A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
#1です。
回転中心を座標系の原点に取ります(原点位置はどこでもOKです)。物体内の1点Qの近傍の微小質量をdρで表し、DをQの位置ベクトルとします。
物体の重心の位置ベクトルをR,RからQへの相対位置ベクトルをrとします。同様に、重心速度をV,Rに対するQの相対速度をvとします。
以下の計算は、Qの運動を、重心運動+相対運動に分解してみた、という人間の意図の結果です。
まずQの位置ベクトルDを、重心の位置ベクトルRと、そこからの相対位置ベクトルrで分解します。
D=R+r (1)
同様にDの速度dD/dtを、重心速度Vと、Rに対するQの相対速度vで分解します。
dD/dt=V+v (2)
Qの角運動量ベクトルdLの定義は以下です。×は外積,・はスカラー積(ふつうの掛け算)を表します。
dL=D×dD/dt・dρ (3)
(1),(2)を(3)に代入し、展開します。
dL=D×dD/dt・dρ
=(R+r)×(V+v)・dρ
=R×V・dρ+r×v・dρ+R×v・dρ+r×V・dρ (4)
物体の全運動量Lは、(4)の合計なので、(4)を物体の体積Aで積分します。以下の∫の積分領域は、物体の体積Aです。
L=∫dL
=∫R×V・dρ+∫r×v・dρ+∫R×v・dρ+∫r×V・dρ (5)
1) (5)の1項目
RとVは物体の重心とその速度なので、物体形状Aに関する積分に関して定数です。Rは物体形状に対して決まるもので、内部位置には無関係です(当たり前ですよね(^^))。従って、
∫R×V・dρ=R×V・∫dρ
∫dρ=M(物体の全質量)
なので、
∫R×V・dρ=R×MV
となり、重心の角運動量になります(角運動量ベクトルの定義は、[位置ベクトル]×[運動量ベクトル]だから)。
2) (5)の2項目
∫r×v・dρ
は、rが重心位置Rに対する物体の各点Qの相対位置ベクトルで、v・dρがその相対運動量なので、角運動量ベクトルの定義よりr×v・dρは、物体の各点Qの重心に対する相対角運動量です。それを∫で物体形状Aについて合計したものなので、式の意味から、固有角運動量(相対角運動量)です。
重心位置Rは物体形状Aに対して一意なので、固有角運動量は回転中心の位置と無関係です。
3) (5)の3項目
(1)と同じ理由から、
∫R×v・dρ=R×∫v・dρ (=0となる)
と変形できます。∫v・dρは、物体の重心に対する物体の全運動量ですが、重心に対して全体として物体は静止しているので、0になります(重心の数学的定義)。
4) (5)の4項目
(1)と同じ理由から、
∫r×V・dρ=-V×∫r・dρ (=0となる)
と変形できます。
∫r・dρ はAを物体の体積とすれば、(∫r・dρ)/A が座標原点を物体の重心位置に取ったときの、物体の重心の定義そのものなので、そのような座標系では明らかに(∫r・dρ)/A=0となり、∫r・dρが0になります。
以上より、(5)の3項目と4項目は0になり、式の意味から、
全角運動量=重心の角運動量+固有角運動量
を導けます。
No.1
- 回答日時:
ガリガリと式で計算すれば、角運動量=重心の角運動量+相対角運動量 になるんですけれど、注意すべきは、全角運動量は回転中心の位置依存だ、という事です。
その影響は、重心の角運動量に入ってきます。それで相対角運動量の事をふつう、重心まわりの角運動量とか固有角運動量とか言います。全角運動量=重心の角運動量+固有角運動量の形に分解すると、固有角運動量は回転中心の位置に無関係になりますが、まぁ~、添付図を見て下さい。
角運動量=重心の角運動量+相対角運動量 になってますよね?(^^)。
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