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高知県にある早明浦ダムが香川県の水がめですが、早明浦ダムは吉野川の上流にあります。吉野川は徳島県を流れます。徳島県と香川県の間には讃岐山脈がありますので吉野川は香川に行きません。ではどうして早明浦ダムが香川県の水がめになるのでしょうか?

ついでにもう一つ質問です。
早明浦ダムはよく干上がり、あまり頼りにならない貯水池ですが、吉野川は水量が多い川です。パイプラインというと大げさですが、30センチくらいの太さのホースで吉野川の水をくみ上げ、讃岐山脈から瀬戸内海に流れる川(たとえば土器川など)に放水すればホースの長さは10キロメートル程度で十分ですから水不足は解決するのではないでしょうか?

A 回答 (3件)

No.1の回答者です。


補足します。
『香川がピンチになったときには、もう少し香川に水を流してあげるわけにはいかないのでしょうか?』
についてですが、そう簡単にはいかないようですね。
わたしも高松に3年ほど住んでいましたから、香川県民の節水に対する取り組みや実際に渇水が起きた時の苦労は、よく聞かされました。
ただ、最初の回答に書いたように、吉野川から用水をひくというのは、もともと農業用水としての趣旨が大きかったですし、現在でも農業利用が占める割合は大きいでしょう。
飲料水としてなら質問者さんの仰る趣旨は納得いくように思えますが、農業用水としては、とても、そういうわけには行かないでしょう。
香川県に優先して水を分ければ、そのまま降水が少ない状態が続けば、いずれは徳島県の農地が旱魃になることだってあり得ます。
だから、水利権の問題は農家にとっては、生活に直結する大問題なのです。
現代でこそ、香川用水を含めて水源の効果的な利用が進んでいますが、古くは、目の前にある川の水をどう使うかが大問題だったわけです。
上流で水を多く使えば、下流で使える水が少なくなる。
だから、水利権という考えで利害関係を調整してきた歴史があります。
水利権で利害がぶつかり、暴力沙汰にまで発展することも珍しくなかったようです。
そういったことから、水利権については各県とも非常に神経を使っており、渇水期における取水制限に関する調整でも、毎年のように各県が集まって話し合いをしています。
一朝一夕に改善できることでもないわけです。
農業を営まない人にとっては、毎日の生活用水の方がはるかに大切なのに、どうして水不足の香川に水を分けてくれないのかと思うかもしれません。
けれども、農家にとっては、毎日の飲み水があろうとも、田畑に水が足りなくなれば、それから1年間の暮らしが成り立ちません。
だから、生活用水こそ節水に努めて、農業用水を確保するという考え方は、本来は合理的な考えなのだと思います。

ちなみに、香川県でも無策に過ごしているわけでもありません。
小規模とはいえ県内のダム整備、地域の非常用水源としての井戸の掘削といった細かな対策や、渇水期前に香川用水の余剰水量を生活用水用として貯めておく調整池の整備等を行っているようです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。たいへん勉強になりました。
水の問題はなかなか難しそうですね。昔、イザヤベンダサンとかいう人が「日本人は安全と水は只だと思っている」と書いてましたが、日本でも水不足の地域はありますね。妻は郷土愛が強いタイプでもう故郷を出て40年以上経つのにテレビで香川県について報道があると熱心に見ますので直接関係ない私まで影響されてしまうんです。

お礼日時:2009/07/22 06:23

香川県には水がめになるような大きな河川が無いので、吉野川から讃岐山脈を通るトンネルを掘って水を供給しています。

質問者さんの構想は何十年も前に実現しています。
渇水時でも吉野川には水がありますが、これはダムが出来る前からあった吉野川の流量分であり、香川県に供給できるのはダムが出来たことにより新たに開発された水量に限られています。
川を流れる水には全て持主があり(水利権と呼びます)、徳島の持つ水利権を香川に移すことは簡単ではありません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

>渇水時でも吉野川には水がありますが、これはダムが出来る前からあった吉野川の流量分であり、香川県に供給できるのはダムが出来たことにより新たに開発された水量に限られています。

原則としてそれで問題ありませんが、ピンチのときはなんとか同じ日本国で隣同士なのですからもう少し水を分けてほしいと思います。

>川を流れる水には全て持主があり(水利権と呼びます)、徳島の持つ水利権を香川に移すことは簡単ではありません。

システムは理解できましたが、日本人は敵にさえ塩を送るやさしい国民です。香川と徳島は同じ四国なのですからピンチのときは水を多めにあげることはできないのでしょうか?

お礼日時:2009/07/21 08:47

香川県は、国指定一級河川が土器川しかない(これにしても、香川県にゼロでは・・・ということもあっての指定に思える)など、昔から深刻な水不足に悩んだところです。


早明浦ダムを利用する以前は、讃岐平野に多く見られる溜め池が香川の水の命綱でした。
そこで主に農業用水・生活用水の確保のために、昭和40年代に吉野川の水を香川県に引き込んで、香川県内を西から東に100km以上もの延長で作られたのが香川用水です。
香川用水は早明浦ダムから取り込まれているわけではなく、もっと下流の池田ダムの上流あたりから取水されていますので、概ね質問者さんの考えられているようなことを実現したものと言えます。
これ以上下流だと吉野川の標高が低くなり過ぎるため、阿讃の山を越えての送水が難しくなるのかもしれません。
また、吉野川からの取水が実現した背景には、一方で吉野川下流域の住民は洪水被害に悩まされてきたので、香川用水を作ることによって豪雨時等にも水の流れを分散させることができるというメリットが徳島県側にあったと言われています。

ところで、当然ながら徳島県内の池田ダムより下流にも取水堰等があり、徳島県にとっても重要不可欠な水源です。
このため、取水にあたっての取り決めは非常に厳しく、吉野川上流の水利権は徳島県、高知県、香川県の3県で比率が決められており、吉野川流域ではない香川県との間には、たしか、お金のやり取りもあったと思います。
たしかに、現在でも早明浦ダムと言えば渇水の代表例として常に取り上げられますが、それでも、香川用水以前と比較すれば、特に農業で渇水による旱魃は格段に少なくなっているはずですし、香川県民の生活も節水しながらでも夏を乗り越えられるようになったのですから、恩恵は非常に大きいのです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
たいへん勉強になりました。わたしは東京の人間ですが、妻が香川県でして渇水の問題が気になっておりました。
よく理解できました。
ただ、いまいち理解できないのは徳島県のかたがたにも水は大事なのはよくわかりますが、渇水で困っていると東京まで聞こえてくるのは香川県だけです。徳島県が渇水に困っているというニュースは聞こえません。であるならば香川がピンチになったときには、もう少し香川に水を流してあげるわけにはいかないのでしょうか?

お礼日時:2009/07/21 08:39

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