プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

今日トヨタが自社株を取得後、消却を行うというニュースを日経で読みました。この記事によると「2200万株を上限に自社株を取得したうえで、4億6200万株の自社株のうち1億6200万株(発行済み株式数の4.5%)を3月末付で消却する」らしいのですが、記事で言っている事がよく分かりませんでした。

1.まず自社株買いについて、これは一度発行した自社の株を市場で買い取る事なんでしょうか。だとすると自社株買いをすると株価になんらかの影響を与えるのでしょうか。又プライマリー市場で買うというか、日銀の国債引き当てみたいな買い方は不可能なんでしょうか?

2.それと、「消却」とは何でしょうか。「償却」とは違うのですか??

学生でも理解できるようにご説明頂ければ幸いです(^ ^;

A 回答 (2件)

1について


自社株買いをした株式は自己株式と呼ばれますが、その株は議決権もなければ、配当対象にもなりません。
そういう意味では、自己株式で市場から株が減った分だけ1株あたりの利益は増えることになりますので、将来の配当が上がることがありえます。
(例えば、100株発行している会社の利益が1000万円だったら1株あたりの利益は10万円ですよね。
 その会社の配当性向が30%だったら、期待できる配当金は1株3万円です。
 これを半分の50株を自社株買いすれば、1株あたりの利益は20万円になりますので、配当は6万円になることが期待できます。)
これを投資家が好感すれば、株価は上がるのが一般的です。
ただし、自社株を購入しただけ会社の資産は下がりますので、あまりに大きな額であれば嫌気がされて株価はさがることもあります。
(例えば、資産が1億円しか無い会社が、1億円分自己株式を買えば資産がゼロになります。
 これだと流石にその会社が大丈夫なのか心配になりますよね。)

>プライマリー市場で買うというか、日銀の国債引き当てみたいな買い方は不可能なんでしょうか?
すみません、これは質問者さんのイメージがよく分からなかったのですが、市場以外で買付けをする場合は公開買付けしか無いわけですが、既に市場に出ているものをプライマリー市場で公開買付けができるのか・・・難しいような気がします。

2について
自己株式は保有したままでも、無くしてしまってもどちらでもいいのですが、どちらにするかは経営判断です。
この無くしてしまう行為を「消却」と書きます。
無くすのだから「消」です。
「償却」とは、会計処理上の資産価値の目減りのことを指しますので、それとは全然違います。

それから、学生にも分かるようにとのことだったのですが、学生と言っても小学生から大学院生までいろいろでして・・・
この回答で分かってもらえたでしょうかね。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

早速の回答ありがとうございました、凄くよく分かりました。よろしければさらにお聞きしたいのですが、企業にとって自己株式を保有しておくメリットというのは何かあるのでしょうか?

消却と償却の話はびっくりしました。聞きなれた言葉のつもりでも思わぬ勘違いが他にもありそうで、注意しなければと思いました。

お礼日時:2008/02/06 21:28

no1です。



>企業にとって自己株式を保有しておくメリットというのは何かあるのでしょうか?

まず、知っておいていただきたいのは、株式会社が株式を新たに発行して増資するのは、手続き上の株主総会の決議などが必要であり煩雑ですし、自己株式取得の逆となるわけですから、必ずしも既存の株主に歓迎されるわけではありません。

この点から言うと、一つ目のメリットは、自己株式というのは既に発行済み株式ですから、売ればいいだけなので、やっぱり増資したい・・・なんて時に便利だったります。

もう一つ考えられるのは、敵対的買収などを仕掛けられて市場の株を買い占められても、保有している自己株式には手を出せないわけですから、敵対的買収の対抗策として信頼できる第三者にこの株を買ってもらって買収相手の議決比率を減らすこともできるわけです。

しかし、ずっと保有しているというのは、会社の意思表示が明確でないとも言えますので、大企業の場合は消却している企業がほとんどですね。
(中小企業だと結構保有したままだったりします)
    • good
    • 0
この回答へのお礼

本当によく分かりました。二度に渡り回答を頂き、ありがとうございました。今後このようなニュースを観た時にはしっかりと理解出来ると思います。買収防衛策の一つとしての使用方法は興味深かったです。

お礼日時:2008/02/14 22:50

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!