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先日亡くなった佐野洋子さんの絵本です。
たいへん評価が高い絵本で「すばらしい」「感動」「号泣」など、こんなすばらしい内容の絵本は他にはないくらいの絵本だそうです。
私も10年くらい前に子どもに読んだことがありますが、実は、違和感を感じました。
どんな飼い主に飼われても、「猫は飼い主が大っ嫌いでした」で、死ぬ、を10回くらい繰り返し、自由な野ら猫に生まれ変わり、メスと出会い子が生まれメス猫が死んだら号泣し、その後死んで生まれ変わりませんでした。という話ですが、昔からうちには飼いネコがおります。
子どもは「こんなに可愛がっていても飼い主が大っ嫌いなの?野ら猫の方がいいのかな・・」
うちの猫は外を知らず、去勢手術もしているので、子も生まれません。
この絵本の言いたいことは本当の愛を知って輪廻の苦から解き放たれ、成仏した、ということだと思うけど、私たちが猫を飼うことは、そもそも人間の身勝手であり、罪深いことなんだろうか、私たちは猫に癒され、無償の愛情といっていいほど愛しく思っているけど、無限の自由を与えてやれないのは人間の我がままなんだろうか、子どもとその時考えてしまい、まだ結論が出せていません。

A 回答 (1件)

私も猫好きで、現在も猫を飼っており、この絵本に対する質問者さんの疑問や違和感がとてもよくわかります。


作者の佐野洋子さんは、この絵本を描かれた当時、ご自分で猫を可愛がった経験がなく、子供の頃に家にいた猫も怖かったり気持ち悪かったりして嫌いだった・・というようなことを佐野さんご本人のエッセイで読みました。
人間を嫌い、束縛を嫌い、あっさり死んではまたしぶとく生まれ変わる主人公は、動物としての、あるいはペットとしての「猫」ではなく、猫という姿形を借りて作者自身の気持ちや願望をあらわしたもの・・と考えればいいのではないでしょうか。
私も、自分で猫を飼い始める以前は、飼い猫より野良猫のほうが自由で素晴らしいのだと思っていた時期がありました。飼ってみればわずか数日でそんなことはないとわかりました。
『100万回生きたねこ』佐野さんの初期の絵本作品で、若い時期ならではのシニカルさと共に、貪欲に生きようとするエネルギーを感じます。このタイトルが「100万回死んだ」ではなく「生きた」であるところにメッセージが込められているような気がします。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
人間の愚行がテーマではなく、若い頃のご本人の気持ちや願望と考えれば納得しました。
周りに振り回されたり流されたりせずに自分の人生を生きてみたい!と強く思っていたのでしょうね。
特に佐野洋子さんは実のお母さんと折り合いが悪かったと聞きます。
そんなことも多少影響していたのかもしれませんね。

飼い猫としての主人公に目を向けると、高村光太郎の「ぼろぼろな駝鳥」を読んだ時と似たような気持ちになったので、戸惑いを感じました。
もう高校生になった子どもともう一度この絵本について話してみたいな、と思いました。

お礼日時:2011/01/16 18:06

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