屋さん」ですね。


 かっこいい演説をやっておひねりを貰う職業的レトリック・アーチストです。無意味な言葉のお手玉も芸の内なら、お気に召す結論に合わせて何とでも筋書きを作り出すのもお手の物。ということになると、必然的に価値観を相対化するしかない。決定的な証拠を見せろと言われないためには不可知論しかない。いい加減な比喩を使った論法、情に訴える論法で、論述に飛躍を嵌め込む。一例を挙げて全部がそうだと言いくるめる。(それに対抗するソクラテスも結構飛躍のある論法を使ったりしてますけど。)そういう意味では、反面教師として論理学の必要性を裏付けているとも言えます。
 これって、現代日本の世情、勉強不足のマスコミが情に訴え、人気が全て、何でも相対化しちゃって、バカがバカまるだしでうろついていても恥ずかしくない世の中の事を言っているようにも思えます。とほほ。
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手元に参考書がないので簡単に説明しますが。


意義は最初に哲学を始めた人たちということ。
問題点は、ソクラテスに批判されたりしましたが
要は議論が手段論に陥ってたから。ということでしょうか。

ましかし私は「人間は万物の尺度である」が全てを言い表していると思ってるのですけども。
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ソフィストは、いわゆるソクラテスの出現以前の古代ギリシャの哲学者集団を指し、ソクラテスの思想の成立する土台を築いた人々です。

要するに、素朴な知識論と考えますが、面白い記事を見つけたので、取り急ぎ回答します。
ちなみに、後期ギリシャの懐疑主義者(プロティノスなど)もソフィストと呼ぶことがあるみたいですが、こっちの方はよく知りません。

参考URL:http://www.urban.ne.jp/home/true1/sofies/tetu9.htm
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