No.6ベストアンサー
- 回答日時:
自分のコピーだけを作っていた生物が、どうして雄と雌に分かれたか。
なぜ分かれたのか、という質問に対して直接的な回答にはならないですけれど、雌雄に分かれたことで生物が爆発的に進化の幅を広げた事は確かです。
自分のコピーだけを作っていると、たまにコピーエラーが起こることを例外とすれば、何万年たっても同じ遺伝子しか持っていない子孫しか生まれないですよね。突然変異などの偶然性に賭けないと、進化も何も起こらないことになってしまう。
一方、雄と雌が分かれていると、生殖のたびに2個体の遺伝子がミックスされるので、かつて無かった遺伝子のセットを持った子供が誕生することになります。
例えば、子供は親に似ているけれど、どこか微妙に違うし、兄弟姉妹同士でも微妙に違いますよね。一卵性双生児は完全コピーですけれど、そうでない兄弟姉妹は、みんな少しずつ遺伝子のセットが違っているのです。
そうすると、世代を重ねるごとに遺伝的な幅が徐々に広がってゆくことになります。なかには素晴らしい能力を持っていたり、環境変化などに強い能力を持っている個体が生まれたりする。単なる自己複製のコピーとは違って、毎世代ごとに新しい可能性が生じるわけです。
雄と雌に分かれ、2個体がペアをつくって繁殖する方法を有性生殖と言います。自分単独でコピーをつくって繁殖する方法を無性生殖と言います。
有性生殖は、遺伝的な多様性を獲得することが最大の利点です。無性生殖は、わざわざペアを組む相手と出会わなければならない労力を払わずに効率的にコピーを増やせるのが利点です。
例えば何かの環境変動があったとき、無性生殖でコピーを増やしてきた生物は一網打尽に全滅してしまう可能性があります。一方、有性生殖によって多様性を広げておけば、大部分が死滅したとしても中には生き残る者がいるかもしれない。
地球には何度も大きな環境変動がありました。隕石の衝突とか、氷河期とか。それでも生き残ってきたし、現在も脈々と進化を続けているのは、オスとメスに分かれて有性生殖する方法を獲得したからだと言えるのではないでしょうか。
ちなみに、話がそれますけれど、トカゲやカメなどの爬虫類は、卵から孵化するときの温度でオスになったりメスになったりします。彼らは染色体に関係なく性が決まってしまうタイプの生き物です。
コピーの事色々書き込んで頂き楽しく読ませて頂きました。
トカゲやカメなどの爬虫類は、卵から孵化するときの温度でオスになったりメスになったりします。彼らは染色体に関係なく性が決まってしまうタイプの生き物です。 ←えー。これは初耳ですね、温度で・染色体に関係なくオス・メス決まりますか、色々な生物により色々有るんですね、勉強になりました。
再び回答頂き有難うございました。
No.7
- 回答日時:
理論的には、以下のように考えられています。
もし、どちらかの性が圧倒的に多い社会があったと仮定します。哺乳類に限定して、たとえばオス1:メス9の社会があったとしても、この1割のオスで全てのメスを妊娠させられますから問題はないように見えます。まさにより取り見取りのハーレム状態。
しかし、このオスが少数の社会では「自分の子孫をより多く残す」ためには、メスはオスの子を産んだほうが有利る、となります。オスの子をより多く産む性質のメスの子孫がより増えるということです。ということは、世代を経るごとに次第に(そうしたメスが産んだ)オスの数が増えていって、最終的には雌雄の割合は1:1に落ち着くでしょう。
メスが少数の逆の社会でも同じです。オスの多くは厳しい競争に晒され、あぶれるでしょう。そうすると、メスを生む性質のメスが子孫繁栄に有利となって次第に、というわけです。
こうした帰納的な説明から、ほとんどの哺乳類ではオス・メスは全体で見ればほぼ同数で生まれてくるように安定していると考えられます。ライオンやセイウチのように、ハーレムを作る生き物でもそうです。
ほとんどの、と書いたのは、哺乳類の中にもたとえばすでに性染色体を失っていたり、オスメスの比率がほぼ1:1でないものもいるからです。
またヒトの限っては、男女の比率はおおむね1.05~1.07:1ぐらいで男性のほうがやや多く生まれることがわかっています。
魚や爬虫類はこの限りではありません。これらの性別を決めるシステムは種によって様々ですが、染色体によらず、「卵が温められている時の温度でどちらかに決まる」といったものもあります。数度温度が違うために数百匹の子がすべて同じ性に偏って生まれてくる、ということもあるようです。ワニの私が知る限りすべて、カメやトカゲの一部がそうです。この温度の条件も様々です。
魚には性転換するものが珍しくなかったり、繁殖期まで無性のものがいたりすることもあります。
また昆虫は、哺乳類から見るともっと複雑です。昆虫は細胞ごとに性別が決まるため、この夏発見されたクワガタのように、体の半分はオスでもう半分はメス、という個体もいたりします。
カタツムリのように、雌雄同体でそれぞれ別の個体の雌雄と交接する生き物もいたりしますし・・・哺乳類のように二つの性染色体ですっぱり決める、というのは生物界では珍しいことのようです。
爬虫類、鳥類はおおよそ1:1ではないかと思いますが、昆虫などになると性比がどのていどか、は私にはわかりませんが、ハチやアリなど、巣の大多数がオスでない種もいます。おそらく種によって大幅に違うのではないかと思います。
丁寧に書き込んで頂き楽しく読ませて頂きました
哺乳類のように二つの性染色体ですっぱり決める、というのは生物界では珍しいことのようです。←なるほどそうですか、面白いですね、哺乳類(人間)
中心に見ますと、自然界とは不可思議ですね。
お付き合いを頂き有難うございませした。
No.5
- 回答日時:
ども、こんばんは。
ちょうど昆虫の性比について研究していますのでわかる範囲で回答しますね。
生物の性別は性染色体で決まります。
例えば、人の場合はXXだとメス(女性)、XYだとオス(男性)です。
この性染色体、父親からひとつ、母親からひとつもらいますが、母親からはXしか受け取ることができません(なぜなら母親はXXだから)。
で、父親からはXとYのどちらかを受け取ることができるのですが、このXとYの数は同じなので、オスになるかメスになるかはほぼ50%ずつということになります。
ただし、X染色体よりY染色体のほうが小さく軽いため、Y染色体を持つ精子のほうが活発で卵に到達しやすいそうです。
これがオスのほうが若干数が多い理由です。
また、昆虫の中まではオスメスの比率が1:1でないのも多いです。
さまざまな理由が考えられていますが、ひとつは「生み分け」があります。
昆虫の場合、卵が精子と受精するとメスに、受精しないと未受精卵のままでオスになるものがあります。
ですので、母親は交尾をしたあと精子を蓄えておき、メスを生みたいときはその精子で受精させ、オスを生みたいときは受精させずに生みます。
こうする理由もあるのですが長くなっちゃいますので、もし興味があればいってください。
また続きを書きますので。
あと、難しいところやわかりにくいところもあればどうぞ遠慮なく。
有難うございます。
XX・XY習いましたよね確か学生時代ただ勉強はトントしなかった物ですから(笑い 回答者さま、とは大違いです(笑い。
XとY持った精子が同じ、ここが不思議と言うか神秘ですよね、ここが狂う男女比が変わる
昆虫のつづき面白そうですから、よければ長文でも短文でも構いませんか1週間締め切りませんので暇な時お聞かせ(お書き)ください。
話しは変わりますが生物は元は単体でコピーとして残っていたんですよね、何故何時からなんの為にオス、メスに分かれたんでしょうね。お分かりであればお教え下さい。
無理はしなくいいですよ。
No.4
- 回答日時:
実際には, 生まれるときには男の方が女よりわずかに多い (51:50 とか, もっと小さいくらいの差ですが) です.
で, 昆虫とかになるとこの比率はかなり種によって違っていて, 例えばアリなんかはほぼ 100% メスです (働きアリは全てメス, オスは羽アリとしてわずかに生まれるだけ). ミツバチも原則としてメスばっかりですね.
あと, クマノミなどは「その群で最大の個体がメス, その他は全てオス」じゃなかったかな? 最大の個体がいなくなると, その次に大きかったオスがメスに性転換します.
No.3
- 回答日時:
確率では2種類しかないから50%ということになるんだけど、男の子の方が多く生まれるという話を聞いたことがあります。
最近は医学の発達でそういうことはなくなってきたと思いますが、男の子は元来、女の子に比べ体が弱く子供のうちに亡くなる場合が多かったため、成人くらいになった時にちょうど同じ人数になるように男の子が多く生まれていたそうです。不思議なことに戦争をしているときなど特にそうなると聞いたことがあります。不思議なことに戦争をしているときなど特に男の子が多く生まれるのですね、やはり雄の方が弱いのでしょね。 貴重のご意見有難うございました。
No.2
- 回答日時:
人間の性染色体は、雄がXY、雌がXXだと生物で習いませんでした?
そして、生殖の際にはそれぞれ分裂して、精子には50%の確率でX、50%の確率でYが受け継がれます。卵子も染色体が分裂して受け継がれますが、どちらもXです。
受精の際は、精子はXとYが50%づつですが、母親からの染色体は必ずXです。その組み合わせですから、子供の性染色体はXYとXXが同じ確率で、確率1/2で雄と雌が生じます。
実際には、X精子とY精子では多少生命力が違うらしく、膣がアルカリ性(酸性だったかな)だとどちらかが生き残る確率が強いという話はあるようです。ただ、これで男女産み分けに成功した人が多いという話は聞いていません。
なお、分裂異常でうまく二つに分裂せず精子がXYのまま、卵子がXXのものがたまにあり、子はXXY型やXXX型になります。他にX型もあり、これらは性異常症候群と呼ばれるそうです。
人間の他の生物の性染色体ではXY型以外もあったと思いますが、その場合の確率はよくわかりません。
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