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質量mの物体をバネ定数kのバネに接続し、角度がθの斜面を置いた摩擦はないとする。
バネに物体をつけたところLだけ伸びて静止した。
(1)Lを求めよ、

次に物体を自然長の長さまで持ち上げ時刻t=0で静かに手を放したところ、物体は単振動した。
(2)振幅を求めよ。
(3)一般の位置xでの運動方程式を立てよ。
(4)x(t)、v(t)を求めよ。

(5)手を放してから物体が斜面を2分の3Lだけ滑り降りるのにかかる時間とその時の速度の大きさを求めよ。

どう問題を解いていいのか全くわからないので出来れば詳しい解説も頂けたら幸いです。

A 回答 (2件)

今回は(5)があるため、ばねの自然長の位置を原点にとります。



(1)力のつり合い
 
mgsinθ=kL ∴ L=(mg/k)sinθ・・・(答)

(2)(3)運動方程式
 
 ma=mgsinθ-kx・・・(1)    ・・・(答)
ここで、振動の中心では加速度は0なので、(1)にてa=0として、
  0=mgsinθ-kx
∴ x=(mg/k)sinθ=L
よって、振幅はL・・・(答)

(4)(1)より

a=gsinθ-kx/m=-(k/m)(x-(mg/k)sinθ)=-(k/m)(x-L)
x-L=Xとおくと
a=-(k/m)X
よって、ω=√(k/m)とおくと
X(t)=Asinωt+Bcosωt (A,B:定数)・・・(2)
と表せる。初期条件、x(0)=0より、B=-L
また、(2)は、
x(t)-L=Asinωt+Bcosωt
両辺tで微分すると、
v(t)=Aωcosωt-Bωsinωt
初期条件、v(0)=0より 
Aω=0 ∴ A=0
よって、(2)より、
x(t)=L-Lcosωt=L(1-cosωt)・・・(3) ・・・(答)
微分して
v(t)=Lωsinωt・・・(4)    ・・・(答)

(5)(3)において、x(t)=3L/2として、
3L/2=L(1-cosωt)
cosωt=-1/2 ∴ ωt=2π/3 t=2π/3ω=2π/3√(m/k)・・・(答)
(4)に代入して、
v(2π/3)=Lωsin(2π/3)=(√3/2)L√(k/m)・・・(答)


解説
(1)~(3)は上記のとおりです。なお、運動方程式は運動する物体の位置を表す式だということを念頭におけば、(2)(3)の解答もより理解しやすいと思います。また、(2)だけを考える場合は、力が釣り合う点が振動の中心になることを利用して解くことができます。

(4)
・今回、変位をx-Lとして、加速度の公式を使いました。この方が楽に公式に持ち込めるからです。
高校では位置の公式を
x(t)=Acos(ωt+φ) (A:振幅、φ:定数)
と習うかもしれませんが、これは
x(t)=A(cosωtcosφ-sinωtsinφ)
と変形し、Acosφ=B,-Asinφ=C (B,C:定数)と置き換えることで上記の式が得られます。
x(t)=Csinωt+Bcosωt

・初期条件は問題設定から読み取ります。今回はT=0で原点で静かに動き出したのでx(0)=v(0)=0としました。これは原点のとりかたにもよるので注意が必要です。

・dx/dt=vが成り立ちます。位置の微分は速度ということです。また、速度の微分は加速度になります。

平均の速度は
  v=x(t+⊿t)-x(t)/(t+⊿t)-t=x(t+⊿t)-x(t)/⊿t
これより瞬間の速度を求めると
 v(t)=lim(⊿t→0){x(t+⊿t)-x(t)/⊿t}=dx/dt


別解)高校の物理公式に頼らない方法(大学レベルですが、読めば理解が深まると思います。)
 
(1)より
d^2x/dt^2+(k/m)(x-L)=0
x-L=Xとおくと、d^2/dt^2=d^2X/dt^2より
d^2X/dt^2+kX/m=0・・・(3)
ここで、(3)の特解(数ある解の中の一つ)をx1,x2とすると、(3)の一般解は任意定数C1,C2を用いて次のように表せる。
X(t)=C1x1+C2x2・・・(4)

証)(4)を(3)に代入すると
(右辺)=d^2(C1x1+C2x2)/dt^2+k(C1x1+C2x2)/m
=C1(d^2x1/dt^2+kx1/m)+C2(d^2x2/dt^2+kx2/m)
=0=(左辺)∴(x1,x2は(3)の解である) (証明終)

さて、(3)特解を探す。x=exp(λt)←e^(λt)とおき、(3)に代入すると
d^2exp(λt)/dt^2+kexp(λt)/m=0
(λ^2+k/m)exp(λt)=0
exp(λt)>0より、λ^2+k/m=0 ∴λ=±√(k/m)i
ここで、ω=√(k/m)とおくとλ=±ωi よって
X(t)=C1exp(ωti)+C2exp(-ωti)
オイラーの公式{exp(±θi)=cosθ±isinθ}より、
X(t)=C1(cosωt+isinωt)+C2(cosωt-isinωt)
=(C1+C2)cosωt+(C1-C2)isinωt
x(t)-L=(C1+C2)cosωt+(C1-C2)isinωt・・・(5)
初期条件x(0)=0より、C1+C2=-L
(5)を両辺tで微分して、
v(t)=-ω(C1+C2)sinωt+ω(C1-C2)icosωt・・・(6)
初期条件v(0)=0より、iω(C1-C2)=0 ∴C1-C2=0
(5),(6)より
x(t)=L-Lcosωt=L(1-cosωt),v(t)=Lωsinωt・・・(答)

オイラーの公式を使った解法です。なぜ、ω=√(k/m)とおくのか、単振動のx(t)が三角関数で表せるのか、すべて理由が載ってます。ここで、特解というのはとにかくなんでもいいので解を見つければよいので(3)に代入して一番定数λを求めやすいexp(λt)を用いました。xはtの関数になっていることが前提です。ここで特解やら一般解やら出てきましたが、質問者様が高校生であるとして話します。そもそも(3)は未知数を求めるものではなく、未知関数を求めるための式、微分方程式と呼ばれるもので、通常の方程式のように解くことはできません。微分方程式にはいくつもの決まった形があり、それぞれに決まった解法があります。今回はその中の一つを利用しました。力学ではしばしば運動方程式を微分方程式とみなして決まった形にもちこんで解くことがあります。なお、別解はあくまで理解を深めるために乗せたので、ちゃんと公式を覚えて高校物理の正攻法で解くことをお勧めします。ただ、最初にも書きました、ωとおく理由、単振動で三角関数が出てくる理由など理解してもらえたら幸いです。

(5)は条件通りに式に代入しました。
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次のサイトが分り易く解説されていますので参照して出来るだけ自分で解いてみてください。



http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/index.html
わかりやすい高校物理の部屋

3-3-2-3 斜面上の運動
4-2-3-3 ばね振り子の力学的エネルギー

水平面との角度がθの斜面上の物体の動きは、重力:Gが斜面に平行な分力:Gsinθの値になった場合の動きと同じような運動をすると考える事も出来ます。
θ=0の水平面上では重力が0、 θ=30度の場合重力がGsinθ=0.5G となった場合と同じ動きです。

少なくとも(1)のLは求められますよね。
途中で分らなくなった場合は、それまでの途中経過や不明な点を補足で追加して下さい。
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