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人文科学と自然科学の違いはなんとなく分かりますが、
(分かっているつもり)
社会科学というのがピンときません。
社会科学は、人文科学や自然科学と
類似したところまたは異なるところなど、
あると思いますが、どういったところでしょうか?


なんとなくですが、
対象とするものは人文科学と似ていて(主観的なもの?)、
それを解明する手法として自然科学的(客観的なもの)だと思っています・・・
↑私の考えは無視してくださいm(_ _)m

A 回答 (1件)

社会科学を専攻した者です。



人文科学と共通なのは、数字よりも概念・言語による対象分析が多いこと。ただし、社会科学でも統計を使ったり、経済学のように数学の比重が重い例もあります。

人文科学と違うのは、人間個人が分析対象なのではなく、人間の作る社会が分析対象であること。

人文科学と社会科学は、密接に絡み合っており、どちらかに分類することもできず、両方にまたがっているとしか言いようのない学問分野が多数存在します。

例えば、フロイト心理学は個人の心を扱うので基本的に人文科学ですが、歴史的に言えば、あれはウィーン上流階級の社会のかかえる矛盾から生まれたものですので、本来はマルクス主義と同じく社会革命的な理論でもあるのです。このことをよく分かっていたのが、哲学者のアドルノという人で、アドルノは人文科学か、社会科学かなど、分類不可能。両者にまたがる存在としか言いようがありません。何しろ、「音楽社会学」とか、「権威主義的パーソナリティー(ナチスなどに盲目的に従ってしまう人々の社会的分析)」などを研究していた人ですから。

ルソーは自然法理論とのからみで紹介されることが多いので、社会科学の人だと思われていますが、実は人文科学的な要素も強い人です。あの、「むすんでひらいて」を作曲したり、教育論を書いたり、自伝「告白」を書いたりしています。文学といえば、英雄物語とか、おとぎばなしとか、伝説とか、甘ったるい恋愛ものしかなかった時代に放たれた「告白」は大きな衝撃を生み、後に日本では白樺派文学に影響を与えました。

社会科学と自然科学の間には、共通点は少ないです。ただ、深い部分で、学問はいかにして可能になるのかという点をめぐり、哲学、論理学、分析哲学、集合論などが両者間で混じりあっています。学問の手法をめぐる議論を理解するには、全ての科学分野が必要だということです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2007/11/24 14:51

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