A 回答 (17件中1~10件)
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No.17
- 回答日時:
#13です。
この欄は「哲学」ですので、分野は違いますが学者として「理屈をこねる」立場で書いてみます。一見意地悪なことを書いているようですが、貴方の今後の思索の役に立つことを書いているつもりです。
掲載の是非を決める審査がある論文を書く時には、自分では当たり前だと思っていることでも出来るだけ透明な言葉を選んで論理を展開しないと、審査員の誤解を招き論文提出後に無駄な時間と努力を費やすことになってしまいます。「だったらはじめからそう言えというような文は書くな」と若い学生達を指導しています。
>過去を悔やまず、先を憂うことなく、虚心にやる
過去を悔やまないためには、過去を強く意識していなくてはなりません。先を憂いないためには、未来を強く意識していなくてはなりません。それを強い克己によって克服し、虚心になるところに意味があるのだと思いますが、どうでしょうか。
ちょっとだけ論旨がずれますが、プルタークの英雄伝のなかで「悪人が自己に打ち勝ちながら善い行いをするのは、天性の善人が同じ善い行いをするより遥かに尊い」と言う趣旨のことをいって居ります。私は同感です。過去や未来のしがらみに捉えられている者が、彼の努力によってそれを意識して断ち切るから尊いのだと思います。
その内容を象徴的に表現しようとするには、「いま、この瞬間を生きる」はあまりに不透明な言葉だとの印象を受けました。私のように意地悪な論文審査員に当たってしまうと「貴方の言うことはこんな意味にも取れますね」なんて、いちゃもんを付けられてしまうことになります。哲学等の学問を論じる時には、この透明度が特に重要だと思います。
もっと透明に「『過去を悔やまず、先を憂うな』と言うのがありますが、よくわかりません」と質問すれば、いきなり核心に入った回答を得ることが出来るか、あるいは「何がわからないのだろう」と言う反応があったと思いました。
ずいぶん意地悪な反応をして居りますが、概念を透明な言葉を選んで表現するという習慣を身につけることは、どんなに強調しても強調し過ぎることが出来ない程重要なことです。その習慣を身につけていれば内容のない言葉にかかずらうこのなく、いきなり思索の核心に入って行くことができますから。
学者の間には、私のような意地悪な者がごろごろいるということも参考にして下さい。
「いま、この瞬間に生きる」というのは、自己啓発やメンタルヘルスの入門書などに、よくでてくるフレーズです。
哲学の論文を読むことがふだんまったくありません。質問やお礼を表現するときに「透明性」を十分に配慮できませんでした。
どうも有難うございました。
No.16
- 回答日時:
野狐禅です。
身体や心の欲望、過去への執着、未来への不安など「莫妄想」です。
病人が将来病気が治るか、どうか悩んでもよくなりません。
過ぎ去ったものはいくら考えても帰ってこない。今やるべきことに全力で立ち向かえ。より良い未来は今の努力しかない。
今やるべきこととは、学生であれば、勉強であり、身の回りの整理、清掃などなど。お茶や食事も「喫茶喫飯」です。「行住坐臥」「歩歩是道場」日常生活そのものが禅の修業になります。与えられた仕事、行うべきことを一生懸命に実行せよ。と、いうこと。そうすれば「日日是好日」
禅は行動する宗教です。
>「いま、この瞬間」を意識したとたん、それは過去になるように思うのですが
このようなつまらない考え(失礼!)は「莫妄想」
まだまだ、修行が不足しているようです。
No.15
- 回答日時:
他愛のないことで吹き出してしまって、その時に後ろから誰かに呼ばれ満面の笑みで振りかえるというのがある。
「笑っているのは楽しいから」「楽しいのは幸せが溢れたから」「溢れたのは入れ物を越えたから」
笑える、楽しいものは独占して仕舞っておけないものに思います。
どんな立場の人、老若男女、富めるもの貧しい者関係なく体中と世界中に浸透する、そして「溢れているのにまだ受け入れようとする」
最大の肯定が「笑って」だと思う。
動物(チンパンジーぐらいだと笑うそうです)に笑いはないけれど、理想概念はなく幸せは「使命感」「充足感」「満足感」「達成感」という感性が全てで生きているかもしれない。
子供に「遊びなさい」「笑いなさい」「泣きなさい」と命令してやらなくてもそうするのは理想ではなく感性が求めてしまうからですよね。
理想や目標が高い故に感覚を重視しなくなって幸せになることが難しくなるのかもしれない。
でも人間にとって理想こそがなりたい自分であり、なりたい自分こそが感性が認める完全な私。そこに向かう道にや足跡よりも今自分を歩かせている「足」は何より頼りにしなければと今、思う。
愚痴、不平不満、悪口、泣き言を言わず、いつもにこにことやるべきことを全力でやる。そんな生き方にあこがれます(ってこれ、小林正観さんの著書の受け売り)。
年齢を重ねるごとに、「理想」や「目標」に近づいていこうとするより、とにかく今やらなければならないことをやっていけば、何か見えてくるかも・・という方向に変わってきました。そして僕の場合、今までのところそういう感じで人生が推移しています。
ともあれ何度も有難うございました。
No.14
- 回答日時:
瞬間ということで 何を言おうとしておられるのか わたしも 分かりかねております。
時間にかんして こう考えては いけませんか。
つまり 《いま》は なんらかの務め(人生における社会的な仕事)にかかわって その目的に向けて進んでいるその幅を持った時空間(つまり 四次元ですね)のことだと捉えては 差し支えあるでしょうか。
とうぜん この《現在》には 《つねに過去へと去っていくこの瞬間》も含まれています。
あるいは たとえば 戦時中の出来事で いまにも尾を引いているものであれば それも 現在時に属するでしょうし
あるいは この今 どこか遠くにいても 自分たちと同じ務めについている人びとがいるなら かれらのことも 現在時に属するはづです。
というふうな捉え方なのですが。
「瞬間」という言葉の捉え方、興味深く拝読しました。時間・空間論を研究したことがないので、また勉強させてもらいます。
どうもありがとうございました。
No.13
- 回答日時:
息子ブッシュが数年前に、イラクを攻撃したあとにアメリカのあるメディアにインタビューされたとき実際にあった問答です。
その頃、そろそろイラク戦争の雲行きが怪しくなっていました。「大統領さん、50年後の人々はこのイラク戦争をどう評価すると思いますか」
「う~~ん、その頃は私たちは生きていないよ」
私は驚いたのですが、禅の教えがこのブッシュ程度なのですか。人間の偉大さは自分の存在を虫けらにも喩えることが出来ることです。虫けらにはそれが出来ません。虫けらは、ただ「いま、この瞬間に生きている」だけです。どんなうまい言葉使いや詭弁を労したところで、まさか人間が「いま、この瞬間に生きる」など虫けらと同じレベルにいるとは思えません。私は何か誤解をしているのでしょうか。
それとも、この言質は「隻手音声」というような公案の一つであり、論理の対象とするよりも思索の対象にせよとでも言うのでしょうか。
お答えを十分理解したとはいえないのですが、お礼を記しておきます。
僕自身は、「いま、この瞬間を生きる」とは、「そのときそのときにしなければならないことから逃げず、ひたすらに精一杯やりぬく」といった風に思っていました。過去を悔やまず、先を憂うことなく、虚心にやる(ベタな表現ですが)。それはまた、この先何が起こるかわからないという厳しい覚悟も伴うもの。
だから、「その場そのときだけよければ」といった刹那主義的な考えとはもちろん異なると思います。
そういう生き方にあこがれながら、心のどこかがいつも醒めていて、無我夢中になれない自分も感じます。それが、今回質問させてもらった心理的な背景かなと。
自分でもまとまりません。どうもありがとうございました。
No.12
- 回答日時:
人間知性にとって、絶対、完全、神、彼岸などに共通するいわゆる絶対を理解することが出来ないことは証明されています。
それに、絶対でないから、時空間が存在するのであって、時空間が絶対であるならこれらは存在し得ません。だからといって、人間知性が絶対の実存を否定し得るものではありません。つまり、人間知性は絶対を観ることができず、人間知性が消失または人間知性が絶対と混同、融合して絶対を観ることになります。いずれにしても主体(主体が絶対であることを除く)、自己、自我、人間知性が絶対を観ることはありません。
前述で「思い出す」と表現しましたが思い出す主体は人間知性ではなく、これと同一化した絶対なのです。
自我、自己の削り取り、サビ落としをすることで一気に絶対と同化するポイントがあります。そこに、当然あなたと呼べるあなたはいません・・・・
真の自己を思い出す=自分は自己などでは無かったことですがそれすら意識する必要がない自己が消失したポイントです。
答えは決してやさしくありません。が、私なりに把握の漠然としたイメージはあります。「自分は自己などでは無かったこと」「それすら意識する必要がない自己が消失したポイント」。このへんの実感が、私にはあるようなないような。
趣味で瞑想をするのですが(宗教とは関係ありません。念のため)、ときどきそれに似た感じをもちます。
ともあれ何度も有難うございました。
No.11
- 回答日時:
人間知性にとって、この瞬間が常に「今」であることは非常に不思議なことなのです。
瞬間の中に永遠があり、永遠は瞬間にすぎず、時間の同時性も否定されているのですから・・・でも所詮は自己の範囲外の事象の話です。過去も未来も自己の範囲外なのです。そうでしょう。過去も未来も何か客体との関係性があってはじめて成り立つのですから。人間知性は今しか持つことが出来ないのです。(なつかしい過去を思い出しているのも今ですね)
全身全霊で生きる、全身全霊で生きる、自己研鑽を積む・・・
そうではありません。何かを学んだり得たりするのではありません。
自己を磨く、研ぎ澄ます、よけいなさび落としをするだけです。
で、単純に真の自己を思い出す(過去を思い出すのとは全く異質)ことになるにすぎません。
「何かを学んだり得たりするのでは」なく、「自己を磨く、研ぎ澄ます、よけいなさび落としをするだけ」。このへんが、現時点での僕には十分わかったとは言えません。「真の自己を思い出す」というのも、よくわかりません。でも、感じるものはあります。これからも、お答えをじっくり考えていきたいと思います。
どうも有難うございました。
No.10
- 回答日時:
「~しなければならない」はなしにして、「~~したい」に従い生きる。
やりたいことがあって、やれることがあるならそれをすればいいし、やりたいことを遣り残しても死んだら遣り残しを後悔することもないので、多いに遣り残しておくべきで、怖れることはないと考える。と教わった(変人だったけど)。
死に憧れること、憧れた時期は多分みんなあるはず。必至に否定すればするほど、それがどんな救いになるかを証明するものですから。死は生まれる前と同じ。
後半の「死」についての記述は、よくわからなかったのですが、前半は明解でよくわかりました。「~~したい」に従い生きる。簡単なような難しいような。難しいような簡単なような・・・。
どうも有難うございました。
No.9
- 回答日時:
申しわけありません。
私も存在を信仰し、尊崇し、畏敬し、畏怖をしていますが、少しも知ってはおりません。それが存在たるの一面ですから。しかし『「生きる」という行為に対して、言葉とか概念とかで「答」をみつけること自体が不遜なことというか、筋違いなのかもしれません。』
ということは表現したつもりはないのであります。
そしてまた『頭でこねくりまわす』ことをとやかくはいうつもりはまったくありません。
ことばは命があります。肉体と同じに命をもったものとするかどうかは、発語者次第だと存じます。どんな命かも含めて。
そしてまた、肉体と同じに、言葉を使うことと、頼ることは異なると愚考しております。
私の表現の限界と存じますが、やはり、真意が伝わりにくかったかと、反省しますが、言い換えは控えることとするべき、前回の文章であります。申しわけありません。
私自身も自分の感じたこと、考えたことをどう言葉にすればよいのか、わかりません。
しかし、お答えの言葉にとても真剣なものを感じたことは確かです。
決して、謝っていただくようなことはありません。私の方こそ、表現の力が足りずに申し訳ありませんでした。お答えをさらに読ませていただき、今後の生のあり方に生かしたいと思います。
たびたびどうも有難うございました。
No.8
- 回答日時:
造詣も全くなく精進も浅く、禅門ではありませんが、独白のように頭の中を真探る(まさぐる)ことを許されたい。
時間としては瞬間というのも、過去・現在・未来というものないように振り省りの分析をしております。自分というのが架空のように、そういう区切りも、時間自体も人間(の勝手的な生活)が、人間の架空の知識生活が構成、作り上げた、頭の中のことばでしかない。西洋近代現代哲学や心理学ではなく、自分の反省・分析で。
人間(の勝手的な生活)が、人間の架空の知識生活が構成、作り上げの体系がくっつけようとしている、本来的存在がある。それは時間ということばが、虚しく掬い採るろうとしているものであろうが、実はそれが存在しているだけなのではないであろうか。
それは時間も空間も無論ない。永遠の今、その存在があるのみではないでしょうか。
その存在たるもの側からは、「いま、この瞬間を生きる」は全く何の存在もない、ことばでの探り入れでしかなく、回答をだそうとする問題としてはは存立していない。
禅家がこういう、「いま、この瞬間を生きる」ということば並びで何か公案にしろ、師家の偈のようなものを出されておられようか。
こういう形、ことばではない、類似のことなら、たくさんあろうが。 浅学、寡聞の身には、つまびらかには全ての覚えを出せないが。
ご真剣で、お真面目なのはまことによく理解は申しあげられますが、やはり、根底をしっかりさせ、日日のご精進というか、積み重ねをなさり、今一度何の、どんな回答が、誰の何のために必要かを問い直すことから、お初めにられないと、真剣なみ心の、真剣なお言葉の探りで終始するものではないでしょうか。
何も自分を出すつもりはないが、この言葉並びの問題は各所で遭遇し、この浅学の身も、53年になろうか、新制中学の時の一時期、真剣に対象にしていたのを覚えています。このことば並びを常に頭において、胸でも腹でも、では24時間、365日、たった12年間でも少しもずれないで真剣に自分を処すことができるためには、その意味や内容が把握できれば、それは可能となろうか。そういう真剣な生き方が常に、自分で、本来となるためには、その可能となるのためには、何があろうか。
この短くもご真剣な言葉ならび答えが生きるためには他のことがあるのであり、この言葉並びは問題としても存立するのは別の形にしなければならないし、回答もそういうものなのではなかろうか。
この言葉並びの答えが仮に、ことばでえられたとしても、その実践は別の、全く別修行と日日の生活経験の積み重ねになるものではにでしょうか。
結論は、すさまじい生き方の側面かのようなこの言葉並びは、問題としては成立できない。ことばに対しての言葉の回答はない。という失礼な回答になります。と存じます。
この身もご質問者とともに、他の方々の、ご回答を待たせて戴きたく存じます。
お答えを何度も読み返しました。十分意味を理解できたわけではありません。また読み返させていただきます。
「生きる」という行為に対して、言葉とか概念とかで「答」をみつけること自体が不遜なことというか、筋違いなのかもしれません。
頭でこねくりまわすつもりはないのです。が、問いを発するためにはどうしても「言葉」に頼らざるをえないということもあります。
あらためて「根底をしっかりさせ、日々の精進を積み重ねる」ことを心がけたいと思います。真摯なお言葉、どうも有難うございました。
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