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現在の住宅事情では発生の可能性が大!冬こそしっかりカビ対策

現在の住宅事情では発生の可能性が大!冬こそしっかりカビ対策冬は乾燥の季節である。部屋でエアコンやストーブをつけると、さらに乾燥が進む。そのため、加湿器などを置き、乾燥対策をしている人も多いと思うのだが、加湿のし過ぎで結露ができると、冬にもかかわらずカビが発生してしまうことも――。今回は冬のカビ発生メカニズムと、その対策について、NPO法人カビ相談センターの専門研究員である高鳥美奈子さんに話を聞いた。

■加湿が原因でカビが発生するメカニズム


加湿のし過ぎで結露ができると、冬にもかかわらずカビが発生してしまう。これはいったいどういった理由からなのか。

「まず、なぜ結露ができるのかを知ることが重要です。空中に含まれていた水分が暖かいとき、冷たいときの温度差で、水滴として生じます。すなわち、気体から液体に変わることによる効果ですね。それこそ暖房を切っても、朝方の低温により加湿しなくても結露は発生します。ましてや暖房中に乾燥を防ぐ目的で加湿すれば、なおさら空気中の水分は多くなり、結露の量も多くなります」(高鳥さん)

結露ができ、それをそのまま放置してしまうと、当然ながらそこからカビは発生してしまう――。筆者も暖房で部屋を暖かくし過ぎ、押し入れの中に湿気がこもってしまい、カビを発生させてしまった苦い経験がある。

ちなみに同じような状況で考えた場合、カビが発生しやすい場所はあるのだろうか?

「夜間と朝方の温度差の大きい北側で起きやすいですね。マンションでも起きますよ。上の階よりも下の階のほうができやすい。ホテルのようなエア・コンディショナーの管理が行き届いたところでも起きてしまいます。従来の日本家屋のような通気性のよい状態であれば、起きにくいのですが……。現在の住宅環境・住宅事情のように高気密化を追求した結果でしょうね」(高鳥さん)

「最近の部屋は気密性が高い」と、耳にしたことのある人も多いだろう。気密性が高いからこそ、暖房効果は高くなり、だが結果的に結露ができ、カビが発生してしまうというわけだ。

■カビの発生を防ぐ方法


では、カビの発生を防ぐために、日ごろどんな対策をしたらよいのだろうか?

「加湿しないで暖房を使用したとしても、温度変化があれば結露はできます。要は、空気中の水分が低くなれば良いわけです。具体的には風を送ることにより、空気中の水分をできるだけ低くするのです。暖房を切ったらしばらくは窓を開け、部屋のなかを乾燥させましょう」(高鳥さん)

なるほど。灯油ストーブを使用する場合、定期的に換気したほうがいいと聞く。乾燥も兼ね、灯油ストーブはもちろん、暖房を利用している方は定期的に窓を開けるようにしたい。

「結露ができてしまったら、見えるところだけでも水分を拭き取り、窓ガラスに接しているカーテンに水分が移らないようにしましょう。絨毯や床も乾燥を心掛けてください。窓ガラスのパッキンにも結露がたまります。パッキンの埃もよく拭くようにしてくださいね」(高鳥さん)

乾燥を防ぐ意味で、加湿することは悪いことではない。しかし、現在の気密性が高い部屋では結露を免れることは難しそうである。外出前に窓を開けて部屋の中を乾燥させる対策を、ぜひ皆さんも今日から行ってみては。

なお、 「教えて!gooウォッチ」では「タオルに黒カビ発見!と思いきや実は……」いう記事も公開中。カビについていろいろ気になっている方はこちらもチェックしてみて!

【取材協力】
NPO法人カビ相談センター
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