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下図のように、剛体円盤AとBが、なめらかな(x,y)平面上にある。質量はともにM、半径はともにRであり、単位面積当たりの質量は一定であるとする。円盤Aが、速さvでx方向に回転せずに運動し、静止している円盤Bに衝突した。衝突前の円盤Aの中心はy=–Rで与えられる直線上に、円盤Bの中心は原点にあったとする。2つの円盤は衝突の瞬間に接点で完全に付着し、その後、一体となって運動したとする。以下の設問(1),(2)に答えよ。


(1)2つの円盤の重心系での全角運動量の大きさLを、M、R、vのうち必要なものを用いて表せ。


(2)付着後の2つの円盤の重心を通る(x,y)平面に垂直な軸のまわりの慣性モーメント(慣性能率)Iを、M、R、vのうち必要なものを用いて表せ。

この問題の解答は次のようなものでした。
『(1) 両者の重心系においてはAが左からv/2、Bが右からv/2の速度で自転せずに近づいてくるように見える。接点から速度ベクトルまでの距離はともに R/√2 であるから、
L=2×M(R/√2)(v/2)=MRv/√2

(2) 一つの円板の、その中心の周りの慣性モーメントは (1/2)MR^2 であるから、平行軸の定理により、その円周上のある点における慣性モーメントは (1/2)MR^2+MR^2=(3/2)MR^2 である。これが2つあるので、
I=3MR^2』

ここで、これらの解答に関していくつか質問があります。
質問(1)
『両者の重心系においてはAが左からv/2、Bが右からv/2の速度で自転せずに近づいてくるように見える。接点から速度ベクトルまでの距離はともに R/√2 であるから、
L=2×M(R/√2)(v/2)=MRv/√2』
この解答の意味するところがさっぱりわかりません。解説していただけないでしょうか。

質問(2)
『一つの円板の、その中心の周りの慣性モーメントは (1/2)MR^2 であるから、平行軸の定理により、その円周上のある点における慣性モーメントは (1/2)MR^2+MR^2=(3/2)MR^2 である。これが2つあるので、
I=3MR^2』
とありますが、これは付着後は重心が2つの円盤の接点になるということなのでしょうか?
それと、接点の慣性モーメントはどうして円周上のある点における慣性モーメントの和になるのでしょうか?円周上のある点における慣性モーメントは (1/2)MR^2+MR^2=(3/2)MR^2 であることは理解できますが。この点は理解できません。

「角運動量などに関する質問です。」の質問画像

A 回答 (3件)

>どうしてIωが衝突後の角運動量になるのでしょうか?



これはなぜ慣性モーメントという量を考えるのか?という質問と同値なんですが、
慣性モーメントについてどのように習っているのでしょうか?

質点がある回転軸を中心に円運動をしている場合、回転軸と質点の距離をr、質点の質量をm、速度をvとすると、
質点の角運動量はmrv。ここで円運動の角速度をωとすると円運動ではv=rωなので角運動量はmr^2ω。
剛体を無数の質点の集合と考えると、剛体内の全ての点は同じ角速度ωでその回転軸を中心とした円運動をするので、剛体全体の角運動量はmr^2ωを全ての質点について加えればよく、

L = (Σmr^2) ω

そこで、この(Σmr^2) という量をひとまとめにして扱うと便利なので、これを慣性モーメントIと定義して

I = Σmr^2

連続体であるとすると、密度をρとして和を積分にして

I = ∫ρr^2 dV

と書きます。すると剛体の角運動量は

L = I ω

慣性モーメントを扱っているなら当然知っていないといけない事柄です。

>また、最終的にωの値を求めたのはどうしてですか?

この手の問題は衝突前の運動量や角運動量を求めて終わるはずがなく、最終的には運動量保存則や角運動量の保存則から衝突後の速度や角速度を求めるのが定番です。
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>どうして、原点からR/2離れた位置を質量Mの円盤だけが回転せずに質量Mvで運動していることになるのでしょうか?



どうしてと言われましても、問題文にそう書いてあるからなのですが。
(質量Mvではなくて運動量がMvですが。)

>円盤Aが、速さvでx方向に回転せずに運動し、
>静止している円盤Bに
>衝突前の円盤Aの中心はy=–Rで与えられる直線上に

原点を(-R(√3)/2, -R/2)に移すので、この新しい原点と「y=–Rで与えられる直線」との距離はR/2。

この回答への補足

ありがとうございます。
もう1点だけ補足させてください。
>接点まわりの慣性モーメントをIとすると、角運動量の保存則は
 MvR/2 = Iωで、角速度はω=MvR/2I
とありますが、MvR/2 = Iωということは、Iωが衝突後の角運動量ということですよね?
どうしてIωが衝突後の角運動量になるのでしょうか?

また、最終的にωの値を求めたのはどうしてですか?

補足日時:2012/07/10 20:36
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>質問(1)



R/√2 じゃなくてR/2じゃないですか?

考えにくければ接する点を原点として考えたらどうですか?
二つの円板が接したときにはABの中心間距離が2R、
ABの円板の中心同士のy方向の距離がRなので、
ABの円板の中心同士のx方向の距離は√[(2R)^2 - R^2] = (√3)R
したがって接点の座標は(-R(√3)/2, -R/2)

重心は円板A, Bの中心間を結ぶ線分の中点ですが、
衝突前はABの円板の中心同士のy方向の距離はRのまま変らないので、
重心はy=-R/2の直線上を運動し、二つの円板が接した瞬間は接点が重心になります。

衝突前の全運動量Pは質量Mの円板だけが回転せずに速度vで運動しているのでP=Mv
衝突前の角運動量Lは原点からR/2離れた位置を質量Mの円板がだけ回転せずに運動量Mvで運動しているので、L = (R/2) ×P = MvR/2。

外力は働いていないので重心はy=-R/2の直線上をそのまま運動するので、衝突後の重心の速度をVとすると、
運動量の保存則から

Mv = 2MV したがって、V = v/2

>これは付着後は重心が2つの円盤の接点になるということなのでしょうか?

これは二つの円板が接していれば、全体はこの接点に対して対称な形状になりますから自明です。
接点まわりの慣性モーメントをIとすると、角運動量の保存則は

MvR/2 = Iωで、角速度はω=MvR/2I

>(1/2)MR^2+MR^2=(3/2)MR^2 であることは理解できますが。

付着後は円板A、円板Bともに接点に対して対称なので同じ慣性モーメントを持ちます。ですから、ただ2倍するだけです。
結果I=3MR^2なので

ω=MvR/2(3MR^2) = v/6R

この回答への補足

>衝突前の角運動量Lは原点からR/2離れた位置を質量Mの円板がだけ回転せずに運動量Mvで運動しているので
どうして、原点からR/2離れた位置を質量Mの円盤だけが回転せずに質量Mvで運動していることになるのでしょうか?

補足日時:2012/07/10 18:20
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この回答へのお礼

理解できました。
何度も補足に答えてくださってありがとうございます!

お礼日時:2012/07/11 18:39

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