他人物売買の問題で疑問があるのですが・・・
BがAの所有する動産甲を占有していたが、Aに無断で善意無過失であるCに自己の所有物であると偽って売却し、Cは平穏かつ公然に占有を開始した。
この場合Cは即時取得によって動産甲を取得できますよね。
では、本来の所有権者であるAの保護はどうなるのでしょうか。
たしかに損害賠償請求をBに対してすることはできるかもしれません。しかし、Aにとって動産甲がかけがえのないものだった場合金銭では到底片付けることはできないかもしれません。Aは泣き寝入りするしかないのでしょうか。この場合は議論の余地なく動的安全の保障が優先されるのでしょうか。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
No2です。
C(動的安全)とA(静的安全)とのどちらを保護すべきか?
Cは善意無過失。
これを保護しなければ、今後だれも取引など安心してはできません。
そうすると、確かにAが可哀相な気もしないではありませんが、人から預かっていたものを勝手に他に売却してしまうようなBを選んだこと(人を見る目のなさ)が、Aの非と言えば言えなくもありません。
法律はこの点を考慮して、この場合には、Aの犠牲のもとCを保護しようとしたと考えられます。
老婆心ながら、補足させていただきました。
No.3
- 回答日時:
まあ、思い入れのある物品という側面は、法律的なクールな一刀両断に従うということなんでしょうね。
ただ、法律論としては、こうは言えます。
本当に思い入れがあって、肌身離さず身につけていれば、盗品についての例外的保護は受けられますね(193条)。
法としても、そういうバランシングは取ってますね。
やはり、他人に預けたり、どうのこうので動的安定保護するということですから。
ご回答ありがとうございます。
やはりかけがえのない大切なものは自分で占有しておくべきですね。
たしかにA自身がBに占有させたわけですから感情論としてはBに騙されたというところでしょうか。
ありがとうございます。
No.2
- 回答日時:
民事としては、AはBに対し損害賠償請求(民法709条以下)することになります。
動産甲の価額は勿論ですが、売却によりAに甲価額以外の物的、金銭的損害が生じれば、場合によってはその損害の賠償請求も認められることがあります。
また、Bが、動産甲がAにとってかけがえのないものであることを知りつつCへ売却した等の特別な事情があれば、併せて多少の慰藉料請求も可能かと。
刑事としては、AはBを横領罪(刑法252条)、場合によっては業務上横領罪(同253条)で告訴することができます。
その後、起訴されるか、仮にされたとして実刑が下るか等々は別にして、多少の溜飲は下がりますよね^^
上記、民事、刑事の手段を採り得ることが、はたしてAの保護と言えるか、となればたしかに微妙なところではありますが、法が認めるのはここまでです。
現実問題としては、No1の方も書かれているように、Cと直接交渉して、Cが了承すれば買い戻すことになるかと思いますが、Cと交渉不可能であったり、買戻しを拒絶されれば、甲そのものに関してはAは泣き寝入りするしかありません。
民事、刑事の両側面から考えていただきありがとうございます。
たしかにAもCも共に悪くないわけですから動産が不可分である以上占有に関してはどちらか一方にしか保護は与えられないのですね。
No.1
- 回答日時:
要は法律論と感情論が入り交ざっている場合には、
法律論によって得られる結論が妥当かということでしょうか?
文面からするとそのように受け取りました。
事例の文面以上のことを考えると
結構、深みにはまりますよ。
必ずしも泣き寝入りするといえるのでしょうか?
即時取得によってCさんが新所有者だと
決まったあとの話ですが、
そんなに「かけがえのないもの」でしたら、
AさんとCさんとの間で話し合いで
金銭的に解決できるのであれば、
AC間の売買契約によって
「かけがえのないもの」を金を払って取り返せばいいとも
考えられます。
(もちろん、Bさんからの損害賠償から
もぎ取った金を使うなり考えられますが・・・・)
自分の持ち物だったのに、
金を出さなければいけないという損は
するかもしれませんが、
必ずしもAさんが泣き寝入りするといえるかどうかわかりません。
事例が制度の説明のためのものなので
限定的ではないのですし、
文面からいろいろな場合が考えられますので、
深みにはまらない程度に
右から左に受けながしておかれるほうが
得策かと思います。
さっそくのご回答ありがとうございます。
たしかにBからの損害賠償でCから買い戻すということも可能かもしれませんね。Aとしてはかけがえのないものは自分で占有しておくべきだったのかもしれませんね。
あまり深く考えすぎないようにしたいと思います。ありがとうございました。
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