アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

現在JAL Club-Aゴールドカードを所持しています。発着空港はセントレア(中部国際空港)を利用していますが、JALの就航路線が少なくなった(今後は更に少なくなることが予想される)ため、全日空へのマイルの乗り換えを考えています。JAL Club-Aゴールドカードを含め、JALのマイルについてはかなり熟知しているのですが、ANAはまったく知りません。両社のマイルの使い勝手をご存じの方で、クレジットカードを所持しておられる方、カード、マイルの乗り換えについてメリット、デメリットなどアドバイスいただければ幸いです。なお、参考までに年1回~2回国際線利用、年1回~2回国内線利用、カード決済10万/月平均です。

A 回答 (1件)

 こんにちは。

私はJALカード(CLUB-A)、ANAカード(ワイド)の双方を使いながらマイルを貯めている者です。
 JALマイレージバンク(以下JMB)とANAマイレージクラブ(以下AMC)の規約は似通っています。マイルの有効期限も「加算から36か月」と同じですし、特典交換に必要なマイル数もほとんど横並びです(後述)。キャンペーンすらどちらかが実施すると他方も追随するといった具合です。似たり寄ったりの両プログラムですが、若干の差異はありますのでそれらを中心にAMCについて述べます。

1. クレジットカード関連
(1)クレジットカード利用額に対してのマイル付与
 JALカードではご存じの通り利用額100円に対して1マイル(*1)が直接加算されます。ANAカードも最終的な換算率は同じで、途中の過程が少し異なるのみです。以下ではANA VISA/Masterカード、ANA JCBカードを例にマイルの貯まり方を説明します。(ANAダイナースカード、ANAアメリカンエキスプレスカードについては後述します)
・ANAカードでは利用額1,000円に対し、クレジットカード会社のポイントが1ポイント貯まります。ポイントの有効期限は2年、細かく言えば「2年後の同じ月の月末」です。このポイントはクレジットカード会社のポイントプログラムの景品に交換することもできます。
・貯めたポイントをマイルにするには別途手続きを行います。移行に際しては手数料と換算レートの違いで「10マイルコース」「5マイルコース」の2種類があります[1]。10マイルコースの場合は移行手数料が必要ですが、1ポイントあたり10マイル加算されます。5マイルコースの場合は移行手数料不要ですが、1ポイントあたり5マイルの付与に留まります。
・移行手数料はANA VISA/Masterが6,300円、ANA JCBが2,100円です。移行手数料は一度支払えばその年度の間有効でその間何回移行しても構いません。
・ゴールドカードと学生用カードは移行手数料が不要です。換算率は1ポイント→10マイルです。

 どちらのカードでも基本は「クレジットカード利用額1,000円に対し10マイル加算」ですが、細かい差異は以下の通りです。
●JALカードが有利な点
・マイルの加算単位が100円(*2)なので端数の利用額も無駄なくマイルとして貯めることができる。(ANAカードはその月の利用額を合計した上で、1,000円単位でのポイント付与)
★ANAカードが有利な点
・ポイントの有効期限が2年間あるので、ポイントとして2年間+マイルに移行してから3年間の最長5年間かけてマイルを貯めることができる。
・また「最初の2年度間はひたすらポイントを貯め、3年度目はそれまでに貯まったポイントとその年に貯まるポイントを片っ端からマイルに移行」とすれば、移行手数料の支払いは3年に1回で済む(*3)。JALカードのショッピングマイル・プレミアムは参加費を毎年払わないと適用されない。
・JCBだけのサービスだが、カード利用額1,000円に対し最大11.8マイルを貯めることができる[2]。下記の参考1参照。

【参考1】JCB STAR MEMBERSとボーナスポイント
 JCBでは年間利用額に応じて(JCBの)会員ランクが上がりボーナスポイントが付与されるようになる。例えば年間で100万円以上利用すると翌年は「スターα」メンバーになり、利用額1,000円に対し通常ポイントが1ポイント、ボーナスポイントが0.5ポイント付与される。通常ポイントは1ポイント当たり10マイル、ボーナスポイントは1ポイントあたり3マイルに交換できるので、スターαメンバーになると1,000円あたり11.5マイル貯められる。スターαの上の「ロイヤルα」メンバー(年間利用額300万円以上)は、利用額1,000円に対し通常ポイントが1ポイント、ボーナスポイントが0.6ポイントなので、1,000円あたり11.8マイルとなる。
 JAL JCBカードで直接マイルとして貯める場合は、JCBのポイント(Oki Dokiポイント)を介さないのでこのような優遇はない。

【参考2】ANAダイナースカード、ANAアメリカン・エキスプレスカードでのマイル付与
・ANAダイナースカード
 利用額10,000円ごとに1ポイント付与(クラブポイント) 1ポイントは100マイルに移行可 移行手数料不要 ポイントの有効期限なし
・ANAアメリカン・エキスプレスカード[3,4]
 利用額100円ごとに1ポイント付与(メンバーシップ・リワード) 1ポイントは1マイルに移行可 ポイント移行コース参加費(年間5,250円)必要 ポイントの有効期限なし

(2)ボーナスマイル
 ご承知のことと思いますが、JALカード/ANAカードを所有しているとボーナスマイルが付与されます。
●JALカード
・搭乗時に区間マイルの10%(普通会員カード)、25%(CLUB-Aカード以上)を上乗せして加算
・毎年の初回搭乗時に1,000マイル(普通会員カード)、2,000マイル(CLUB-Aカード以上)を加算
・入会後の初回搭乗時に1,000マイル(普通会員カード)、5,000マイル(CLUB-Aカード以上)を加算
★ANAカード
・搭乗時に区間マイルの10%(一般カード)、25%(ワイドカード以上)を上乗せして加算
・毎年の年会費支払時に1,000マイル(一般カード)、2,000マイル(ワイドカード以上)を加算
・入会時に1,000マイル(一般カード)、2,000マイル(ワイドカード以上)を加算

 搭乗時に上乗せして加算されるマイルは同じですが、それ以外のボーナスマイルで少しだけ差異があります。JALもANAも毎年1,000マイルまたは2,000マイルのボーナスマイルを付与しますが、JALは乗らないと加算されないのに対しANAは乗らなくても加算されます。質問者さんは年に数回は搭乗されるとのことで気にしなくて構いませんが、飛行機に乗らずに専らクレジットカード利用で貯める人には大きな違いです。
 入会後の初回搭乗時(JAL)/入会時(ANA)のボーナスマイルはJALが有利です。CLUB-A/ワイドカード以上ではJALが5,000マイルなのに対しANAは2,000マイルです。ただし質問者さんはJALの入会ボーナスを受取り済みでしょうから、「JALなら入会ボーナスが多い」は今回の判断材料に入らないでしょう。

(3)電子マネーの利用
 電子マネー利用でマイルが貯まるサービスと言えば、AMCが提携している"Edy"がよく知られています。クレジットカードでEdyにチャージし、そのEdyで支払えば1000円あたり15マイル加算できたため人気を呼びました。ところがこの方法を使う人があまりに多くなり、手数料収入に対してポイントが持ち出しになったクレジットカード会社が「Edyチャージはポイント/マイルの付与対象外」と規約を改定し、現在は下火となっています。
 ところが後発のJALがなんとこの禁断の方法を導入しました。具体的にはJALカードのうち、JAL VISAカード/JAL MasterCard/JALカードTOP & ClubQからに限り、提携の電子マネー"WAON"へのチャージができチャージ分のマイルも付与されます[5,6]。チャージで1000円あたり10マイル、WAONでの支払いで1000円あたり5マイル、合計15マイルの加算です。
 チャージに対するマイル付与は今のところ時限措置である、WAONは利用できる店舗がEdyほど多くないといった短所はありますが、現時点ではJALカードが一歩リードです。
●JALカード
・JAL VISAカード/JAL MasterCard/JALカードTOP & ClubQからに限りWAONにチャージ可。1,000円あたり最大15マイル貯められる。
★ANAカード
・ANA JCBゴールド、ANAダイナースに限りEdyチャージに対してポイントが付与される[7,8]。チャージで200円あたり1マイル、Edy利用で200円あたり1マイルで合計200円あたり2マイルの加算。それ以外のカードはチャージ可能でもチャージ分のポイント付与はなし。

(4)その他のサービス
 JALカードとANAカードの最大の違いと言えば、「JALカード 家族プログラム」「JALカード ツアープレミアム」の存在でしょう。内容は既にご存じかと思いますが、前者はJALカード会員の家族間でマイルを合算して特典交換ができる制度、後者はマイル積算率が100%に満たない分を一部の運賃について補填してくれる制度です。AMCに類似制度はないのでこれらにメリットをお感じならそのままJALカードを利用した方がよいでしょう。

2. 搭乗でのマイル加算
(1)国内線
 11月の時刻表でJALグループ、ANAグループの路線をざっと拾ってみました。カッコ内の数字は一日の往復本数です。JALグループには小牧発着を含みます。△を付した路線は運休発表済みのものです。熊本線は中部発着の一日2往復が運休予定で、小牧の2便が残るようです。
 若干ANAグループが有利という気もしますが、運休がここまでに留まるのであればJMBでマイルを貯めるのも十分ありだと思います。ただこれ以上に運休や減便が出ると厳しそうです。
●JALグループ
成田(2) 札幌(6) 福岡(5) △釧路(0) とかち帯広(1) 青森(2) 秋田(2) △いわて花巻(2) 山形(1) 仙台(2) 新潟(2) 高知(2) 松山(2) △熊本(4) 長崎(1) 鹿児島(3) 沖縄(3.5) 石垣(0.5)
★ANAグループ
成田(2) 札幌(7) 福岡(12) 女満別(1) 旭川(1) 函館(1) 秋田(1) 仙台(6) 新潟(2) 米子(2) 徳島(1) 松山(2) 大分(2) 熊本(2) 長崎(2) 宮崎(3) 鹿児島(4) 沖縄(4)
 直接の就航地以外でも、行きたい特定の場所があるなら併せて勘案する必要があります。JALグループ便のみ就航、ANAグループ便のみ就航という空港がいくつかあるためです。例えば鹿児島や沖縄の離島なら自動的にJALグループを選択することになりますし、逆に稚内やオホーツク紋別、根室中標津といった辺りはANAグループのみの就航です。
 マイル加算条件自体にはJMBとAMCで差はありません。細かく言えば1マイル未満の端数がJMBは四捨五入なのに対しAMCは切り捨てですが、気にするほどではないでしょう。

(2)国際線および提携航空会社
 申し上げるまでもなく中部空港はJAL、ANA自社の国際線が決して多くないので、提携他社便利用も視野に入れながらマイルの貯め方を考える必要があります。JALが航空提携グループ「ワンワールド」、ANAが同じく「スターアライアンス」に加盟しており、それぞれグループ他社便でもマイルを貯められたり、グループ他社便の特典航空券に交換できたりするのはご存じと思います。
 質問者さんがよく利用されるのがどの方面かにもよりますが概ね以下のことが申し上げられます。現状ではJMBとAMCで互角ですが、既に発表されているJALの路線撤退が予定通りに行われるとAMCが優位に立つでしょう。
・北米方面
 現時点で北米方面はノースウエスト(デルタ)のみで、JMBでもAMCでも加算不可のため判断材料としては中立です。
・欧州方面
 これまでは中部-パリ線を持っているJALが有利でしたが、撤退するとJMB提携はフィンエアーのヘルシンキ線のみになります。AMC提携のルフトハンザのフランクフルト線の方が乗継ぎ路線網の点で一歩優位でしょう。
・東アジアおよび東南アジア
 ワンワールドは東アジア・東南アジア地区の加盟会社が少なく、現在のところJALとキャセイパシフィック航空(傘下の香港ドラゴン航空含む)しかありません。JALのソウル(仁川)線の撤退も痛いです。またJMBではワンワールド加盟会社でない中国東方航空とも提携していますが、日本-中国間は加算対象外なのであまり意味がありません。
 これに対しスターアライアンスは東アジア・東南アジア地区の加盟会社が多く、目的地や利用航空会社の選択が豊富です。具体的にはANAのほかアシアナ、中国国際、上海、シンガポール、タイ国際と揃っています。さらにAMCではスターアライアンス加盟会社以外でEVA航空(台北線)も貯められます。

3. 特典航空券
(1)国内線
 国内線の特典交換に必要なマイル数は[9,10]の通りです。概ね横並びではありますが、両社で就航のある中部発着路線のうち名古屋-那覇だけは、JMBが「B区間」の区分で必要マイル数が15,000(通常マイル数)なのに対し、AMCは「1,601-2,000マイル」の区分で18,000マイル(レギュラーシーズン)必要と多くなります。
 またシーズン区分がJMBは通常-ディスカウントの2区分なのに対し、AMCはロー-レギュラー-ハイの3区分です。AMCでいうハイシーズンの利用をお考えなら数字上は「JMBが有利」になりますが、一方でそのような最繁忙期にJMBで特典航空券が取れるとは限りません。有利不利は一概に言いにくいです。

(2)国際線
 自社便利用の国際線特典航空券の必要マイル数も概ね横並びです[11,12]。JMBはゾーン制で、AMCは距離制で必要マイルを定めていますが、ほとんどの路線で同じマイル数になっています(*4)。他社便利用時については比較し切れませんので、お手数ですが両社のWebサイトなどでご覧ください。
 このほか自社便の特典航空券ならJMBでもAMCでも使い勝手(予約作業のやり易さ)に大差はありませんが、他社便特典航空券の予約ではAMCの方が作業が容易です。
 私は提携他社便の国際線特典航空券に交換することが多いのですが、AMCであればWebサイトから他社便も含めて(特典航空券の)空席状況を調べられるので、空きのある便を探しながら自分で旅程を組み立てることができます。これに対しJMBでは提携他社が1区間でも入る特典航空券は全て電話予約になるので、空席状況はオペレータの方に一つ一つ調べてもらわねばならず、複雑な旅程を依頼するのは何となく気兼ねします。もちろん、そこまで複雑な旅程の特典航空券に交換する予定がないなら気にしなくて一向に構いません。

(3)予約の入り易さ
 定量的に表現できず申し訳ないのですが、特典航空券の予約はJMBの方入り易いように感じています。AMCでも入らないわけではないのですが、日時やルートに一工夫必要なことがやや多いように思います。

4. まとめ
 JMBとAMCは互いを意識していることもあり、全体では大きな違いはないのですが、細かい点まで敢えて挙げるなら以下の差異があります。
(1)クレジットカード関連の得失
・クレジットカード利用 細かい手続きの違いだけで換算率は基本的に同じ(利用額100円あたり1マイル) ただしANA JCBカードだけは有利なレートでマイルを貯める方法がある
・搭乗ごとのボーナスマイル類 質問者さんの場合であればJALカード、ANAカードで違いなし
・電子マネー 換算率ではJALカード+WAON有利
・その他のサービス 「JALカード 家族プログラム」「JALカード ツアープレミアム」に相当する制度はANAになし
(2)搭乗での貯めやすさ
・国内線ネットワーク 現状では互角 現在発表されている以上に撤退が出るとJALグループが厳しい
・国際線と提携会社 現状では互角かJMBやや有利だが、パリ線やソウル線が撤退するとAMCが優位
(3)特典航空券
・国内線 必要マイル数は概ね同じだが名古屋発では那覇線のみ異なる(JMBの方が少なく、有利)
・国際線 こちらも必要マイル数は大半の目的地で同じ 提携他社が入る特典航空券ではAMCの方が旅程を組む作業が容易
・予約の入り易さ 個人的な主観だがJMBがやや有利

参考ページ
[1] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tameru/more/a …
[2] http://www.jcb.co.jp/ordercard/pop/ana_oshirase. …
[3] http://www.ana.co.jp/amc/news/info_amex/index.html
[4] http://www.ana.co.jp/pr/09-1012/09-ana-amex1005. …
[5] http://www.jal.co.jp/jalmile/card/waon/creditcha …
[6] http://www.jal.co.jp/jalcard/function/exception. …
[7] http://www.ana.co.jp/amc/news/info_partner/2008_ …
[8] http://www.ana.co.jp/amc/news/info_partner/2009_ …
[9] http://www.jal.co.jp/jalmile/use/jal/dom/miles.h …
[10] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tukau/kokunai …
[11] http://www.jal.co.jp/jalmile/use/jal/inter/miles …
[12] http://www.ana.co.jp/amc/reference/tukau/kokusai …

*1 ショッピングマイル・プレミアム制度参加の場合です。
*2 100円未満は四捨五入の、有り難い計算です。(切り捨てではない)
*3 VISA/Masterは移行手数料が6,300円とそもそも高く、移行手数料を3年に1回に節約してようやくJALカードのショッピングマイル・プレミアムと並ぶところまでです。
*4 例外が発生し易いのは「各ゾーンの中で近い距離/遠い距離の特典航空券」です。前者の例には名古屋-上海があり距離制のAMCの方がマイル数が少なく、後者は名古屋-(成田)-ニューヨークなどでJMBの方が少なくなっています。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

Umada様、この様な詳細な回答を頂きまして、とても感謝いたします。
的確なアドバイスをいただき、非常に参考になりました。
JAL家族プログラムはやめられない気がしますが、ANAアメックスのポイント期限無しも魅力的に感じますので、慎重に検討します。
この度は本当にありがとうございました。

お礼日時:2009/11/10 09:18

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!