公開会社で対価が譲渡制限株式の場合は783条1項と309条3項2号の規定により株主総会の特殊決議ですね。
ここで私がモデルを提示します。
A種類株式とB種類株式を発行しているXという会社があります。
A・Bどちらも譲渡制限の無い完全公開会社です。
Yという完全非公開会社と合併契約を締結する予定で対価はすべて譲渡制限株式です。
もちろんA・Bともに譲渡制限株式を受け取りますが
783条3項と324条3項2号の規定も加味されて
この場合「株主総会」の“特殊”決議に加えて「種類株主総会A」と「種類株主総会B」の“特殊”決議も必要なんでしょうか。
第783条
1.消滅株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
3.吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が譲渡制限株式等(譲渡制限株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
第309条
3.前2項の規定にかかわらず、次に掲げる株主総会(種類株式発行会社の株主総会を除く。)の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
二.第783条第1項の株主総会(合併により消滅する株式会社又は株式 交換をする株式会社が公開会社であり、かつ、
当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が
譲渡制限株式等(同条第3項に規定する譲渡制限株式等をいう。
次号において同じ。)である場合 における当該株主総会に限る。)
第324条
3.前二項の規定にかかわらず、次に掲げる種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
二.第783条第3項及び第804条第3項の種類株主総会
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
>この場合「株主総会」の“特殊”決議に加えて「種類株主総会A」と「種類株主総会B」の“特殊”決議も必要なんでしょうか。
株主総会は、特殊決議ではなく特別決議です。(会社法第309条第2項第12号)会社法第309条第3項では、「(種類株式発行会社の株主総会を除く。)」と規定されていますよね。
それに加えて、A種類株主及びB種類株主は、合併対価として吸収合併存続会社の譲渡制限付株式の交付を受けるということですから、A種類株主総会及びB種類株主総会において、それぞれ、合併契約を承認する「特殊」決議も必要です。
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