No.14
- 回答日時:
句読点研究会という研究サークルをやっておりますが,同様のご質問が当初から少なくありませんでした。
そこで「研究会ニュース」で中間まとめとして書かれたものを以下のページに載せました(さいごのほう)。
http://www.linelabo.com/punctuation/punc108b.htm
参考になりますでしょうか?
句読点研究会URL
http://www.linelabo.com/kutouten.htm
参考URL:http://www.linelabo.com/punctuation/punc108b.htm
この回答への補足
みなさん、いろいろとありがとうございました。
文部省・国語審議会が過去にそう決めたということですね。
残念なのは、現在国語審議会がどう議論しているかわからなかったことあるいは議論していないことです。
ポイントは独断で付けさせていただきますのでご了承ください。
詳しいサイトをご紹介いただいた方に差し上げたいと思います。
ちなみにmasa-esさんにご紹介いただいたのは、
http://www.cc.kyushu-u.ac.jp/RD/watanabe/RESERCH … でした。
お礼は短くと何度も事務局の注意書きが出ましたが、必要な分はお礼を書いたつもりです。
この場をお借りして、最後にみなさんにお礼いたします。
締め切ろうと思った矢先に、貴重なお話を教えてただき、ありがとうございました。
今、読み進めている最中ですが、寄稿する人によって、やはり「,」を使う人と「、」を使う人がいるのは、たいへん興味深いものがあります。
No.13
- 回答日時:
こんにちは。
No.11の回答で「後で調べる」とした部分の補足です。職場に行って,とりあえず手元にあった戦前~戦中(いずれも昭和10年代)の数学系の図書3冊を見てみたところ,「カンマとマル」が2冊,「カンマとピリオド」が1冊でした。
かと思うと,ある写真集(確かどこかの都市の写真だったと思う。理数系の本でないことは確か)は,右から左に横書きで,「テンとマル」です。ちなみに,テンもマルも1文字分のスペースの左下に打ってあります(要するに,今日普通に左から横書きするのと同じ活字で右から左に並べたと思ってください)。
こんな感じです。
……はんさいじお、日るあ。たしまいでん住がんさあばおとんさいじお、にころとるあ、々昔
つまり,今日では縦書きでも横書きでも,句読点の類(カンマ・ピリオドを含め)は直前の文字に寄せて書きますが,これは逆に次の文字に寄せてあるのです。
以上,戦前の句読点類のバラエティを示す補足情報でした。
No.12で言及された作文教育の影響,たしかにあるかもしれませんね。作文といえば縦書きの原稿用紙で,句読点の打ち方なども含めて,かなり細かく書き方を教わりますが,理科のレポートを横書きのレポート用紙に書く時などは,特に書き方など教わらないことが多いのではないでしょうか。
重ねての回答ありがとうございます。
どうしても、数学系は「カンマ,」になるようですね。
そろそろ締め切る時期がきました。
もう、出尽くしたということでしょうか?
No.12
- 回答日時:
まず、「公式な使い方」か、という点では、今までの方が指摘される通り、戦後改革以来、すなわち公用文で横書きが認められて以来、公用文ではカンマが正式とされていますから、「公式な使い方」と言えるでしょう。
また、「伝統的な使い方」か、という点でも、横書きの文書では、戦前からカンマが使われていることが多く、この点もそうだと言えるでしょう。
決して、「最近になってカンマが使われ出した」ということはないのです。
そもそも、#11の方も触れておられるように、句読法というものは本来の日本語にはありません。確かに、古くから日本でも「、」「。」を使うことはありましたが、現在の句読法とは似て非なるものです。
正式な日本語は、伝統的に句読点を全く打ちません。試みに、六法全書で商法の条文を読んでみてください。
現在の句読法は、明治の国語改良運動の一環として、西洋語のカンマやコロンを真似して作られたものです。ただ、縦書きは維持されたため、読みやすさの観点から紆余曲折を経て、現在の「、」「。」が定着したのです。
それゆえ、すでに述べたように、当時の文章でも横書きであれば、カンマを使う方がむしろ自然なのです。
このように、カンマは古くから使われているのに、なぜ違和感を感じる人がいるのでしょう。
思うに、作文の授業が、通常、縦書きで行われたためではないでしょうか。縦書きですから、生徒は「、」を使うよう指導されます。そのため、私的に横書きで書く場合でも「、」を使うようになってしまうのです。
もちろん、横書きの本を読めばカンマが使われて場合もあるでしょう。しかし、自分で書く場合と単に読むだけでは印象度が違います。そのため、読点は「、」であるものだという意識が形成されてしまったのです。
昔のワープロが、標準で「、」を変換したことも原因かも知れません。
No.11
- 回答日時:
図書を出版したり雑誌の記事などを書く場合は,各編集部の方針がありますので,それに従いますが,特に指定がない場合は,私はこんなふうに「カンマと句点」を使っています。
(横書きの場合。)「そんなの絶対におかしい」とおっしゃらず,どうか最後まで読んでいただければ幸いです。
私の場合,要するに公文書の書き方と同じになったわけですが,公文書のルールに合わせたというわけではなく,文中に数式や欧文がよく出てくるので,カンマのほうが(回答No.9にあるように)落ち着きがいいのが理由です。
しかし,句点までピリオドにしてしまうと(理工書に多く見られる書き方ですが),カンマとピリオドとの区別がつきにくくなってしまう(特にパソコンの画面上など)ので,こちらはマルのままにしています。欧文のあとにマルがつきそうになった時は,そのあとに「~である。」などと日本語の語句を補ってからマルを打つなどして,欧文のあとにマルが続くのを極力避けています。
そもそも本来の日本語には句読点はなかったわけで,漢文などにつけられたさまざまな記号が日本語の文章にも応用されるようになって句読点が生まれ,広く使われるようになったのはおそらく明治に入ってからでしょう。
そして,それ以降もさまざまな表記法がなされてきました。
幕末~昭和前半までの図書や新聞や雑誌などを見ていると,句読点としてマルしか使っていないもの,逆にテンしか使っていないもの(これはけっこう多い)などもあります。テンの代わりに中黒(「・」)を白抜きで使っている例を見たこともあります。また,戦前でも横書きの本の中にはカンマの使われているものがあったと記憶しています(←ちょっと曖昧。あとで調べてみます)。こんなふうに昔の句読点は多種多様でした。
そういった歴史を経て,既出の回答にあるように,戦後になって初めて,公のルールとして「横書きはカンマとマル」というのが一応できたわけですから,少なくともこれを「絶対おかしい」とか「間違い」「不注意」「テンとマルが正式」「日本語ではない」などと決めつけるのはいかがなものかと考えます。
そこまで「正統派」の日本語表記にこだわるとしても,句読点のような問題はどちらかといえば瑣末なことだと思います。
「美しい日本語」(No.1お礼)という言葉が出ていますが,「美しい日本語」といったら普通は言葉づかいとか流行語の問題でしょう。また,表記法として「美しい日本語」とか「正統派の書き方」を考えるのであれば,漢字は正漢字(いわゆる旧漢字),仮名遣いは歴史的仮名遣い,という主張のほうがまだ納得がいきます。(ちなみに私は正字・正かなのほうが合理的だと思っていますが,自分で書く時はそこまで押し通さず,常用漢字,現代仮名遣いに従うという,ある意味ではいい加減な人間です)
また,ご質問の文中にある「日本語的に(絶対おかしい)」という言い方がありますが,最近増えているこの種の「~的」の乱用も,うるさい人が見たらおそらく「おかしい」というのではないでしょうか。
NTTを「みかか」と表記(?)する問題と,句読点の打ち方とは別の話だと思います。
>これでは、子どもに悪い影響を与えてしまいます。
>何か対処法はあるのでしょうか?
もし子どもには絶対にカンマを使わせたくないのであれば,常日ごろからそのようにしつけるしかないでしょう。「文部省はこう決めていて,公文書ではこう書くことになっていて,世の中に出回っている理科系の本はこんなふうに書いているけれど,みんな日本語的に絶対おかしい」と毎日言い続け,たとえ作文の時間に学校で横書きはカンマと教わってこようが,小論文で減点されようが,君は君の信念を貫きとおせ,と繰り返し指導する。
でも,それはそれで別の悪影響が出るんじゃないかなあ。なんだか融通のきかない人に育ちそう。
長々と失礼致しました。
ていねいな回答ありがとうございます。
みなさんの回答はゆっくり読ませていただいております。
「瑣末」は読めませんでしたが。
まさしく「正統派の書き方」の問題です。
常用漢字や現代仮名遣いについては、ときおり国語審議会で議論され、答申されていますが、句読点については、50年以上も前に答申したままというのが解せないのです。
しかもマスコミ関係者の「記者ハンドブック」(原典は参照しておりません)では「、」で統一しているように、その答申どおりにはなっていないのです。
先にも触れましたが、公文書であってもしかりです。
「日本語的」については自分でも変かなと思ったりもするのですが、つい使ってしまいました。
近くでは自治労という組合の人がよく使っており、業界用語かなとも思っていました。
子どもにもそのように話しておきたいと思います。
「お父さんはそう考えるけど、おまえはどうだ?」と。
No.10
- 回答日時:
No.9追加です。
私の持っている日本語の化学、生物学系の本を数冊調べて見ました。
いずれも、
「、」は「,」
「。」は「.」
カギカッコも「 」ではなくて、” ”でした。
要するにすべて英語式になってしまったって感じですね。
そう言えば、私が子供の頃は、?とか!は、日本語の文章では使うものではないと教えられた記憶があります。
何事も時代と共に変わっていくものなんでしょうが、何だか寂しいですね。
みなさん、回答ありがとうございます。
たくさんの方からアドバイス頂いて、感動ものです。
お礼がなかなか間に合わない感じです。
「英語式」ですよね。
日本語としては、どうあるべきか考えたいと思っています。
No.9
- 回答日時:
たしかに「,」は元々日本語にない記号なので、純然たる日本語の文章だったら、たとえ横書きでも私は違和感があります。
でも実際には、これが主流になってしまっているようですね。
ところで私がいつも迷うのは、日本語の文章の中に半角の英字や数字があって、その直後に「、」を打つ場合です。自然科学系の文章では、たとえ日本語で書くときでも、たくさんの英字や数字が混在することは避けられません。英数字の後に「、」を打つのも不自然だし、そうかといって、ひとつの文章に「、」と「,」が混じっているのも変だと思います。
そういう意味では、「,」を使うと決めておいたほうが、考えなくて済みます。
回答ありがとうございます。
ここまで読んできて、公文書においては「,」も認知、推奨されていることがわかりました。
わたしには違和感があるんですけどね。
英数字の後に「、」を打つには、エンターなどの確定作業が必要ですが、とくに不自然ではないと思うのですが。
No.8
- 回答日時:
20年前に編集のイロハを学びましたが、縦書きは「、」で横書きは「,」でした。
当時の印刷の活字や写植の文字盤といったものの仕様もあったのでしょうが、原稿用紙でたとえるならば縦書き用の「、」は右上に、横書き用の「,」は左下にしか無かったのだと思います。
そのため、縦書きで「,」を打ったり、横書きで「、」を打つと、変な位置になってしまって、おかしい、ということがありました。
ワープロも出始めのころは、そうだった記憶があります。
最近では勝手に「、」となりますが・・・。
回答ありがとうございます。
なんかすごく納得するところですね。
ATOK15では、「、」か「,」か、「。」か「.」かを選ぶことができます。(たぶんMS-IMEでも。)
No.7
- 回答日時:
文化庁編集の「言葉に関する問答集総集編」(平成7年3月)の中の「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕(案)」(昭和21年3月,当時の文部省教科書局調査課国語調査室によって作成発表されたもの)という参考資料と
「公用文の書き表しかたの基準(資料集) 増補二版」(平成13年5月)に,昭和27年に内閣総理大臣官房総務課発出の「公用文作成の要領(公用文改善の趣旨徹底について)」の最後,「第3 書き方について」の「注」
を根拠に国としては「,」「。」を使用することになっているため教科書もそのような表記になっていますし,役所でもそうしています。
これにより,例えば「昨日,私は,1,234,567円借りました。」というように数字の桁との区分がしづらいのが問題といえば問題と思われます。
このため数字の表記は「123万4567円」というように億や万を入れて対応しています。
回答ありがとうございます。
平成13年の「公用文の~」は昭和27年の「公用文作成~」をどれくらい追認しているんでしょうね。
東京書籍では、この平成13年の理由等により、横書きでは「,」を使ってるとのことです。
https://www.tokyo-shoseki.co.jp/e-mail/qanda/q-j …
どうなんだろう。
No.5
- 回答日時:
これまでの方も書かれていますが,現在学校教育では句点について縦書きは「、」,横書きは「,」を使うように指導しています。
小生も,社内外の文章を書き始めた頃,正しい論文の書き方の指導があった際に,上司からの指摘でこの事実を知り,恥をかいた経験があります。
歴史的な事実と時代時代により一部のひとに取り決められた結果による事実?(例えば書き方や送りがな等),一体「正しい」という認識はどういう基準がよいのでしょうかねぇ。受験勉強教育が中心なら,間違いなく結論は見えますが。(笑)
回答ありがとうございます。
学校の指導は何に基づいているのかと疑問に思っています。
近年の傾向と国語審議会の対応についても知りたいところです。
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