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 スペイン語で現在分詞のことを「gerundio」と言います。この単語は英語の「gerund」に相当すると思われますが、英語における「gerund」は動名詞を意味します。たとえ形は同じでも現在分詞と動名詞は別物と昔教わったのですが...
この辺の事情をお知りの方は教えてください。なおスペイン語においては、動詞の原型(不定詞と呼ばれる)がそのまま名詞として使えるため動名詞と言うものは存在しません。
 自分なりに調べてみたのですがよくわかりません。どなたかよろしくお願いします。

A 回答 (2件)

英語、イタリア語、スペイン語を比較するとラテン語からの発展の違いがよく分ります。

英語は多分フランス語経由の変化だと思います。

ラテン語 動名詞、動形容詞

英語   動名詞

イタリア語 1)ジェルンディオとして動詞、副詞の性格を保持。Stare(estar)+ジェルンディオで現在進行形
2)現在分詞(伊。participio presente)として形容詞、名詞を表す。

スペイン語
1)イタリア語のジェルンディオは完全に形容詞、名詞化してしまい、文法用語として使用されない。
2)現在分詞の働きはイタリア語と同じ。

スペイン語との対比
スペイン語 salir 現在分詞 saliendo
名詞・形容詞  saliente

イタリア語 salire ジェルンディオ salendo
現在分詞  saliente

イタリア語の方がラテン語の痕跡をよく残していることが分ります。
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この回答へのお礼

salir(salire)の例がとてもわかりやすかったです。ありがとうございました。

お礼日時:2006/10/01 17:45

ラテン語には gerundium(動名詞)、gerundivum(動形容詞)というものがありました。



amo
gerundium : amandi, amando,...(愛すること、ただし主格は不定詞を代用するのでなし)
gerundivum : amandus...(愛されるべき、これは単数男性主格。形容詞なので格変化する)

gerundio は gerundium に由来すると思われますが、おっしゃるとおり現代は名詞の格変化が消滅しているので、不定詞を使えばすむためこれは用なしです。
また gerundivum は現代に伝わっていないと思います(不確かですが)。
この二つは名前が似ている上に、語尾変化がなくなればほとんど同じ形です。フランス語には gerondif というのがあり、語源は gerundivum と思われますが、en という前置詞を伴うのでどちらかと言えば動名詞の感じがします。しかし形は en + 現在分詞です。
さらに、ラテン語の現在分詞は

amans, amantis...(単数主格のみ s で終わり、他は -nt- の形。後世に伝わるのは -nt- の方)

ですが、-nt- はフランス語やイタリア語では -nt- のままですが、スペイン語では -nd- と濁る傾向があり(cite - citta - ciudad のように)、こうなるとこれも gerundium や gerundivum と区別がつかなくなります。
以上から、推測ですが変化形が区別がつかなくなり、用語も混用されたのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

大変興味深い回答ありがとうございました。ロマンシュ語の源であるラテン語までさかのぼる回答で、とても参考になりました。

お礼日時:2006/09/28 03:26

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