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権利説と公務説について。

こんにちは、はじめまして。権利説と公務説について分からないことがあるので、質問させていただきました。
どなたか詳細な回答をよろしくお願い致します。

権利説と公務説について、学校のテストの解答では以下のように記載されていました。

権利説にあっては、選挙権を権利と考え、選挙で選出された代表者は、命令的委任を受けたものと解される。従って、有権者の意を繁栄しない代表者は解職(リコール)されることもある。その限りにおいて権利説は、民意を最もよく反映する考え方だと思われる。しかしながら、有権者が、地域のエゴのような自らの利益のみを主張するのであれば、多数決によってすべてが決まるという事になって、公正な政策の実現が難しくなるという弊害を生じさせる危険がある。
これとは逆に、公務説にあっては、選挙権の法的性格は、個別の権利を主張・実現するための権利ではなく、公正な代表を選出するための公務として理解される。公務説は、有権者の個別な主張にとらわれずに、全体の利益を反映した公正な判断をするべき代表者を選出しようとする考え方である。しかし、代表者が必ずしも公正な判断をするという保障は無く、かえって民意と乖離した政治が行われる危険性がある。

ここで、よく分からなかった部分は、権利説の「地域エゴのような自らの利益のみを主張するのであれば、多数決によってすべてが決まる」というところと、公務説の「全体の利益を反映した公正な判断をするべき代表者を選出しようとする考え方である。しかし、代表者が必ずしも公正な判断をするという保障は無く、かえって民意と乖離した政治が行われる危険性がある。」というところです。

また、権利説と公務説について、この解答ではいまいちよく分からなかったので、権利説と公務説についてもうすこし砕けた説明をしていただけたら助かります。

それではどなたか回答よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

各学説の細かい説明には踏み込まず、具体的な事例を示して簡潔に説明してみたいと思います。



【事例】
X選挙区内に新空港を建設する計画が持ち上がっている。
X選挙区の住民の大半は空港建設に賛成している。
しかし、空港建設のためには莫大な金額の税金が投入されることになり、たとえ空港が完成したとしても、赤字運営となることは決定的な状況である。
そのため、X選挙区以外の国民からは、空港建設の必要性が疑問視されている。

以上の状況のなかで、X選挙区選出の国会議員Aは、どう行動すべきか。

(1) X選挙区の住民の大半は空港建設に賛成しているのだから、X選挙区選出のAは、選挙区内の有権者の民意を尊重して空港建設を推進すべきである。

(2) 空港建設は国全体としては明らかに税金の無駄使いとなるので、Aは国全体の利益を重視して空港建設に反対すべきである。

選挙権の法的性質につき、(1)のような代表(議員)を選出すると考えるのが権利説であり、(2)のような代表を選出すると考えるのが公務説です。

そして、(1)権利説にも(2)公務説にもそれぞれ欠点があります(以下が、質問者さんの疑問点に対する説明になります)。

(1)の場合、確かに選挙区の民意は反映されますが、国全体の利益は考慮されません。
したがって、無駄な空港を建設すべきではないという国全体の利益を考えた公正な政策は実現されません。

(2)の場合、確かに国全体の利益を考えた公正な判断がなされます。
しかし、Aの行動はX選挙区の民意に反しますし、またAが必ずしも国全体の利益を考えて空港建設につき反対するとも限りません。

以上です。
こんな説明でお役に立ちますでしょうか。
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