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国語という観点から、ご回答お願いします。

よく「外交問題に発展する」「責任問題に発展する」「信用問題に発展する」など、
「●●問題に発展する」という表現を耳にします。

私自身、これまでこの表現に特に違和感もなかったのですが、現在、所用で文章を練っており、「発展する」という言葉は、良いことの場合に使われるものではないのか?という疑問も湧いてきました。

web上の辞書等でも、上記の用い方載っており、国語としても間違いではないのだろうと、思いますが、まだすっきりと理解できていません。

お詳しい方、よろしくお願い致します。

A 回答 (3件)

伝統的な辞書では「発覚」の「発(あば)く」や「発露」の「発(ひら)く」+「展性」の「展(のべ)る」や「展示」の「展(ひろ)げる」の意味から、「発展」にも単に「さかんになる」という意味だけでなく「蔓延(はびこ)る」や「展(の)び広がる」意味が記されています。



夏目漱石「文芸の哲学的基礎」においても「今まではただ生きればいいと云う傾向が発展して」「その永劫の流れのなかに事件が発展推移するように見えますが」「事件の発展や、性格の描写は真を得ておりましょう」など、「馴致発展」「自然と発展」「発展の順序」「傾向が発展」といった言い回しを含め、実に多彩な意味合いが「発展」に充てられています。

ほかにも当時の文章では、「戊午大獄の發展」(徳富猪一郎「維新回天史の一面」)、「滿洲事變から支那事變への發展」(松本悟朗「亜細亜民族と太平洋」)、「民族問題をこの階級問題の発展にまで結びつけ得てはいないようだ」(戸坂潤「社大党はファッショ化したか?」)、「どんな大規模な千里眼事件が発展しないとも限らない」(中谷宇吉郎「千里眼その他」)などには、「進展」「拡大」「次のステージ」「変貌」「激化」といったニュアンスさえ感じられます。

名詞としての「発展」はまだしも、こと「発展する」というサ変動詞遣いに関しては今日においても、「事態が発展する」「社会問題に発展する」「争いに発展する」「最悪の結果に発展する」「重大事態に発展する」「死傷者を出す乱闘にまで発展する」「浮気が離婚問題にまでに発展する」などとの表現が残されつつも依然として、なお普通に用いられているということでしょう。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり大変申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。

昔から、良い方にも悪い方にも用いられていたのですね。
例をたくさんあげてくださり、とても参考になりました。

お礼日時:2013/05/20 22:11

仰ることの趣旨は良く分かります。

こういう意味はたとえば「飛び火する」とか「問題が広がる」とかいう言い方がされていましたが、より大きな「外交問題」などには使いにくくなったのかもしれません。他に適当な言葉がなければ、意味合いとしては容認できるように思います。使われていくうちにしっくり行くようになるかもしれません。私は出来るだけ使わずに別の言葉にしようと思っていますが、こんな言葉は少なくないと思います。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり大変申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。

そういえば、「問題が広がる」という意味をあらわす言葉は、「発展」以外にはあまり見当たらないように感じました。
「発展」に代わる言葉(広く使える言葉)は、あまりないような気がします。
そういう背景もあって、「発展」という言葉が多用されるようになったのかもしれないと感じました。

飛び火、から連想しましたが、
ボヤから大火事に発展した、という表現がなされたら、感覚として少し違和感を覚えそうな気がします。

とても参考になりました。

お礼日時:2013/05/20 22:17

「高い段階に進むこと」という意味で使われているのでしょう。


http://dic.yahoo.co.jp/detail?p=%E7%99%BA%E5%B1% …
何を基準にして「高い」と言うのか、ということになりますが、「より上位の問題」として扱われる対象になる、という意味で、ことの善し悪しではなく、あくまで規模の大小ということだと思います。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなり大変申し訳ありません。
ご回答ありがとうございました。
とても参考になりました。

お礼日時:2013/05/20 22:09

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