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 次の表現は、それぞれ二様に解釈することができます。それはどういう解釈でしょうか。また、その違いの生ずるのはどういう理由によるでしょうか。教えてください。
 (1)彼は学校に本を忘れて出かけた。 
 (2)風がなくて海は静かだ。
 (3)ないものはない。
 よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

 (1)彼は学校に本を忘れて出かけた。

 

「に」がどこに掛かるのか。
「に」の用法の違いによって解釈が分かれます。

a.
まず、
「彼は学校に【本を忘れて】出かけた」
という解釈ができます。
「彼は、本を持たないで学校に出かけた」
という意味。
「に」は「出かけた」に掛かっています。
この「に」は、
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …
の、
3 動作・作用の帰着点・方向を表す。「家―着く」「東―向かう」
に該当します。

b.
もうひとつは、
「彼は【学校に本を忘れて】出かけた」
という解釈。
「彼は、学校に本を忘れた状態で(どこかへ)出かけた」
という意味。
「に」は「本を忘れて」に掛かっています。
これは上記 URL の、
1 動作・作用の行われる時・場所を表す。
「三時―間に合わせる」「紙上―発表する」
に該当します。


 (2)風がなくて海は静かだ。

「て」の用法の違いによって解釈が分かれます。

a.
まず、
「風がない。そして海は静かだ」
という解釈。
ここの「て」は、
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%8 …
の、
5 並立・添加を表す。「雨が降っ―風が吹く」「大きく―甘い柿」
に該当するでしょう。

b.
次に、
「風がないので海は静かだ」
という解釈もできます。
これは、上記 URL の、
2 原因・理由を表す。…ので。…ために。「頭が痛く―寝ていた」
に該当します。


 (3)ないものはない。

「もの」を名詞と捉えるか形式名詞と捉えるかの違いだと思います。

a.
名詞と捉えると、
「【ないもの】はない」という二重否定。
「なんでもある」という意味になります。

b.
形式名詞の場合は、
「ない」を「ないもの」と体言化することによって、「ないこと」を【強調する用法】ではないかと思われます。
この場合、具体的な「もの」があるわけではありません。
「だめなものはだめ」「暑いものは暑い」などと同じ用法でしょう。
「だめだと言ったらとにかくだめ」「暑いと言ったらとにかく暑い」
という意味であるのと同様に、
「ないと言ったらとにかく(=本当に)ない」
といったような意味になると思います。
  
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この回答へのお礼

回答してくれたみなさん、ありがとうございました。みなさんの回答を全部読みました。ほんとうに助かりましたよ。

お礼日時:2010/08/14 20:07

(1)彼は学校に本を忘れて出かけた。

 
A.(忘れた本は学校にある)・・・彼は学校に本を忘れて(どこかへ)出かけた。
B.(忘れた本は自宅等にある)・・・彼は(自宅に)本を忘れて学校にでかけた。
原因:目的語の一部省略と語順の前後

(2)風がなくて海は静かだ。
A。(風がない、海は静か)・・・風がない、そして海も静かだ。
B。(風がないので海は静か)・・・風がないので海は静かだ。 
原因:「なくて 」(形容詞「ない」の連用形+接続助詞「て」)の不適切な使用。

(3)ないものはない。
A.(言葉通り「ない」ということなのだ)・・・ないものは実際にないということだ。
B.(不足しているものは何もない、みんな揃っている)・・・不足しているものは何もない。
原因:「ない」という形容詞の不適切な使用。前の文があれば、文脈で分かる。
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(1)彼は学校に本を忘れて出かけた。


の解釈は次のようにもできます。


「学校に」が解釈の分かれ目だと思います。つまり助詞「に」なのですが彼が出かけた目的の場所が「学校である」のと本を忘れた場所が「学校である」のちがい。

彼が本を忘れたのは自宅(?)、出かけたのが学校である。
・・・彼は(本を忘れたまま)学校に出かけた。

彼が本を忘れたのは学校、出かけたのは他所である。
・・・彼は(学校に本を忘れたまま)出かけた。
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例文は確かにNo1の回答者のように解釈が複数通りできます。



日本語は助詞や、敬語、方向性のある動詞(「行く、来る」のほかに「やる、もらう」など)、特有の基本語順などがあるため、主語や目的語や助詞、時には接続詞だけで後文も省略されることが多い。省略される時にはそれぞれの文法上の規則性に従っているので混乱することは少ない。
省略された部分の候補が用法上2つ以上あると解釈に混乱する可能性がある。しかし実際場面では前後の文脈や前提や情景、また会話者の立場や事情からおのずと解釈は定まるので、聞き手には不自然さは感じません。

前後の文脈を切り離した例文の場合は( )内の言葉が省略されているので、用法上2つの解釈ができます。実際には前後の文脈から聞き手は1つを選択することになります。

(1)彼は学校に本を忘れて出かけた。(テ形の複数用法と目的語の省略)
彼は学校に本を忘れた(ので、学校へ)出かけた。
彼は学校に本を忘れた(のに、どこかへ)出かけた。

(2)風がなくて海が静かだ。(テ形の複数用法)
風がない(ために)海は静かだ。
風もなく(、かつ)海も静かだ。

(3)ないものはない。(目的語(対象、手段)の省略)
ないものは、(なにも)ない。
ないものは、(どうしても)ない。
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2通りの解釈はこんな感じだと思いますが、理由は良く分かりませんでした。


そもそも日本語はあいまいになり易いので、分かり易く書きましょう、ぐらいしか。。。

(1)
彼は学校に本を忘れたので、取りに出かけた。
彼は学校に本を忘れたまま、どこかに出かけた。


(2)
風がないおかげで、海は静かだ。
風もなく、尚且つ海も静かだ。(風がなくても海が荒れてることもある。)

(3)
「ないもの」は、ない。(全部そろっている)
「ない」ものは、ない。(ないのだから存在しない)
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