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鳥が群れになって、同じ場所を旋回してるのを見かけますが、あれは何故?どんな理由なのでしょうか?
何故、あんなに揃って飛べるのですか?

A 回答 (2件)

1. 近くの相手に向かって飛ぶ。


2. 近くの相手に速さを合わせる。
3. 互いにぶつからないようにする

~以上の3つを行動原則としてインプットしたシュミュレーションを行うと。
実際の鳥の群れの動きと極めてそっくりな集団行動をPC上で再現出来るそうです。また海に住むイワシ等の小さな魚類も、基本的には同じ行動原理で動いている様です(大型肉食魚類に襲われた時、巨大な鳥の群れにも似た竜巻型の集団になる)。

特に「行動原則(1)」と「行動原則(2)」は、ご質問の「同じ場所を旋回」する大きな原因になります。
従って1匹1匹の鳥は意識して群れに歩調を合わせようとしていませんが、上記の単純な動きに従うだけで、結果として群れ全体でわ大きな固まりとなって。まるで1個の生き物の様な動きになるのです。

P.S.
上記の行動3原則の考え方は理論としては合ってますが。
まだまだ野生動物の行動様式には謎が多いのが現状です。実際に鳥類がその様な行動原則を持っているのかは、まだまだ想像の域を出ないと言うのが実際の所です。


上記のシュミュレーションの参考URL
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Ayame/4533/ …
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こんにちは。


生物学的なメカニズムというのは解明されていないかも知れませんが、コンピューター・グラフィックの分野では「クレイグ・レイノルズ」という技師がその原理を突き止めて発表しています。
この技師はコンピューター会社で動物の動きを再現するグラフィックを担当していたのですが、正に質問者さんと同じ疑問を持ち、毎日公園に通って鳥の群を観察したのだそうです。仕事とはいえご苦労ですね。そしてその結果、以下のような三つの条件を満たすならば鳥のようなあの整然とした集団行動が可能であることが分りました。

「群に加わろうとする」
「同じ速度で飛ぼうとする」
「近付き過ぎると離れようとする」

この条件を使ってコンピューター・シミュレーションを行ったところ、正に鳥の群の動きと寸分の違いもないグラフィックが完成しました。
この技術は現在でも特撮映像に用いられています。良く映画の中で恋人同士が結ばれるといった感動的な場面ではどうしてもバックで白い鳩が一斉に舞い立たなければならないのですが、あそこで使われるのがこのグラフィック映像なんですね。
シミュレーションの名前は「ボイド(バード・ノイドの略)」といい、人工知能や複雑系科学の研究ではたいへん有名です。因みにこれと同じ条件で「メダカの群」も再現できます。

このようなものを「自己組織化現象」といい、この三つの条件が満たされるならば鳥の群といいますのは誰が先導するわけでもなく自然とその隊形が整ってしまいます。
自己組織化といいますのは複雑系科学で扱われる概念であり、自然界では本来纏まる筈のないものが何の手を加えるでもなく「一定の形」に収まってしまうということです。
自己組織化の最も単純な例としましては、「砂山」といいますのは「積もった砂が裾野にこぼれ落ちる」という条件が満たされることによって例外なく円錐形になります。また、「リアス式海岸の浸食条件」や「雪の結晶」、毎年決まって繰り返される台風などの気象現象も「自然界に一定の再現性を持つ構造」であり、何もないところから忽然と生み出された我々地球生命といいますのは、果たしてこれそのものが自己組織化現象の塊であります。

鳥類の脳が実際にそれに適した構造になっているのかどうかというのは恐らく解明されてはいないと思いますし、このような自己組織化現象に「何故」という理由を付けるのはたいへん困難なことです。ですが、この「ボイド」の研究が鳥の群の集団行動を実現するための条件であるという仮説は広く指示されています。
因みに鳥の直接の先祖は恐竜ということになっています。映画「ジェラシック・パーク」では小型恐竜の群が一斉に方向転換する場面が描かれているのですが、果たしてそこで空かさず、「あれは鳥類の集団行動だ!」と主人公の動物学者が叫びます。これは明らかにボイド研究の有名なエピソードをSF映画のネタにパクッたということですね。
これに加えまして、鳥が一斉に飛び立つのは仲間の動きに従うという本能行動であり、これは群が瞬時に危険を回避するという生物学的利益に適っていると考えられます。誰か一羽が飛び立てば皆が一斉に従うわけですから、群全体が危険を察知する必要はないわけです。
また、地上平面を移動する動物に比べ、鳥や魚といいますのは「三次元立体に対する空間認知の能力」が進化していると主張する学者さんもいます。そして、空を飛ぶ鳥といいますのは「運動の予測能力」というのが通常の動物と同じでは障害物をあのようにスムースに回避するのは困難なのではないかという指摘も成されています。
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