A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
回答No.3の方がほぼ正確に説明してくれています。
順を追って解説します。
まず、因果関係。
この事案では特に何の指定も無いので、普通に、人が他にいたとしてもおかしくない場所であったということでしょう。したがって、因果関係論でいかなる見解を採ろうとも、Bの死亡結果はもちろん、C・Dについての発生結果についても因果関係は問題なく肯定されるでしょう。
次に、故意の有無。
死亡結果が発生した場合、殺人の故意があれば殺人罪、殺意は無いが傷害の故意であればあったというのなら傷害致死罪、殺人の故意も傷害の故意も無ければ過失致死罪です。
傷害結果が発生した場合、殺人の故意があれば殺人未遂罪、殺意は無いが傷害の故意であればあったというのなら傷害罪、殺人の故意も傷害の故意も無ければ過失致傷罪です。
※「傷害の故意」と書いた部分は「暴行の故意」でも同じです。
次に、行為者としては本来狙っていなかったCとDに故意を認めることができるかですが、これは、α:具体的符合説(近時多数説)、β:法定的符合説の数故意犯説(判例)、γ:法定的符合説の一故意犯説のいずれを採るのかで、結論が異なります。
α説
この見解は、あくまで狙った「その人」についてのみ故意を認め、狙っていなかった「あの人」についての故意を認めません。常識的な感覚には合うので、解りやすいですね。
したがって、Bに対しては殺意が肯定できますが、CとDには殺意を認められません。
以上から、Bに対する殺人罪、Cに対する過失致死罪、Dに対する過失致傷罪が成立します。
前提としての法定的符合説(β説・γ説共通の話)
この見解は、「およそ人を殺すつもり」で行為に出た以上、実際に死んだのが誰であろうと、「およそ人を殺すつもり」で「人が死んだ」のだから、故意が認められると考えます。
ただ、数故意犯説は、何人死んでも全員に故意を認めるのに対し、一故意犯説は、だれか一人に認めます(それがまさに狙った客体とは限らない点でα説とは異なります)。
β説
法定的符合説の数故意犯説は、全員に故意を認めますから、この場合、BとCに対する殺人罪、Dに対する殺人未遂罪が成立します。
γ説
法定的符合説の一故意犯説は、狙った客体以外にも故意を認めることが可能ですが、それは誰か一人に限られるという見解です。
普通は、複数発生した結果のうち、最も重い結果が発生した客体に故意を認めます。
もっとも、最も重い結果が複数発生した場合(例えば、死んだ人が2人いた場合)にはどうするかで、なお処理が分かれます。本件でも、BとCの両方が死んでいるので、これに当たります。以下ではこのケースをさらに細かく場合分けします。
〈2人とも同時に死んだとき〉
このときは、多くの見解は狙った客体に故意を認めます。
したがって、Bに対する殺人罪、Cに対する過失致死罪、Dに対する過失致傷罪が成立します。
〈Bが先に死んで、Cが後に死んだ場合〉
文章を読む限り、本件もこれに当たるのではないでしょうか。
死亡時期に先後があるときは、先に結果が発生した方に故意を認めるとする見解が多いようです。
したがって、この場合、Bに対する殺人罪、Cに対する過失致死罪、Dに対する過失致傷罪が成立します。
〈Cが先に死んで、Bが後に死んだ場合〉
これが一番悩ましいです。
この場合も、原則として先に結果が発生した方に故意を認めます。
したがって、Cが先に死んだ段階(Bはまだ死んでない段階)では、Bに対する過失致傷罪、Cに対する殺人罪、Dに対する過失致傷罪が成立します。
ところが、その後にBも死んだとき、どうするのでしょう。
この場合も、先に結果が発生したのはCだからというのであれば、Bに対する過失致死罪、Cに対する殺人罪、Dに対する過失致傷罪が成立します。こう解するのなら、問題は少ないです。
しかし、BもCも死んだ以上、最終的には〈2人とも同時に死んだ場合〉と同じですから、狙った客体に故意を認めようと言うのであれば、この場合、Bに対する殺人罪、Cに対する過失致死罪、Dに対する過失致傷罪が成立します。
そうすると、Cに対する罪責を見ると、Cが死んでBが死ぬまでの間は殺人なのに、Bが死んだら途端に過失致死に切り替わる、ということになります。ここが悩ましいところです。
以上が、各学説からのザッとした説明です。
なお、いずれの見解を採ろうとも、本件は、1つの行為が複数の罰条に触れる場合ですから、観念的競合の場合にあたり、科刑上一罪として殺人罪1罪で処断されます。
No.4
- 回答日時:
Bには殺人
Cには傷害致死
Dには傷害
銃砲と不法発射
Bに対しては、殺意があるので殺人罪になると考えられます。
しかし、CとDに対しては殺意の有無が、殺人と傷害致死の分かれ目で、人体を貫通するかの判断は、銃器の専門家であっても予測は難しく、専門家であれば、銃弾が直線的に貫通する可能性が低い事を熟知しています。
被疑者Aが、Bへの殺意はあっても、CとDには殺意がないので殺人ではなく傷害致死と傷害と私は思いますよ。
No.3
- 回答日時:
故意と錯誤論の問題ですね(因果関係等の要件が満たされるとして)。
いわゆる具体的符合説、法定的符合説の一故意説、数故意説により結論は変わります。
具体的符合説及び法定的符合説の一故意説では、Bに対する殺人既遂、Cに対する過失致死、Dに対する過失致傷が成立し、観念的競合により殺人既遂一罪が成立。
法定的符合説の数故意説では、Bに対する殺人既遂、Cに対する殺人既遂、Dに対する殺人未遂が成立し、観念的競合により殺人既遂一罪が成立する。
詳しい内容は教科書を読んでください。
No.2
- 回答日時:
Bに対して殺人
Cに対して殺人
Dに対して殺人未遂
Bに対しては殺人は分かると思いますが殺す意思が無いCやDに対しては拳銃で人を撃ったら他の人に危害を加える事が容易に判断できると考えてCに対しても殺人が適用されると思います
最初は銃刀法違反で捕まえて証拠がそろえば殺人及び殺人未遂で、追起訴の流れになると思います
No.1
- 回答日時:
まず銃刀法違反ですね
殺傷能力が十分にある銃なので当たれば死ぬことは当然ありえます
故意に人殺すこと実行してますので
殺人罪(B Cを殺した)、及び殺人未遂罪(Dには)及び障害罪
殺人)第199条
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。《改正》平16法156
第200条 削除(予備)
第201条 第199条の罪を犯す目的で、その予備をした者は、2年以下の懲役に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。
(自殺関与及び同意殺人)第202条 人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する。
(未遂罪)第203条 第199条及び前条の罪の未遂は、罰する。
(傷害)第204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
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