アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

イスラムは太陰暦のみを使っていると聞きました。太陰暦は月を知るのには向いていますが季節を知るのにはまったく不向きだと思います。(だから、かつての日本は太陰暦と太陽暦を両方使って調整してたわけで。。。)例えば農耕等には太陽暦が欠かせないと思うのですが…。彼らは一体どのような基準を用いてその時期を知るのですか?

A 回答 (2件)

イスラーム暦は、太陽を一切考慮せず、月の満ち欠けだけで暦を数える典型的な太陰暦です。



イスラーム暦は、1年は常に12ヶ月ですが、このイスラーム暦の1ヶ月とは月の満ち欠け周期のこと。つまり、各月の初日は新月、15日が満月。月の公転周期(=満ち欠け周期)は29.5日にほぼ一致するのでで、30日の月が6回、29日の月が6回、あわせて1年=12ヶ月=354日になります。イスラーム暦の1年が354日ということは、太陽暦から毎年約11日ずれていく。

イスラーム暦で決まる宗教祭日(犠牲祭、断食明祭)や、有名なラマダーン(断食月)は、そういうわけで季節が移動していきます。

となれば、当然農耕の目安には全く役に立ちません。

イスラームを興した予言者ムハンマドの出身地方は、農業があまりなく、都市の交易民と周辺の沙漠の遊牧民の世界。ムハンマド自身は商人でした。イスラーム暦が、農耕に適さない陰暦を採用したのは、こういう背景からでしょう。

その後イスラームが拡大して、農業地帯を含むようになると、そこでも公式にはイスラーム暦になったのですが、各地方の農民達は農耕のために古来の暦(太陽暦)も保存して、農耕はそれに沿って行った例が多いようです。
ご指摘の通り、農業地域では暦は普通太陽暦ですからね。

たとえば、エジプトでは、今でも農民はイスラーム教徒でも、種まきや刈り取りの時期はイスラーム以前のコプト暦(古代エジプト時代に起源がある太陽暦)を参考にしています。

以上、答えを簡潔に言えば『農民の場合、何らかの太陽暦を併用していた(いる)』。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

本当に分かりやすくまとめていただいてありがとうございました。

やはり、太陽暦も使っているのですね。

人間の生活の基本である暦まで支配してしまうとは、宗教の力はすごいものですねぇ。同時に、宗教に帰依しながらも、それ以前の暦も併用する農民たちの柔軟性と的確な判断力にも心うたれます。

太陰暦と太陽暦、それぞれに長所と短所があるので、うまく組み合わせることが重要になってきますね。日本には、その形に応じた多様な月の名称があるのだから、太陰暦ももう少し日常に使われるようになればいいなと思います。

本当にありがとうございました。

お礼日時:2007/12/31 15:10

 確かに何月何日に種をまくなどには不向きですが、冬至、夏至、春分、秋分など太陽の運行を基準としてそれから何日という数え方で農耕の日を決めていたようなので、不便ではあっても出来ない話ではないようです。



参考URL:http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/ca …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

つまり、一部では太陽暦を採用していたということですね。。。どうもありがとうございました。URL参考にします。

お礼日時:2007/12/31 15:11

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!