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アンティオキアで初めて「キリスト者」という呼称が用いられた、とあるところで聞きましたが本当でしょうか?

A 回答 (2件)

「キリスト」とういのは、「メシア(救世主)」のギリシア語訳です。


ユダヤ教には、終末に救世主が現れるという思想があり、それが「メシア」です。
そして、イエスは弟子や民衆から「メシア」と目されていました。
「イエス・キリスト」とは「救世主のイエス」という意味です。
もちろん、原語はヘブライ語なので、「ヨシュア・メシア」となります。
つまり、

1、原語(ヘブライ語)・・・ヨシュア・メシア
2、ギリシア語訳・・・イエースース・クリストス
3、日本語訳・・・イエス・キリスト

となります。
訳された順番も、始めはヘブライ語からギリシア語に、そしてギリシア語の聖書を他の言語に訳されていきました。

なぜ、このような順番で訳されたかというと、キリスト教の歴史と関係があります。
元々、キリスト教という宗教はユダヤ教の一派でした。
その一派の創始者とも言うべき人がイエス。
彼は生前、ユダヤ民衆や弟子からメシアと目されていました。
反面、ユダヤ教の指導者からは危険視されていました。
その結果、彼は十字架に架けられ処刑されてしまいました。
(この辺の事情を詳しく書くと長くなるので省略します。こちらの質問に私が回答を試みていますので、参考になれば幸いです。
「QNo.3288608 ピラトが「ユダヤの王のイエス」と書いたのは...
http://okwave.jp/qa3288608.html
回答NO:#2、#4です)

その後、3日後に復活し弟子の前に姿を現わします。
そして、弟子達はイエスの教えを広めるために布教活動をはじめます。

この時、弟子達の間で一つの対立が持ち上がりました。
それは、イエスの教えはあくまでもユダヤ教内に留まること、つまりユダヤ人にのみ布教しようとする人々。
もう一派が、ユダヤ人に留まらず他民族にも布教しようとする人々です。
この時、その他民族というのが、当時ユダヤ人と最も交流(あるいは対立ですが)あったギリシア人達でした。
その後、ローマ人の中にもキリスト教信者が増え始め、コンスタンティヌス1世に公認されてからはその勢いも増していき現在(世界宗教の一つ)に至ります。

つまり、最初にユダヤ人以外に布教されたのがギリシア人だった。
当然、その教えはギリシア語に訳されて広まっていきました。
なので、メシア教ではなく、キリスト教と呼ばれるようになったと考えられます。ユダヤ教のメシアと峻別するためにキリストが常用になったのかもしれませんが。


>アンティオキアで初めて「キリスト者」という呼称が用いられた、とあるところで聞きましたが本当でしょうか?

アンティオキア教会は、上記の対立(ユダヤ人のみ派 vs 他民族布教派)の構造の中で、他民族布教派(この派の人々は、ギリシア語が出来る人が多かったようです)がギリシア人を中心に布教して成立したのが、同教会と言われています)
なので、最初に設立された教会と言えなくもないと思います。
その後、ギリシア人をはじめローマ人等にも布教されるにつれ五本山(ローマ、コンスタンティノポリス、イェルサレム、アレキサンドリア、アンティオキア)が成立し主導権争いを経て、1054年に大きくカトリック派と正教会派に分かれていきました。
歴史の中で何度か両派の合同(一つに戻る?こと)が試みられましたが、なかなか実現しておらず、今も模索が続いています。
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アンティオキアで初めて「キリスト者」という呼称が用いられたのかどうかは知りませんが、初めてキリスト教の布教に成功したのがアンティオキアですから、可能性としてはありそうです。

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この回答へのお礼

アンティオキアがキリスト教の布教に初成功したんですか?初耳です。

お礼日時:2007/09/05 13:14

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