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名誉棄損における、真実性・相当性の抗弁とは


概要
名誉棄損罪における真実性・相当性の抗弁は具体的にどのような証拠を挙げればいいでしょうか?

詳細
名誉棄損罪においては、真実性・相当性の抗弁、というのが認められています。

以下、ウィキペディアから引用
日本においては、真実性の抗弁・相当性の抗弁が、判例により又は条文上認められている[9]。

真実性の抗弁とは、問題とされている表現行為が、たとえある人の社会的評価を低下させるものであるとしても、公共の利害に関する事実を摘示するものであって(公共性)、その目的が専ら公益を図ることにある場合に(公益性)、摘示した事実が真実に合致するならば(真実性)、名誉毀損の成立を認めない、とする考え方である。
1.摘示した事実が公共の利害に関する事実であること(公共性)
2.その事実を摘示した目的が公益を図ることにあること(公益性)
3.摘示した事実が真実に合致すること(真実性)

相当性の抗弁とは、問題とされている表現行為が、たとえある人の社会的評価を低下させ、真実にも合致しない場合であっても、公共の利害に関する事実を摘示するものであって(公共性)、その目的が専ら公益を図ることにあるときに(公益性)、摘示した事実が真実であると信じるに足りる相当な理由があるならば(相当の理由)、名誉毀損の成立を認めない、とする考え方である。
1.摘示した事実が公共の利害に関する事実であること(公共性)
2.その事実を摘示した目的が公益を図ることにあること(公益性)
3.摘示した事実が真実に合致すると信じるに足りることが相当といえるだけの理由があること(相当の理由)

引用終了


この真実性の抗弁、相当性の抗弁とは、何をどのように指すものか、具体的にな事例を教えてください。

例えば、匿名の投書などに書かれた特定人物A氏の犯罪行為などを、公にした場合(ネットにアップする、雑誌などに掲載する)、
A氏側から名誉毀損で訴えられたとします。

記者が「相当性の抗弁」を行使したい場合、何をどのようにして提示すれば、裁判所は納得してくれるのでしょうか?
「投書した相手と面談して、事件内容を詳細に取材し、自分でも裏付け取材しました。裏付けの証拠はこれこれこういうものです」と自分で取材した結果を示せばいいでしょうか?

「複数の人物からほぼ同様の投稿がありました。それぞれの投稿者は互いに面識はないにも関わらず複数の投稿者からほぼ同時に同内容の投稿があることで、真実であると確信しました」でしょうか?

「裏付けはありません。投稿者の身元も確認してはいません。長年の取材経験から、この投書の内容は真実であると確信しました。記者歴20年の経験は間違いありません!」でしょうか?

それとも、法廷で裁判官が記者を観察して、醸し出す雰囲気や喋り口調や、迫真の演技、などから判断するのでしょうか?

具体的にこれこれこういう証拠を提示したら、
「信じるに足る相当の理由としてもよい」
「信じるに足る相当の理由と認めざるを得ない」
という裁判所側のガイドラインとか過去事例はあるのでしょうか?


法知識のある方、お願いします。

A 回答 (1件)

”記者が「相当性の抗弁」を行使したい場合、何をどのようにして提示すれば、


 裁判所は納得してくれるのでしょうか?”
    ↑
相当性とは、真実であると信じるに足りる根拠、資料が
あることを言います。
だから、取材した人の資質や、被害者との関係などが問題になります。
また、裏付けがどの程度あるかも、問題になります。


”「投書した相手と面談して、事件内容を詳細に取材し、自分でも裏付け取材しました。
 裏付けの証拠はこれこれこういうものです」と自分で取材した結果を示せばいいでしょうか?”
    ↑
(1)相手の資質ですね。その人が信用できる人なのか、被害者と
 どういう関係がある人なのかなどが問題になります。
(2)どういう裏付けを取ったのか、が問題になります。
(3)取材結果を示すだけでは足りません。


”「複数の人物からほぼ同様の投稿がありました。それぞれの投稿者は互いに
 面識はないにも関わらず複数の 投稿者からほぼ同時に同内容の投稿があることで、
 真実であると確信しました」でしょうか?”
      ↑
これは情報のクロスチェックと言われるもので、真偽判定の基本
技術です。これだけでは弱いですね。
相手の資質、被害者との関係なども必要です。


”「裏付けはありません。投稿者の身元も確認してはいません。長年の取材経験から、
 この投書の内容は真実であると確信しました。記者歴20年の経験は間違いありません!」
 でしょうか?”
      ↑
これは全然だめです。


”法廷で裁判官が記者を観察して、醸し出す雰囲気や喋り口調や、
 迫真の演技、などから判断するのでしょうか?”
      ↑
これも、判断の一要因ですが、これだけで判断することは
ありません。客観的に誰でもが納得できる根拠を示す必要が
あります。


”裁判所側のガイドラインとか過去事例はあるのでしょうか?”
    ↑
月刊ペン事件という有名な事例で高裁が次の様な
判断を示しています。
「男女関係を示唆するものとして関係証人によつて指摘された諸事実は,
(中略)根拠の薄弱なものであつたり、うわさ、風聞のたぐいを出ないものであつたり
事実そのものが疑わしく証言内容の措信しがたいものなどに終始し、
到底その真実性が立証されたとはいいがたい」
「いずれも被告人において真実性を信ずるに足りる相当な理由のあることを
基礎づける資料・根拠とはいいえないものである」
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この回答へのお礼

良くわかる回答をありがとうございました。
また今度質問する機会がありましたらよろしくおねがいします。

お礼日時:2012/11/14 20:54

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