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反応速度定数kを求めるために、塩酸に酢酸エチルを加え、等時間間隔ごとに反応液をとりだし水酸化ナトリウム水溶液で滴定するというような実験をしているのですが、  反応速度を求めるには、他にどのような実験方法があるのでしょうか。 考えられる実験方法をご教授ください。

A 回答 (2件)

ほかにも電導度を測るとか,いろんな方法があります.気体発生するような反応であればその発生体積を測るとかも.


いずれにしても反応したものが減る様子か,生成したものができてくる様子を経時的に追跡できる方法は,原理的にはなんでも使えます.どの方法を使うべきかは反応系の特徴にあわせて考えるべきことで,一般的にこれがよい,という方法はありえません.

> 古典的な実験方法にはどんなメリットが

何を測っているのかがきわめて明確であることでしょう.そして簡単な器具でも高い精度の実験が可能であること.したがって実習レベルではこういうやり方はきわめて正しい.

学生実験レベルでは腕が伴わないのでアレですが,ある程度の技量を持っている人にとっては滴定くらい精度の高い測定法はそうそうはないのです.しかも適用範囲が大変広い.滴定を馬鹿にしてはいけません.

他の方法ですが,たとえば今回の実験では可視吸収は使えません.反応液が無色だから明らかです.紫外もエステルとカルボン酸を定量的には区別できませんからうまくありません.赤外は水自体の赤外吸収が強すぎて,まともな測定はできません.NMR は機器の扱い自体が難しく,この程度の実験に使うには大げさすぎます.そもそも NMR の原理やチャートの読み方だけで別に相当の勉強が必要です.酸塩基滴定は原理も明快で,何を調べているのもこんなに明快なものもないでしょう.そのうえ初学者でもそこそこの精度が出せます.非常によい方法のひとつであることは間違いありません.
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この回答へのお礼

とても参考になりました。ありがとうございます!

お礼日時:2006/10/26 22:40

質問者さんのように物質量をきちんと量るというのが最も基本的かつ古典的な方法です。


この実験に使えるかどうかは別としていくつか速度論をやる方法を提示させていただきます。
1.ガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーで物質量を量る
これも量計測ではありますが、操作が楽だし時間がかかりません。
キラルカラムを使うことで立体反転速度を量ったりもできるでしょう。
質問者さんの場合なら、酢酸エチルの減少をはかるとか(逆に酢酸の生成を見ることもできるでしょうが)で速度が出せるのでは。
2.NMRやUV-vis, IRスペクトルを使う
最近は多いです。
温度可変装置が付いたマシンが増えたので、溶媒の融点~沸点間でいくつか測定点を取り、アイリングまたはファントホッフプロットにより活性化パラメータを手軽に求めることができます。
これも出発物質または生成物の量を内部標準物質との比較で出します。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます、とても参考になります。
1つ気になってしまったことがあるのですが、いろいろな実験方法があるなか、私のような古典的な実験方法にはどんなメリットがあるのでしょうか?

補足日時:2006/10/26 11:48
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