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「現象には質料因と形相因があり、形相因をさらに始動因、形相因、目的因の3つに分け、合計4つの原因があるとした。」
だとか
「始動因と目的因は結局形相因に帰着するから、結局現象は質料と形相の2原理で成り立つ」
的なことが書かれているサイトがありますが、意味がわかりません。
なぜ帰着する?
少なくとも始動因は形相因にまとめることはできないと思うんですが…

A 回答 (1件)

アリストテレスの使う「原因」は、原語のより精確な表現というというレベルまでは知りませんが、「現象の原因」ということではないだろう、と前の似た質問に書きました。

そこでも引用したコトバンクでは、
動力因:現実に作用し、事物の生成・変化・運動がそれによって引き起こされるもの。始動因。作用因。
つまりあなたの言われる「始動因」は他に、「動力因」とか「作用因」とも訳されているのですね。このようにニュアンスの異なる語に訳されるということは、使われている訳語にとらわれては、足下をすくわれるということでしょう。
ご存知であろうと思いますが、アリストテレスの話としては、例題として青銅像を持ち出すものありますね。「現象」の説明ではなく、「在るモノ」についての説明なのです。
ソクラテスの像が在ったとします。青銅=質料、ソクラテス顔=形相である訳ですが、それが在るには、制作者=作用因=動力因=始動因が居て、ソクラテスを再現しようという=目的因があった。後の二つの因は、質料は変えないで「形」にのみ関わっている、ということでしょう。
アリストテレスの論じて居るのはこのような単純なケースだけではないだろうと思いますが、軽い概論としてはそんなところではないでしょうか。
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