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はじめまして。

最近、法律を趣味で学ぶにあたり、よくこのサイト内で検索をかけて閲覧しています。
一応検索したものの、わからないことがあったので、質問させてください。

(1)刑法230条でいう「公然」というのは、「不特定又は多数」ということだそうですが、そこで摘示した内容が他者を通じて伝播する恐れがあるというだけで、「公然と」の要件は満たすのでしょうか?
そうだとすれば、守秘義務のある者同士である会議等でない限り、たとえば一対一、若しくは一対複数の日常の世間話などで、ある特定の人物の評価を落とすような発言をしたら、かなり広く名誉毀損罪は成立するのでしょうか?

(2)名誉毀損罪が成立するためには、実際に社会的評価を低下させたという結果は必要でないらしいですが、結果が発生していない状況で結果が発生する恐れがあるというのは、どのようにして判断されるのでしょうか?
たとえば、ある人を名指しで公然と、
・煙草を吸うから口が臭い
・鼻糞を食べるから気持ち悪い
・過去にグレていたから短気だ
・結婚してから○○キロ太って、だらしがない
等という、いわゆる具体的な事実も含めた悪口、陰口の場合には、社会的評価を落とす事実として根拠が薄いから、本罪は成立しないのでしょうか?
本サイトで、以前「あいつは馬鹿だ」と公然と言うのは侮辱罪、「あいつは試験で0点だったから馬鹿だ」と言うのは名誉毀損罪という記述を目にしたことがあるのですが、「馬鹿」ということと社会的評価を下げる恐れがあることの因果関係があるかどうかというのは、結果が発生しない状況でどうやって判断されるのでしょうか?

(3)名誉毀損罪と同じく、侮辱罪も社会的評価を下げる恐れがあるような侮辱を公然とした者に適用されるそうですが、侮辱罪の成立に必要なだけの侮辱というのは、どういうものでしょうか?
(2)で、単に馬鹿ということが侮辱罪になるらしいということを書きましたが、最近「おバカタレント」という表現からもわかるように、一種の個性に過ぎないという考えが広まりつつあります。
この条文における「侮辱」というのが、あくまである言葉の辞書的な意味によって侮辱とするのか、世相や状況によって侮辱ととれるもののみ侮辱とするのかがわかりません。

(4)(3)と関係するものですが、侮辱される対象の社会的地位等によって、侮辱と見なされるかどうかの判断は変わるのでしょうか?
たとえば、一般に基礎学力が必要とされる者(教師、医師、弁護士、学者、大学生等)を名指しで「頭が悪い」、「馬鹿」等と言うことと、一般に肉体を使って働く職に就く者(プロのスポーツ選手、とび職、各種運転手等)を名指しで「頭が悪い」、「馬鹿」等と言うこととで、社会的な評価が下げられる可能性というものは変わってくると見なされるのでしょうか?

(5)判例で、「デブ」と言うことが侮辱罪に当たるとしたものがあるらしいですが、太っていることを指摘することが社会的評価を落とすという根拠を教えてください。
身体の特徴を示す「デブ」という言葉が侮辱に当たるというのは、判決が「デブは悪いこと」と言っているように思えて仕方ありません。
他にも、私は世間と見方が違うのか、馬鹿が悪いことだとは思いませんし、ブサイクも本人の個性の一つでしかないと思ってしまうのですが、判決はあくまで世間一般にどういう評価が為されるか、ということに着目しているでしょうか?
逆に、「ヤセ」、「ガリガリ」、「ガリ勉」、「顔が綺麗すぎる」、「性格がよすぎて騙されやすい」等といった言葉は侮辱に当たらないのでしょうか?

(6)名誉毀損罪の2項には、公共の利害に関する事実の摘示は名誉毀損罪に当たらない(事実が真実である場合のみ)とされていますが、「公共の利害に関する事実」というのは、どうやって判断されるのでしょうか?
マスコミが影響力のある人物の真実の内容を報道する件についてはわかりやすいのですが、では塾の講師が生徒に「この問題集は、解説が不明確でわかりにくいから買わない方がいいぞ」と言った場合は、どうなるのでしょうか?
公共の利害に当たるから違法性がないのか、生徒の勉強をはかどらせるための正当な業務に当たるから違法性がないのか、それとも違法になるのかがわかりません。

(7)個人が数人に対して、若しくは公園等の不特定の人に聞こえる場で、「あの人の授業わかりにくいよな~」ということを言った場合、名誉毀損罪に当たるのでしょうか?
(6)や(7)まで規制すると、言論の自由が制限されてしまう気がするのですが、どうなのでしょうか?


非常に長くなり、申し訳ありません。
本当は業務妨害罪、強要罪についてもお聞きしたいのですが、あまりに長くなるため、質問を分けさせていただきます。
どれか一つについてでも構いませんので、お答えをいただければ幸いです。

A 回答 (3件)

質問箇所があったため再度失礼します。



> 自分が常識で考えて許されると思っているにも関わらず捕まるようなことがあるのかな?と思いまして、刑法の本を購入して読んでいます。

法的解釈論と、運用論というのはまた別な論議ですよ。
たとえば相手が過激派など反社会的組織の場合、普段は逮捕されないような内容で警察は逮捕したりします。
例えばキセル乗車は犯罪とはいえ、実際に捕まることは殆どありません。
しかし、過激派を尾行している警察は30円キセルしたという程度でも逮捕したりもします。
ポストに主義主張をポスティングした運動家を住居侵入で逮捕した事例もあります。

しかし、法律と言うのはギチギチに適用するものでは無いのがまた運用です。
法的には60km/h制限の道を61km/hで走行すればスピード違反で即逮捕できます。
ですが、実際にはそんなことしないですね。
処罰されるというのは悪質なケースです。
実際、制限速度を倍近い速度で走っていたものの「深夜のその区間では一般的なので暴走とは言えない」と判決された判例もあります。

このように法的に判断すれば違法なことであっても、実際にそれを処罰するのかとか賠償するのかと言うのはまた別な次元の話です。
あなたはここの所をくそみそ論議にしているから分からないわけです。

> よっぽど社会的に評価を左右しかねないような状況、立場でない人が言ったところで、単なる一つの評価としてしか扱われないのですね。

ですから全く方向が違うんですよ。
よほど社会的影響があったにしろ、構成要件に該当しなければ名誉毀損は成立しませんし、規模が小さくても構成要件に合致すれば名誉毀損が成立します。
典型がネットで、ネットの書き込みは名誉毀損であると判断した例と、名誉毀損ではないと判断した正反対の判例があるのはこの構成要件の捕らえ方の違いです。
つまり立場がない人であっても、ネットでガンガン書きなぐったり、そこら中に言いふらしたと言うのなら、名誉毀損が認定されることもあります。
ストーカー事件で相手の中傷ビラを近所中にまいて名誉毀損で逮捕された事例もあります。

> 真実性が関係するのは、死者に対する評価や、公益を目的とした場合のみということですよね?

言っている意味が分かりません。
名誉毀損か否かを判断する上では必ずその行為を行った者が真実性の立証をしなくてはなりません。
それとあわせてその行為が公益目的だったのか否かという事です。
真実であっても公益目的が無ければ名誉毀損が成立します。
公益的な目的であっても、全くの出鱈目なら名誉毀損は成立します。(特例的な判例は一部にありますが)
それは年がら年中行われているマスコミ報道裁判ですよ。

> 真実か否かというのは、生きている個人に対して、公益を目的とせずに発言した場合には判断する必要がないのではないでしょうか?

相手が「全く公益目的なんてねーよ」と豪語しているのなら、この段階で真実性を論じるまでも無く三セットが成立しませんので名誉毀損ですね。
ただし相手が公務員や公選で選ばれた者であれば、公益性を問われませんが、そこまで公益性が無いと豪語しているのなら、目的が社会的評価低下を生じさせているとして名誉毀損を認めることがあるかもしれませんね。
実際には三セットを並行審議していくでしょう。
ちなみに死者に対する名誉と言うのもあります。

> 一ヶ月ほど前、ダウンタウンDXでグラビアアイドルの3歳ぐらいの頃に撮った写真で、上半身が丸出しのものがあったのですが、これは大丈夫なのでしょうか?
児童ポルノ法も実際の運用に当たって性的興奮を目的としたものですから、親が子供の成長記録でお風呂に入っているシーンを撮影したから児童ポルノ法で逮捕などと言うことはありません。
もっとも、児童ポルノ法規制強化や単純所持罪反対論者の人たちはそういう物でも逮捕されるという都市伝説を散々流しましたが。

そういうほほえましいものは処罰対象ではありません。
ただ、実際にここの質問で過去に出ましたが、子供の頃テレビの取材があって親が撮影を許可したら、それでロリコンサイトにガンガンはられて困っているという方もいました。
そういったこともあり、テレビ局側は最近慎重ですね。
子供のポコチンはほほえましいものとして扱われていましたが、最近は民放連などから「取り扱いに注意するように」と通達が出たと記憶しています。

> 口約束での婚約って、認められないのですか?
あなたは根本的判断が常に間違っているわけです。
法的な判断の部分と実際の運用の部分が常にくそみそ論議になっています。
たしか双方の合意があれば婚約は成立しますが、判例では「結婚しよう、うんいいよ」という程度の会話で、それがたとえ録音されていたとしても、その程度で婚約が成立しているとは認めません。
両親に挨拶に行った、結納を交わしたとか、明らかに結婚に向けての行動がないと認定しません。

特に婚約と言う概念も時代とともに変化します。
両親に挨拶しないで結婚する駆け落ちと言うのもありますし、最近は結納や挙式をしないカップルと言うのも珍しくありません。
そういうのを裁判所が定義付ける性質のものではないので、個別に審議していくということでしょうね。
ですから、結婚するまで処女が当然と言う昭和6年でしたら「結婚しよう、うんいいよ」で婚約が成立したかもしれませんが、今はそんな時代ではありません。

>「確かに口約束での婚約はしていた」と証言した場合にも、裁判所としては婚約の事実は認めないことになりますが、
過去には男性は転職し、一緒に式を挙げる教会まで見に行ったというのに「婚約とはいえない」と言う判例もあるほどです。
他の法律サイトの件は間違っているとまでは言いませんが、絶対でもなさそうですね。

> 間違いないのでしょうか?
ですからそういう断定をしろと言うのなら、裁判で審議するしかありません。

> 本人が自覚していないのに名誉毀損罪が成立しうる例を読み、自分も外での発言は極力控えた方がいいのかな?と思ったまでですので、何度もいいますが、根本から間違っています。
何事もそうですが、自由には常に責任がセットとなっています。
これは憲法で定められています。
 
第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

たとえば車でドライブするのは自由です。
しかし、そこには安全運転する義務が生じますし、事故を起こせば賠償義務があります。
同じように、言論の自由がありますから、自由に言論を発することが出来ますが、そこには常に言論の責任が生じます。
ただその判断が、骨が折れた血が出たと違い判断が難しいというに過ぎません。
事故を起こさないために車に乗らないというのが懸命なように、名誉毀損にならないためにも言論を発しないというのは正しい考えです・。
逆にマスコミ、特に週刊誌は「訴訟上等」「訴えるならご自由に」というスタンスですから、かなり突っ込んだところまで書けるわけです。
つまり、ギリギリのところでやりたいなら常に訴えられる覚悟を持てということですね。
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(1)ケースバイケースだと前置きしますが、一人であっても不特定に伝わることが分かっている場合は公然になります。


典型的な例が「取材」です。
取材している記者一人に話した場合、それ自体では公然ではないですが、記者に話すというのは何万部と日本全国に頒布されることを目的に話しているわけですから、これは公然と判断されます。
実例としては浅香光代が野村幸代の悪口を週刊誌の記者に言ったことが名誉毀損と認定されています。
朝香側は「記者一人に話しただけだから公然ではない」と主張しましたが認められていません。

ただ、名誉毀損とは常に言論の自由と紙一重の関係にあり、単に知人に対して事実に基づく批評論評をした程度では名誉毀損は成立しません。
それと実際にはどれほど広まったかというのも問題でしょう。
しかし、一例を挙げると、名誉毀損ではないですが冗談で知人に「○○銀行潰れるんだって」とメールしたら、瞬く間に広まって取りつけ騒ぎになったという事件がありましたが、この子は一人に冗談で送っただけですが、信用毀損罪で逮捕されたということもあります。
たった一人に冗談で送ったことでも、社会的な影響が大きいと逮捕されることもあります。

(2)ご質問の回答の前に、基本的にことですが、名誉毀損の構成要件は
・真実性→その内容は真実か
・公然性→不特定多数に知れ渡る状態にしたか
・公益性→みんなのためだったのか
の三点セットです。
ですから、事例で出された4点はどれも公益性がありませんので、たとえば実名をさらしてネットに書いたりすると、例え事実であっても名誉毀損になると考えられます。(実際には刑事事件にまでは持っていけないでしょうが)
社会的評価低下が生じたかどうかはどちらかというと、民事で賠償を求めるときその額をいくらにするかの参考ということでしょうね。

ただ、一方であまりにも馬鹿げた内容の場合、名誉毀損を認定しないことがあります。
その有名な裁判が「東京スポーツ裁判」です。
関東在住の方ならご存知のように「東京スポーツ」というスポーツ新聞、「人面魚現る」というのを一面トップにするような新聞で、浅草キッドも「日付以外は全て誤報」と言われる新聞です。
この記事で名誉を傷つけられたとロス疑惑の三浦和義が提訴したところ、判決は「東京スポーツなんて誰も信用していないので、社会的評価低下は生じていない。よって名誉毀損は成立しない」というすばらしい判決があります。
(ただし、二審では東京スポーツ側敗訴)

要するに刑事と民事の判断は必ずイコールではないと言うことです。

(3)現実的に侮辱罪で逮捕されることはまずありません。
私も聞いたことがあるのは一度だけで、相手は議員で重責の立場と言うのと、実際にはそれ以外にも様々な流れがあって、警察は一番取りやすかった侮辱罪で逮捕したということでしょうね。
ただし、名誉毀損罪や侮辱罪は親告罪です。
バカタレントと呼ばれても、本人がいいのなら別にいいのです。
親告罪と言うのはこういう性質があり、レイプされても本人が「気持ちよかったです、また体験したいです」と言っているのなら別にかまいません。
しかし、それがイコール、レイプしていいということではありません。
あるいは、何を言いか悪いかと言う判断は侮辱に限らず、どのような判決でも世相によって異なります。
たとえば昔は陰毛がちょっと写っただけでそくわいせつ図画として逮捕、有罪でしたが、いまではコンビにでも買えます。
それは世相が「毛ぐらいいいじゃない」という考えになったため、裁判所の判断もそれに合わせたといえます。
逆に昔は小学生の全裸写真集なんてあったものですが、昨今は「けしからん」という風潮のため、乳首が児童の乳首が写っただけで逮捕です。(もっともそれを処罰する児童ポルノ法という法根拠も出来ましだか)
ちなみに、別な質問で昭和6年の判例を持ち出し「結婚しよう、うんいいよで婚約が成立」すると言っている人もいましたが、現在の裁判所ではその程度で婚約とは認定しません。
このように、時代によって裁判所の判断も異なります。

(4)変わるでしょうね。
たとえば週刊新潮が、福岡市の職員が飲酒運転事故で子供を殺してしまったという事故の後に、飲酒運転容認的な発言をした彦根市の市長について「彦根のバカ市長」と報道したところ、一審では「飲酒運転に国民の目が厳しい昨今に自治体の長として不適切な発言をしたのだから、バカといわれるくらい甘受しろ」と訴え棄却判決が出ています。
(ただし、最高裁で「バカ」とは言いすぎとして新潮に20万円の賠償命令)
民事で損害賠償請求をするなら、まず自分がどれほど名誉があるかというのを訴状でアピールします。
そのうえで、そこからどれほど名誉が失墜したのかをアピールします。
ですから、政治家や芸能人などのいわゆる有名人に対する名誉毀損は賠償額が高く、一般人では低いのが現状です。

しかし、週刊誌などで書かれたというのならいざ知らず、ただの言い争いで「バカといわれた」「だってバカだろう」なんて裁判したところで、まずは一発目から、裁判官から「謝って終わりにしたらどうだい」と和解勧告でしょうね。
そのまま裁判続けたところでそんな話じゃ「賠償するほどではない」という判決が関の山でしょう。
こちらについても判例があり、石原慎太郎東京都知事が「世の中で最も悪しき者はババァ」と発言したところ、首都圏のババァ百数十名から訴えられましてたが、判決は「自治体の長として下品な行動だか、賠償するほどではない」という判決になっています。

(5)上記のとおり、「バカ」とか「ブス」とかで直ちに逮捕とか賠償命令と言うのは現実的に無いですが、その行為形態が悪質であったり、相手がうち病になったPTSDになったという場合は直ちに賠償命令という話になることもあります。

で、以下延々と細かな質問が続いていますが、ここの事例については裁判所で争わないと分からないというのが最終結論です。
これについてはどうだ、これは違法なのかと延々と一つ一つを聞いたって、裁判しないと分かりませんよ。
非常に難易度の高い法解釈についてあなたは質問しているのではなく、いずれも「常識で考えろ」ということばかりですよ。
そして裁判所もそういう世間の常識をかんがみて判決するわけです。

要するにあなたの場合、考えの方向が根本から間違っていて、個々細かなことについて「違法なのか」「違法じゃないのか」と考えるのではなく、構成要件をベースに考えればいいのです。
その構成要件をベースに考えれば、概ねの骨格が見えるんじゃないですか?
業務妨害罪、強要罪についても一緒です。

目的が何をしたいのかさっぱり分かりませんが、細かいことを聞くなら、まずは構成要件を先に学べということです。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。

まず、私は法律に関して、特に何をしたいという目的はありません。
強いて言うなら、自分が常識で考えて許されると思っているにも関わらず捕まるようなことがあるのかな?と思いまして、刑法の本を購入して読んでいます。

構成要件を考える際に、侮辱罪における客観的な判断というのが辞書的な言葉の意味のことなのか、常識的に考えてという意味なのかがわかりませんでした。

>単に知人に対して事実に基づく批評論評をした程度では名誉毀損は成立しません

これが一番知りたいことでした。
誰しも個人や会社の批評や、個人同士で言い争いをしたことはありますし、場合によっては酷評をするようなこともあります。
それでその相手が立腹して通報してしまえば、場合によっては逮捕されるようなこともあるのかな?と疑問に思いました。
また、「あそこの店は親切、あそこの店は失礼だ」等と言うこともあるので、それも場合によっては法に触れることなのかな?と思いました。
現実問題、よっぽど社会的に評価を左右しかねないような状況、立場でない人が言ったところで、単なる一つの評価としてしか扱われないのですね。

>基本的にことですが、名誉毀損の構成要件は
・真実性→その内容は真実か

真実性が関係するのは、死者に対する評価や、公益を目的とした場合のみということですよね?
真実か否かというのは、生きている個人に対して、公益を目的とせずに発言した場合には判断する必要がないのではないでしょうか?

東京スポーツについて詳しく知りませんが、テレビで見たことがあったため笑ってしまいました。
人(法人含む)の信頼性も、名誉毀損罪成立に関係するのですね。

>逆に昔は小学生の全裸写真集なんてあったものですが、昨今は「けしからん」という風潮のため、乳首が児童の乳首が写っただけで逮捕です

一ヶ月ほど前、ダウンタウンDXでグラビアアイドルの3歳ぐらいの頃に撮った写真で、上半身が丸出しのものがあったのですが、これは大丈夫なのでしょうか?
撮った側が罰せられるというだけで、それを放送するだけなら問題ないのでしょうか?

>「結婚しよう、うんいいよで婚約が成立」すると言っている人もいましたが、現在の裁判所ではその程度で婚約とは認定しません。

口約束での婚約って、認められないのですか?
他の法律サイトでは、「口約束でも婚約は認められるが、現実問題として証明が難しいため、手紙などの客観的事実が必要となる場合が多い」という記述を目にしましたが、それが間違っているのでしょうか?
口約束の婚約が認められないとすれば、婚約破棄の訴訟において、両者とも「確かに口約束での婚約はしていた」と証言した場合にも、裁判所としては婚約の事実は認めないことになりますが、間違いないのでしょうか?

>要するにあなたの場合、考えの方向が根本から間違っていて、個々細かなことについて「違法なのか」「違法じゃないのか」と考えるのではなく、構成要件をベースに考えればいいのです。

ここのサイトを見ていて思ったのですが、本人が自覚していないのに名誉毀損罪が成立しうる例を読み、自分も外での発言は極力控えた方がいいのかな?と思ったまでですので、私にとって違法か違法でないかは重要でした。
普段は外でも、いわゆる辛口コメントをしてしまうので。
先に記述しておけばよかったですね。
すみませんでした。

実際には裁判しないとわからない、これがわかっただけで非常に参考になりました。
ありがとうございます。

本来、お礼欄に書くべきことなのですが、dlvjさんへのお礼が1000字でまとまらなかったので、こちらでお礼と代えさせていただきます。

補足日時:2008/09/23 06:23
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 明らかに相手の社会的評価である、「信用、尊厳」を傷つけて損害を与えて、自らの立場を優位にするなどの利益を図ったなど、(「得られる権利が制限される結果を招く」、例えば 銀行の与信、資格審査、経営への参加、採用等) 不当な利益を他人の権利を侵害して得ようとする行為は、窃盗や傷害など、他人の権利の侵害をして自己の利益を図るという点で、同じなので犯罪になるのです。



民法1条2条709条710条刑法230条231条232条233条234条

 風評被害も同じです。不当な被害です。それが致命的になって自殺をはかるほど追い込まれてしまう人もいれば、他にも余力があり実際に被害を食い止めるものも居るでしょうが、実際の被害を証明する義務は無く、損害を与える原因を作る行為はあまりにも危険な事に違いはありません。

 そこに信用を元に本人の利益を得る権利が存在しているのに、それを毀損する事でその権利を侵害するという事をするわけですから、当然、本人は失われた信用や名誉を回復する為の努力を強いられる事になります。

 したがって、例えば、庭にゴミを放り込まれて気分を悪くする上に片付けなくてはいけないとか、自転車を拝借された。自分が出かける時には使えないので不便なのでもう一台自転車を買うとか、それが買えずに毎日30分の道を歩く事になって大変な思いをしたとか、などなどと同様に、社会生活上誰にとっても思わぬ被害、危険を及ぼす犯罪性がある行為といえます。 
 更に それが客観的に見てその人のことを知るために「客観的で信頼できる情報である」上に「信用評価を貶める内容」であればまさしく十分。「精神的にショックを与える」ことに慣習的にも客観的にも妥当性があり、本人の「自己不全感」などに起因していなければ、当然認められるべきであると考えます。

 客観的な合理性の有無 社会的慣習 信義則 など常識的で社会的な公益性など妥当である判断の上に法は適用されるので、水道の為に他人の土地に市が水道管をしくのは法には触れない。道路や空港建設も同様。

 趣味で法律を学ぶという事でしたら、まずすべての法律の理念(民法で十分です)に当る条文だけを読破されるだけで、他の枝葉末節の法律手続法などの判断当てはめなどの際の判断法理の理解がシンプルに出来るようになると思います。

 逆に誰にとってもはっきりわかる文章が法律における理念条文ですので、後の通則も通達もそれを実現する為のものです。

 行政(警察ふくむ)は判例を含めて法理の客観的判断を元に事に当りますが、どんなにすごい弁護士が戦略を講じても、モラルハザードや、被害者の救済が検討されるのは事実で、脱法行為を正当化するのは被害者の利益である事が多いので和解という解決がおおいのです。

 謝罪広告をだして、慰謝料を払えば刑事告訴を取り下げる。などの和解案がそれに当ります。金はびた一文払わないですんだが、刑罰に処せられた。というケースもあって、ならず者ならこちらになるでしょう。

民事ですが

判断基準
民事法における名誉・信用は、人または法人等がその品性、徳行、名声、信用等の人格的な価値については社会から受ける客観的な評価であり(最判昭45.12.18民集2413.3152、判例時報619号53頁)、人または法人等の社会的評価を低下させることが名誉、信用の毀損となります。

新聞・雑誌等の記事が名誉毀損となるかどうかは、当該記事についての一般読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべきものとするのが判例の立場です(最判昭31.7.20民集10.8.1095)

たとえば、金融業者の巨額の損失の発生に関する証券投資の専門誌の記事について信用毀損の成立を認め200万円の損害賠償の支払が命じられた事例(東京高裁平13.10.17判決、判例時報1766号44頁)では、「報道等の記事による名誉あるいは信用の毀損の有無を検討する場合、当該記事についての一般読者の普通の注意の読み方を基準にこれを判断すべきであると考えられる。」「本件記事による名誉あるいは信用の毀損を検討するにあたっては、このような投資家の普通の注意と読み方を基準に検討するのが相当」としています。

名誉毀損に該当する場合には損害賠償請求ができます。

(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(財産以外の損害の賠償)
第七百十条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

(名誉毀損における原状回復)
第七百二十三条 他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。

民事上は、刑法と異なり、社会的評価を低下させるような表現だけではなく、名誉感情を害された場合にも不法行為の成立を認める場合があります。
また、名誉だけでなく、プライバシーが公開された場合にも、不法行為責任を追及できる場合があります。

 理念条文や慣習法、実質的に被害を及ぼす起因性の証明など裁判で争う事によって新しい判例が出れば行政の通達でさえ変わるわけなので、ご質問の内容の一つ一つに回答できる人は少ないと思います。
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この回答へのお礼

ご回答感謝致します。

構成要件を検討する際に、「客観性があるかないか」というのが非常に曖昧になる気がして、実際判例を見ても一貫性がなかったため、質問させていただきました。
通常、言葉の客観的な意味というのは辞書に書いてありますが、構成要件を満たす客観性というのは、そういう単純なものではないのですね。
客観的に見て評価を下げるような表現というのは、あくまで状況と照らし合わせた上で考え、判決が下されるということで間違いないでしょうか?

本日、民法の本も買いに行きます。
刑法にせよ民法にせよ、実際に裁判してみないとわからないものも多数存在するようで、奥が深いなぁと感心します。

本当にありがとうございました。

お礼日時:2008/09/23 05:25

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