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はじめまして、昔から疑問だったことがあるので、
識者の方にご教授頂きたいのですが。

タイトルのように動物の本能による行動とはどのように実現されているのでしょうか?
植物にも見られるような、光、匂い等の外部刺激に誘発されて行動するというメカニズムは脳機能などから理解できるのですが。(夜行性、昼行性がなぜ成り立つのかなど)

鮭の回遊、雛の刷り込み、飼い猫が死の間際になると自分から家を離れていく(群れに迷惑を掛けない本能?)などの複雑な行動がなぜ成り立つのか分かりません。(人間なら情報、文化の伝承ができますが)
これらの動物が持つ複雑な行動というのも、単純な生物の反射などから構築されているのでしょうか?

A 回答 (4件)

魚群の仕組みを検索されていますか。

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『反射:受容器の刺激に対応した反応が,中枢のニューロンを介して無意識かに効果器に起こること』


引用:看護大事典、2248ページ

そのあたりの行動は反射かどうか意見が分かれそうです。雛は反射という気がします。鮭も反射かもしれません。しかし飼い猫は反射を超えているのではないでしょうか。恐らく飼い猫は無意識ではなく意識的に行動しています。
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こんにちは。


「本能行動」とは「複数の無条件反射」が組み合わされることによって「特定の目的が必然的に達成」される「生得的に定められた動物の行動様式」であり、その機能は「生命活動の実現」に対応します。

「反射」とは「特定の刺激入力に基づく中継中枢の判定」が「既定の身体反応」として現れるものであり、感覚神経系からの入力が中枢神経系を介して運動・自律神経系に出力されることによって発生します。
「既定の身体反応」といいますのは、感覚系からの「特定の刺激入力」に対し、中枢系では予めその「反応規準」が決まっているため、運動・自律系での結果が常に一定になるということです。

「複数の反射」が組み合わされたものを「行動」と言います。
「無条件反射(=通常の反射)」という用語は「条件反射」に対するものであり、「条件反射」とは生後学習の結果が「後天的な反応規準」として主に中枢系の新皮質に獲得されるものです。そして、この「条件反射の組み合わせ」を「学習行動」といい、これに対しまして、「本能行動」とは遺伝的なプログラムとして「生命中枢(旧中枢)」に獲得された「先天的な反応規準」に従う「学習行動を除く生得的な行動様式」を指します。
大脳皮質や大脳辺縁系といった学習機能を有する新皮質に対しまして「生命中枢」とは「脳幹以下脊髄まで」の系統発生的に最も初期の中枢機能を指し、あらゆる反射の中継中枢はここに作られています。

生後学習の結果が遺伝するということはありません。これに対しまして、本能行動の構成要素である「生得的な反射の反応規準」といいますのは遺伝的機能として生命中枢に保持・獲得されたものであります。
これを司る遺伝子というのはその全てが「自然選択による選別・淘汰」の成されたものであり、その審判には「進化存続」か「衰退絶滅」かの二つにひとつしかありません。従いまして、それが獲得されるということは、その遺伝子は即ち生き延びることができたということでありまして、このため、全ての本能行動は「摂食」や「生殖」あるいは「危険回避」といった、その動物にとっての生命活動の実現に必ずや対応します。
では、前置きが長くなりましたが、このようにして獲得された個々の遺伝的機能が「それが何故、順序良く整然と働き、特定の行動を実現するのか」というのがご質問ということになりますが、これを「本能行動の成立」といいます。

本能行動といいますのは必ずや「複数の反射」によって成立するものです。これは別に、先に申し上げましたように複数でなければ行動とは定義されないということではなく、飽くまで本能行動の実現には複数の条件が必要ということです。
反射といいますのは本来「無条件反射」でありますから、入力がありさえすれば無条件で発生してしまうものです。ですが、本能行動といいますのは必ずや複数の反射によって構成されているわけですが、それは何れかひとつだけでは「反応が発生しても行動は成立しない」という組み合わせになっています。
つまり、本能行動といいますのは定められた条件が揃わない限り無闇には実行できないように作られているわけです。ですから、質問者さんが疑問に思われますように、それは決して無作為に行なわれているのではありません。本能行動といいますのは、このようにしてきちんとコントロールされており、このため、与えられた条件に従って特定の目的を達成することができるわけです。

「本能行動の成立条件」といいますのは、通常「外的要因」と「内的要因」の組み合わせであるため、それは最低でも必ずや二つ以上となります。
具体的な例を挙げますと、「摂食行動」といいますのは、
「餌の発見という外的知覚(外的要因)」
「空腹状態という内的知覚(内的要因)」
この二つの条件が揃うことによって実現します。
動物が「空腹の状態」にあったとしましても、目の前に餌がないのではそもそも「接近行動」さえ実行することができません。では、仮に目の前に餌の知覚入力がありましても、「満腹の状態」であるならば摂食行動は実現されず、この場合は「無報酬刺激に対する回避行動」の方が選択されることになります。ですから、空腹という内的要因が働かなければ動物は目の前の餌を食べることができませんし、もしここに「満腹という条件」が設定されていなければ、そこに餌がある限り我々動物は死ぬまで摂食行動を続けなければならないということになってしまいます。
従いまして、
「空腹知覚―報酬刺激―接近行動―摂食行動」
「満腹知覚―無報酬刺激―回避行動」
このような「組み合わせ・順番」といいますのは、自然選択による進化の過程で動物が生きるために選別・決定された、「特定の目的に対応した行動様式」ということになり、これを「本能行動の成立」といいます。

このように、本能行動といいますのは無条件反射の組み合わせではありますが、それは決してデタラメに行なわれているのではなく、「内的・外的要因」など複数の条件を基にした「並列演算」によって理に適った結果がコントロールされています。
もうひとつ例を挙げますと、「蚊のメス」といいますのは「水面のきらめき」という知覚刺激によって産卵を行うのだそうです。
この場合、「抱卵状態が生理的・内的要因」であり「水面のきらめき」といいますのは「視覚刺激による外的要因」に当たります。蚊はこれによって水面に産卵をするわけですが、もし不幸にして水のきらめきが何処にも見当たらない場合は卵を抱えていてもそれを産み落とすことはできません。「何故、光の刺激なのか」といいますと、ある学者さんが実験をしましたら、メスの蚊はキラキラした鏡の上にも卵を産み付けたそうです。
このように、本能行動を誘導する条件として「自然環境から入力される知覚刺激」を特に「サイン刺激」といいます。そして、このような「サイン刺激」とは、正に種が与えられた環境に適応するために自然選択を以って選別された遺伝的機能の体表例と言えます。

ネコが死に場所を探すのは仲間に迷惑を掛けないようにするためではなく、あれは仲間にいじめられないようにするためなんだそうです。
年を取ったり、あるいは病気で身体が弱っていることがうっかり周りに知れてしまいますと、外敵の危険だけではなく、ネコは仲間から寄って集ってイジメを受けます。これでは溜まりませんので、ネコは何処かに身を隠して体力の回復を待ちます。ところが、不幸にして餌も獲れず、体力が上手く回復できませんと、そこがそのままネコの死に場所になってしまいます。
このため、ネコは人知れず死に場所を選ぶと言われているわけですが、只今述べました通り、それは死に場所を探しているのではなく、危険から身を隠そうとしているわけです。ですから、それは死に場所を探すための行動ではなく、明らかに自分が生き延びるための前向きな本能行動ということになります。
結果は孤独死ですからちょっと可哀相ですが、飽くまでそれはネコが選択する最善の道であります。ネコは自分の体力の衰退を周りの仲間だけではなく、自分の主人にも知られたくないようです。確かに用心深いですよね。

「雛の刷り込み(インプリンティング)」といいますのは「母親の知覚情報入力」が外的要因に当たり、「生後初めて」というのが「唯一の内的条件」となります。このため、実の母親でなくとも最初の知覚入力であれば刷り込みが行なわれてしまうという辺りは間違って鏡の上に産卵してしまうメスの蚊の行動と全く同じです。
このように、本能行動はその成立によってコントロールされているわけですが、本質的は反射の組み合わせであるため、条件が整いさえすれば間違っていても公然と選択されてしまいます。少々信頼性に掛けるという欠点は認めざるを得ませんが、逆にいいますならば、それは生命活動の基幹でありますから、与えられたチャンスに対しては確実に実行されることを最も優先しているというのが何よりも頼りになるところであります。

「魚の回遊や回帰」がどのようなものなのか私は良く知らないのですが、これは結構、手順の複雑な本能行動ですよね。
例えばですね、仮にですが「水温」や「水の臭い」といったものを本能行動の成立における「外的要因」としますならば、魚の「生理状態」や「成長状態」といったものが「内的要因」ということになります。
では、「水温」の場合でしたら「季節の変化」などがその順番を決定する要素になりますので、魚はそれに従って行くか戻るかの選択が可能になると思います。では、サケのように何年も掛けて行なう「回帰」などは自分の「成長年齢」によって内的条件が満たされるように設定されているのではないでしょうか。ならば、その年齢に達するまでは同じ外的条件であっても特定の反応が発生することはないわけですから、これによって正しい順番や回遊コースなどが必然的に決定されるのではないかと思います。
魚のことは良く分からないのでこれ以上は何とも申し上げられませんが、何れにしましても、本能行動とは基本的に複数の条件によってコントロールされるものであり、「正しい手順と目的」はこれによって必然的に決定されるものでなければなりません。このように、本能行動において「条件の成立」といいますのはそれそのものが即ち「手順の決定」と「目的の実現」であります。これにより、単一の無条件反射だけではなく、生きてゆくための様々な組み合わせが選別され、目的を持った手順として成立したものが本能行動です。
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この回答へのお礼

懇切丁寧なご教授ありがとうございます。
生物というものは、本当に緻密で繊細で洗練されたシステムで活動しているのですね。
実は、仕事で人間工学やユーザ行動分析を商品開発で利用するための手法開発をしているのですが、人間の感情や行動というのも根底から見つめると非常に複雑で純粋なシステムなのでしょうね。
興味がわいたので、週末にでも大学の図書館で関連書籍でも借りに行ってみようかと思います、本当にありがとうございました。

お礼日時:2007/08/27 21:53

識者ではありませんが指揮者なき交響楽団のことを考えたらよいのではないでしょうか。

指揮者がいない場合に演奏されるものは限られると思います。演奏家一人一人が判断する必要があります。
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