菅首相の場合

菅首相の場合
　鳩山首相までは、国会で首班指名選挙で首相が選ばれたら、ただちに組閣して、認証式をやりましたよね。今回の菅首相の場合は４日に首班指名選挙で、８日に組閣と、どうしてずれたのですか。もう一つの質問として、首相在職日数としては、例えば羽田孜が６４日、宇野宗佑が６９日などと、１日単位できっちりと算出されていますが、菅首相の場合は、４日から数えるのですか、８日から数えるのですか。もし上の羽田・宇野首相らと同じくらいの短命で終わった場合、１日の差で短命さの順序が変わってきて、結構大きな問題となってくると思います。正確な情報を、お願いします。

No.1 ベストアンサー 回答者： Ganymede 回答日時： 2010/06/12 19:24

「どうしてずれたの」か、本当の理由は公表されないだろうと思われます。

(1) 表向きの理由

鳩山前首相の辞任が突然だったので、菅新首相は組閣に時間を要した。そもそも、「ただちに組閣して、認証式を」行えるのは、事前にほとんど大臣選びを終えているからである。今回はそうではなかった。「政治とカネ」の問題がうるさいこともあり、閣僚は綿密に「身体検査」してからでないと任命できない。

(2) 裏の理由

新内閣が「居抜き内閣」であれば、日にちを置かずに発足することもできた。しかし、菅は「小沢一郎が敷いたレールには乗らない」ことを示すため、そうしなかった。もっとも、結果的に「半居抜き内閣」ではあるけれど。
また、6月4日から8日までの間に新聞社・通信社が緊急世論調査を行い、「反小沢であればあるほど有権者にウケる」ことが確かめられた。菅はこの数字が一斉に報道されるのを待っていた。これを追い風に、菅は自分の意を押し通して新閣僚選びをすることができた。

(3) 天皇に気を使った

4日から8日まで、天皇は葉山御用邸で静養する予定だった。宮内庁の役人や右翼なら、次のように考えるだろう。「首相任命式・閣僚認証式（天皇の国事行為）は8日以降に延ばせ。天皇のバカンスは、新内閣発足に優先する」。
しかし、実際のところは、天皇の静養のスケジュールを利用することにより、(2)の時間を稼ぐこともできて、めでたしめでたしということだったのではないだろうか。

次に、各首相の在職期間・在職日数については、首相官邸のサイトで確認できます。菅首相のそれは6月8日から数えます。
職務執行内閣（http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%B7%E5%8B%99% …）、一人内閣（http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%80%E4%BA%BA% …）の各場合について、この一覧でご確認なさると、在職期間・日数の基準も分かってくるでしょう。

首相官邸 - 内閣総理大臣一覧
http://www.kantei.go.jp/jp/rekidai/ichiran.html

この回答へのお礼

　ありがとうございます。まさしく、知りたいことがすべて包含されているご回答でした。大変勉強になります。「職務執行内閣」「一人内閣」などの場合があるのですね。繰り返し熟読させていただきます。ありがとうございました。

お礼日時：2010/06/13 18:34