楽譜が読めたり、楽式のことが分かったり、そういった専門的なことが分かる方に質問です。
私は専門的な知識はなく、クラシックは聴くのみです。
こんな私とがあるクラシックファンに「ピリオド奏法?そういった専門的なことは分からない」と言いました。すると、あるクラシックファンは「そういうの知らないとクラシック理解してないみたい!」と言いました。
私の質問は、ピリオド奏法だとか、楽譜読めたりだとかしないとクラシック理解してないのか?と言うことです。
聴いて楽しむだけでは音楽は理解していないのでしょうか。
No.1
- 回答日時:
音楽とは楽しむものです♪
何も間違っていませんよ。
音楽関係者や小説家はすぐに芸術家になる傾向があります。
こういったものは文化として捉えるために、
存在の価値や立ち位置が不明瞭になることが問題なんです。
つまり、価値観を押しつけられてそれを理解しているつもりで
「わかっていない者は楽しむ資格がない」と
自称理解者が高度な文化人という優越性を持つ習慣ができたのです。
僕から言わせりゃこんな時代錯誤はありません。
コンサートをおこなう以上文化であると同様にエンタテイメントです。
聴くことを純粋に楽しみたい人に音楽を奏でて金取ってる商売です。
そのお客さんを選び、わかってないことを嘲笑することこそ
懐の狭さを露呈し、音楽の本来の価値を下げているように感じます。
高度な演奏を求めることは重要ですし、
その凄さを理解できることが大切であることは間違いありません。
ですが楽しみ方は自由です。
僕もずっとギターやってますが、純粋に揺さぶられる音楽が
やはり素晴らしいと思います。楽譜とか関係ないと思いますよ。
No.3
- 回答日時:
私はその「ピリオド奏法」が大好きな人間です(笑)。
なので、そういう言い方をする人がいるのは、ちょっぴり残念ですね…。一応、説明させて下さい。この場合の「ピリオド」とは「その時代の」というほどの意味です。バッハの時代や、モーツァルトの時代に使われていた楽器(を復元したもの)を用いて、当時の演奏法をできるだけ再現したものです。また、その楽器のことをピリオド楽器(あるいは古楽器、オリジナル楽器とも)と言います。
(個人的な意見ですが、「ピリオド楽器」「ピリオド奏法」という耳慣れない言葉を使うと、何だか難しそうに聞こえるので、好きではありません。「古楽器」という言い方のほうが個人的には好きです。)
例えばヴァイオリンはスチール弦ではなくガット弦で、弓の張力も弱く、現代の楽器よりずっと音量の小さいものでした。また、現代のヴァイオリニストは終始ヴィブラートをかけていますが、昔はそういう習慣はありませんでした。フルートも今のような金属製ではなく木製でした(こうした昔のフルートを「フラウト・トラヴェルソ」と呼んでいます)。ピアノも、初期のものは今よりずっと音量が小さくて、音質も軽い感じでした(昔のピアノを「フォルテピアノ」と呼んでいます)。
現代ピアノの音(モーツァルトのピアノソナタ第15番)
フォルテピアノの音
http://www.youtube.com/watch?v=m0X2mPIUNFw
現代ヴァイオリンの音(バッハのヴァイオリンソナタ第1番より)
http://www.youtube.com/watch?v=s9KD-g0EaU0
バロック時代のヴァイオリンの音
http://www.youtube.com/watch?v=ntn8PXPQais
現代フルートの音(バッハの管弦楽組曲第2番より)
http://www.youtube.com/watch?v=4sAh02JRtpk
フラウト・トラヴェルソの音
http://www.youtube.com/watch?v=qwimMZfziHg
明らかに音色が違うということは、知識がなくてもわかると思います。また、私はこうした古楽器の音色が大好きなのですが、これも理屈ではありません(笑)。
ただ、こうしたものを好きになると、「どこがどう違うんだろう?」とか、「ヴァイオリンはいつからスチール弦になったの?」とか、「バッハ本人はどんな風に演奏していたんだろう?」などと次々に興味がわいてきますし、そこで音楽史の本などを読んで勉強してみると、より深く音楽を楽しめると思います。
また、バッハやベートーヴェンの凝った作品などを、楽譜を見ながら聴いてみると、「へえ~、こうなってたのか!」という発見があったりして面白いですよ。でも、バッハ本人の演奏を聴いた、当時の人たちのほとんどは、楽譜など読めなかったはずですし、それでもちゃんとバッハの音楽に感動していたはずです。
正直言って、クラシックファンには知識をひけらかすような人が多いと私は感じています。残念です。ほんとは知識を学ぶことも楽しいことだと思うんですけどね。
※ もし興味を持って頂けたら、こちらのサイトを覗いてみて下さい。心地良く勉強できます。
http://2style.net/misa/
やっぱ、私の話したクラシックファンがおかしいんですかね。ピリオド奏法とか専門的なことが分からないと理解してないと言うのはおかしいですかね。古楽器についてはちょっと知ってましたが、正確な知識をありがとうございました。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
クラシック(元は古典派を差す言葉なので最近ではアカデミックとも言います)のピアニストです。
楽譜は読めない、音楽のことはよくわからない、でもこの人の演奏はもう一度聴きに行きたい、と思わせるのが一流の音楽家だと、私は考えています。
お客様は純粋に音楽を楽しんでくだされば、それで良いと思います。
私が提供する時間が心地よいと感じてくださるのならば、結果として寝てくださってもよいと思うほどです。
(近年は寝る為のコンサートが企画されるようにもなりました。)
お客様は評論家になる必要はありませんから。
私はロックのライヴや、寄席を好んで見に行きます。
一人の客として楽しむ為です。
知識が有る方が楽しい場合はあらかじめ調べていったりもしますが、それは何が楽しいと思うかを聞かれたら答えればよいこと(自分の為)であって、誰かと同じ観点で鑑賞しなければならないいわれは無いと感じます。
もし共通認識を持って欲しいとすれば、会場のマナーです。
音の扱い、飲食等その場に合ったルールがありますので。
ちなみに楽譜が読めること、楽式がわかることは音楽をやる為に必要なことです。
わかれば楽しいかもしれませんが、一流の音楽家はそれを知らなくてもわかっていただけるように弾きますから、事前知識は不要ですよ♪
特にクラシックは、最新の研究で通説がひっくり返されることが多々あるので、常に新しい解釈が生まれてきます。
先入観を持たずにお聴き頂く方が、弾く側としても提供のしがいがあります。
ご丁寧な回答ありがとうございます。ピアニストの方にそう言っていただけると心強いです。
>お客様は評論家になる必要はありませんから。
ですよね。純粋に楽しみます。
No.5
- 回答日時:
音楽は聴くだけでわかるものです。
でも、少しでも知識があれば、より深く楽しむこともできるでしょう。
そういう意味では、ないよりあったほうが良いと思います。
が、音大の教授並みの知識がないと楽しめないわけではありませんので、まあ、人それぞれですね。
ただ、それが先入観になることがあります。演奏が始まったらそういう知識は一旦横に置いて、そこで奏でられる音楽を、ただあなたの感性のみで(リラックスして)聴くのが楽しむコツかと思います。
No.6
- 回答日時:
でフルートを演奏、教授しているものす。
音楽はこの漢字の如く「音を楽しむ』です。
なので、なんかしらの先入観を持って聴いたりすると、つまらないし、
楽しめませんよね。
特にコンサートなどであらかじめプログラムされている曲を
聴いてから(予習してから)聴きにいっても、なんか違う・・なんて思って
楽しみも感動も半減してしまうものです。
まさに先入観があるから。
私たちは専門的な勉強も訓練もしてきましたが、
実際、音楽は心で感じる、伝える、届ける、残るものと思います。
(もちろんプロとしてやっているので、その曲の時代背景や作曲者の意図
どう表現するか、あとは自分がどう感じるているか聴く側にどう伝えられるかなどは考えますが、
それを聴いて頂ける方に押し付ける事は間違っていると思っています。)
コンサートなんかは特にCDでは感じ得ないその時の一瞬一瞬が
素晴らしい音楽の世界に満ちているはずです。
私もそんな時が一番の幸せで至福の時です。(演奏する時も聴きにいった時も)
バッハやモーツアルトなどなどの時代は録音技術なんて無いのに、この時代にまで
沢山のファンが未だにいるのは、そのときその時の演奏が心に残って
(演奏法や楽式とか関係なく)多くの人達が感動したからじゃでしょうか。
クラッシックファンの方には私たちよりも沢山の知識を持った方がいらっしゃいます。
本当にビックリするくらい詳しさで・・・汗。
難しい奏法や楽式なんて関係ないです!
好き♪楽しい♪で充分です。(私もそれだけでここまで来ました。)
なんだかんだ言っても、
音楽は何も考えず、まっさらな気持ちで聴くと本当に気持ちが良いですよね。
それに、その時の気分によって同じ曲でも違って聴こえたりして楽しいですよね。
だから私も音楽は大好きです!
それが音楽です!!
フルートの先生にそう言っていただけて心強いです。
ご丁寧な回答ありがごうございます。
知識は気にせず楽しむことにします。
皆さんのおかげでずっと気になっていたことが氷解しました。
ありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
もう皆さんがいろいろと書いているので、あまり付け足すこともないのですが、ひとこと。
こういったことは、音楽に限らず、何にでもあると思います。
たとえば、今やっているサッカーのワールドカップにしても、中身が分からずに「勝った、負けた」だけよりは、ルールや活躍している選手のこと、各チームの特色や中心選手、良いプレイやまずいプレイなどが分かれば、より楽しく見られるし、感動も大きいのではないでしょうか。
そして、同じファン同志で喜びや楽しみを共有できれば、より楽しく観戦できますよね。
音楽も、同じファン同志で語り合えると、より楽しめると思います。
あなたのお知り合いの方も、そういう対話をしたかっただけなのではないでしょうか。
そのために必要なのは、「専門的な知識」ではなく、語り合うための「共感」または「共通の言葉」なのではないでしょうか。専門意識をいくら持っていても、「共感」がなければ語りあっても楽しくはないでしょうから。
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