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民主主義とは具体的に言うとどんなことをする政治のことなのでしょうか?

A 回答 (1件)

国家・政治の主権が国民にあるということを原理とした政治システムが民主主義です。


民主主義というのは理念であって、具体的なものではないのです。と言ったのでは
答えにならないでしょうか。

例えば、米国の政治システムと日本の政治システムはまるで違いますが、どちらも
民主主義です。上記の理念を明確にしているからです。一応具体的な制度で最大
公約数的なものをあげるとすれば選挙ということになるかも知れませんが、これだって、
実は様々なのです。

今日でこそ普通選挙でなければ民主的な選挙とはみなされませんが、19世紀の初め頃
などは、税額等で制限された選挙であっても従来の君主制からみれば民主的な制度と
考えられていました。(この時代、「民主的」ということは必ずしも肯定的にとらえられて
いたわけではありません。)米国で黒人の政治参加が認められるようになったのは
20世紀後半のことです。それでも、それ以前の米国が民主主義の制度を採っていなかった
とは言えないと思います。

現代の独裁者は、必ずと言ってよいほど、選挙によって国民の支持を受けていることを
内外に示そうとします。戦争前のイラクのフセイン氏も北朝鮮の金正日氏も、100%の
支持を得たと主張しました。が、民主主義の国に住む識者でこの数字をそのまま信用
する人はまず居ません。ここでは選挙が民主主義を示すものとなっていないのです。

理念上は、共産主義も民主主義を標榜します。(より「完全な」民主主義であることを
主張したりもしました。)現実に民主的であった共産主義体制というのは見たことが
ありませんが。

「主権」というのも、つきつめるとあいまいになってしまう概念です。国民の意思が
直接政治に反映されるのを理想と考える人たちがいます。そうした人達にとって、
理想は直接民主主義であり、間接民主主義は単なる現実との妥協ということになります。
一方、国民によって選ばれた専門家が協議して合理的な法制を見つけていこうとする
間接民主主義こそ最も望ましい姿だと考える人達もいます。どちらがより民主的という
わけでもないと思います。

まるっきり答えになっていませんが、参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

とても詳しい解説ありがとうございます。参考になりました。「民主主義」「社会主義」などの「主義」というのはあくまでも「理念」であって具体的なものではないんですね。

お礼日時:2003/11/10 15:46

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