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現在、自動車のエンジンはコンピューターによって点火のタイミングなどが制御されていますが、初めてエンジンにコンピューターが使われたのはいつからなのでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご回答よろしくお願います。

A 回答 (4件)

 ども。

クルマの研究者で、かつて自動車技術史の調査・研究も研究テーマの一つでした。
 これはよい御質問ですね。

>初めてエンジンにコンピューターが使われたのはいつからなのでしょうか?

※自動車史上最初にエンジンにコンピュータが使われたのは、点火タイミング制御ではなく燃料噴射装置です。
 尚、それまでに燃料噴射装置自体はありましたが、それは完全機械式!でした。こちらの歴史はかなり古く、1930年にはダイムラ・ベンツ社の航空機用エンジンDB600(第2次大戦のドイツ軍戦闘機、メッサーシュミットMe109~Bf109のDB601エンジンの元ネタです)に標準装備されていました。
 さて史上初の電子式燃料噴射装置ですが、1967年、(当時の)西ドイツ、ロバート・ボッシュ社からD-ジェトロニックという名称で発表されました。(Dはドイツ語のDrucksensorの頭文字で、圧力センサのこと。世界初の電子式燃料噴射装置は、現代の様にフローセンサ=流量計を持たず、吸気管内の圧力を測定して吸入空気量を測っていました。)

※コイツが実装されて販売された自動車史上初の市販車は、なんとベンツでもポルシェでもありません。VW(フォルクスワーゲン)社の1600LEとTLE、いわゆる空冷リヤエンジンのタイプ3と呼ばれているヤツで、これが1968年のことです。
 ボッシュ社の公式資料では1600TLが世界初の電子式燃料噴射装置装着車となっていますが、VW社のカタログではLEにも装着されていたことになっています。

※次に日本車ですが、こちらの対応は結構早く、1971年にはこのD-ジェトロニックを国産化したクルマが登場します。
 しかしそれはトヨタでも日産でもホンダでもなく、なんといすゞ自動車の117クーペでした。
 余談ですが・・・いすゞ自動車と言うと、今や高級スポーツカーでは常識となっている、乾式クラッチを自動制御するセミ・オートマチック車を世界に先駆けて市販した会社でもあります。(NAVI5という商品名で、フェラーリが同様のセミオートマをF1で使うより10年も前の話です)。
 今やトラック専業メーカとして比較的地味な存在ですが、かつてはホンダ以上にチャレンジングで技術主導型自動車メーカだったワケで、実は今でも、NA(過給器ナシ)のまま排気量UPだけでクラス最大出力を狙うディーゼルエンジンを作ったり、複雑なクラッチ機構のセミオートマを展開するなど、トラック用としてはなかなかトリッキーな商品戦略を進めています。
 そういえばディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射装置(カンタンに言うと超高圧式燃料噴射って感じ)を自動車史上初めて市販車に装着したのもいすゞ自動車だったと思います。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます。

なるほど、エンジンに初めてコンピューターが使われたのは40年以上も前なんですね。それも燃料噴射装置が最初だったとは・・・

それよりも日本で初めて実装したのがいすゞ自動車とは驚きました。

お礼日時:2009/10/07 14:38

世界初のマイコンが開発されたのは1971年なので、それ以前のは


電子制御は電子制御でもコンピューターではなく一般の電子回路
じゃないかと思いますが…
自動制御する機械はコンピューターの一種であると定義すれば
コンピューターとも言えるけど、それを言うとメカニカルな
制御でもコンピューターと言えてしまい、質問者の意図では
ない気がします。

いわゆる"コンピューター搭載"という条件で
自分がぐぐって見つけたのはこの二つ…
http://www.cqpub.co.jp/dwm/contents/0073/dwm0073 …
http://www.iir.hit-u.ac.jp/iir-w3/file/CASE07-04 …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

私が質問した”コンピューター”の意図としては、
エンジンの回転数やアクセル開度などに応じて、燃料の噴射や点火のタイミングを制御し、効率よくパワーを引き出し、燃費効率を高める、
のようなものです。
(質問する段階でもっと詳しく書くべきでした。誤解を与えるような表現ですみません。)

LB05さんがおっしゃっている電子式燃料噴射装置(D-ジェトロニック)は、吸気管内の圧力を基本データに吸気温度やスロットル開度を補足データとして燃料噴射量を調節しているようなので、マイコンでなくても私の言う”コンピューター”に当てはまります。

ですが、oneone101さんの教えてくださった参考PDFのおかげで、自動車へのマイコン開発の歴史を知ることが出来ました。ありがとうございます。

お礼日時:2009/10/08 00:18

余談ですが


排ガス浄化のために空燃比のコントロールと三元触媒を組み合わせるというのがボッシュ社で開発されたのですが。日本には空気の濃度に応じて燃料の混合比を自動的にコントロールする機械的機構について中島飛行機が戦前に特許を取っていたので、ボッシュ社に基本特許料を払うのを免れたという逸話を聞いた事があります。中島飛行機は戦後解体され、いろんな会社に散らばっていたので「日本のメーカー」は基本特許部分を主張できたらしいのです。
間違っていたらすいません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

戦前から、機械的であれ自動的に混合比を調整する装置があったのですね。

お礼日時:2009/10/08 17:20

ちょっとご参考までに。


117クーペの「ECGI」(電子制御式ガソリン噴射装置)は、自動車技術会選定「「日本の自動車技術240選」に入っています。

「日本の自動車技術240選」 
http://www.jsae.or.jp/autotech/ 

ガソリンエンジンの中の「ECGI」を開いてください。
システムの概要が説明されています。

余談ですが、ハイブリッド車はプリウスが有名ですが、これより8年も早く、日野自動車がディーゼル・電気のハイブリッドバスを開発しています。
小型トラック・デュトロ、中型トラック・レンジャーなど現在の登録台数は5千台を超えています。
「240選」の「バス」に説明されています。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
参考になりました。

お礼日時:2009/10/08 18:04

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