プロが教えるわが家の防犯対策術!

マグネシウム合金の切削した切り屑は燃えやすく、水や湿気に反応して発火するときいたのですが、切り屑ではなくマグネシウム合金そのものに水をかけたり湿度のあるところに放置したりしたら発火しますか?
高校生ですので出来るだけ平易にお願いします。

A 回答 (1件)

マグネシウム合金には色々ありますが、ここは単純にマグネシウムでも良い。


理科の実験の定番ですが、鉄の燃焼の実験があります。
・鉄釘を加熱します。
  色が変わるくらいで変化はありません。
  純酸素中に加熱した釘を入れても燃えません。
・スチールウールを加熱します
  加熱中はオレンジ色の光を発して燃えているように見える。炎からだすと消える。
  純酸素中に入れると激しい光を出して燃える。
・目の細かい鉄粉を試験から振り出す。
   鉄粉はシュウ酸鉄(Ⅱ)を試験管内で蒸し焼きして作る。
  ぱちぱちと火花を散らして燃えます。
 ⇒▶ 鉄の自然発火 - YouTube( )

 これは、高等学校の理科でよく行なう実験ですが、鉄であってもその形状によって反応が変わるということです。
 物が燃えるためには、三条件が必要でしたね。工業系高校なら危険物取扱者の試験で必ずでる。
・燃える物--可燃物がある
・燃やす物--酸素など酸化剤がある
・温度
 このどれが欠けても燃えません。逆に言うと消化するためにはこのどれかを絶てば良い。

 金属の性質として「酸化されやすい」「酸と反応してイオンになる」「電気を通す」「展性延性がある」とまなびましたね。これも実験で
・金属ナトリウムはそのままで酸化され水に入れると激しく反応する。
・金属マグネシウムはリボン状にすると燃える。
などを見たはずです。

 燃焼とは、熱や光を出す化学反応で主に酸化でしたね。

 また、化学反応の継続するためにはは
___/\
反応物  \__    反応物に熱などを加えて、峠を越させる必要があり、
        生成物 反応で生じる熱が、そのためのエネルギーより大きい
               と反応が継続しましたね。

 金属が微粉末になると、その表面の酸化により発生した熱が内部の金属の温度を上昇させるに十分なために反応が継続します。
・アルミ粉や鉄粉、あるいは石炭粉の粉塵爆発はたびたび大きな事故を起こしています。
・鉄工所で鉄の切りくずに油が付いて状態で保管されていると油や鉄の酸化で熱が篭って金属火災が起きることがあります。
・機械油のついた衣類を乾燥機で乾燥させて蓋をあけると火災になったり

 マグネシウムに限らず、反応性の高い--イオン化傾向の大きな金属は、微粉にされたり熱が篭る状態でためられたりすると、燃焼の三条件が重なり燃焼します。そしてとても大きな熱を発して燃えます。
>切り屑ではなくマグネシウム合金そのものに水をかけたり湿度のあるところに
>放置したりしたら発火しますか?
 この三条件が揃えば発火します。

・・・実験は座学に比較して、数倍の効果があるので、これらの実験は必ず授業で行なうようにしています。「百聞は一見にしかず」と言います。色々な実験をしてもらって体で理解しましょう。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

なるほど!燃焼の3条件が揃えば発火するんですね!!実は工業高校生で化学は履修しておらず、危険物の資格はまだ取ってないんですが、すごくわかりやすかったです!ありがとうございました!

お礼日時:2015/02/07 10:55

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!