傷病手当と障害年金について、です。
今日、全国協会健保の県支部、というところから電話がありました。障害年金が遡及が認められていた為、同時には受給できないので、給付分を89万も返金してください、というのです。障害年金の受給が決まったのは、5年も前の話です。それを今更、請求されるなんて。遡及が認められたのは、20年前の日付けです。それ以降に受けた傷病手当を返金してくださいって言われて、金額も大きく、頭がパニックです。半年程を2回受けた事があります。たしかに、まとめるとそのくらいの金額になるかもしれませんが。今更、5年も経って。
やはり払わないといけないのでしょうか。障害者年金もらっても、生活はカツカツで、貯金もないし。
どうしたらいいんでしょうか?。本当に困っています。詳しくお分かりになられる方、ご教示ください
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
補足です。
https://oshiete.goo.ne.jp/qa/6305987.html の回答 No.3 でもわかりやすく説明済です。
傷病手当金を受け取っているときに、同時に、報酬(給与や賃金)の一部を受け取れる場合があります。
例えば、いわゆる「休職給」などがこれに当たります。
このときには、「本来ならば支給されてはならない報酬が出ている」ために、かなり注意しなければならないことがあります。
◯ 「報酬の日額 < 傷病手当金の日額」であれば‥‥
⇒ 本来は「傷病手当金の日額 - 報酬の日額」を傷病手当金として受け取れる
◯ ところが同時に「障害厚生年金+障害基礎年金の日額 < 傷病手当金の日額」となっていたら?
⇒「傷病手当金の日額 - 障害厚生年金+障害基礎年金の日額」と「傷病手当金の日額 - 報酬の日額」を比較
⇒ どちらか額の少ないほうが、「実際に受けられる傷病手当金の額」になる。
⇒ 重複期間について「実際に受けられる傷病手当金の額」を上回っている分の返却が必要。
どっちにしても、保険者(協会けんぽや組合健保)がきっちり計算してきます。
その分の返却は必須です。
No.1
- 回答日時:
健康保険法第108条第3項で規定されています。
同一傷病によって障害厚生年金(又は、障害厚生年金+障害基礎年金)が受けられるときには、傷病手当金と重複する期間については、傷病手当金を受けることができません。
そのため、障害厚生年金(又は、障害厚生年金+障害基礎年金)の遡及請求が認められて重複が判明したような場合には、傷病手当金の返還を求められます。
なお、受けられる障害年金が障害基礎年金だけのときは、同一傷病であっても、傷病手当金も障害基礎年金もどちらとも受けられます。
つまり、障害厚生年金を受けているかどうかがポイントです。
--------------------
以下のように計算します。
◯ 傷病手当金の日額(健康保険法第99条第2項)
・支給開始直近1年間の平均標準報酬月額の30分の1を計算する ‥‥ A
・Aの10円未満の端数は、5円以上10円未満を10円に切り上げ、5円未満は切り捨てる ‥‥ B
・Bに3分の2を掛ける ‥‥ C
・Cの1円未満の端数は、50銭以上1円未満を1円に切り上げ、50銭未満は切り捨てる ‥‥ D
・D=傷病手当金の日額
◯ 障害厚生年金+障害基礎年金の日額
(健康保険法第108条第3項ただし書きにより、健康保険法施行規則第89条第1項で規定)
・年金総支給額の360分の1(1円未満の端数は切り捨てる)‥‥ ア
・アには、障害厚生年金に加算される配偶者加給年金額も含めて計算すること ‥‥ イ
・アには、イのほかに、障害基礎年金に加算される子の加算額も含めて計算すること ‥‥ウ
--------------------
取り扱いは、以下のとおりとなります。
◯ 傷病手当金の日額 < 障害厚生年金 + 障害基礎年金の日額(= 傷病手当金のほうが少ないとき)
・傷病手当金は受けられません。
・障害年金の遡及が決まったときには、いままでに受けた傷病手当金のうち、障害厚生年金+障害基礎年金と重複する日数分だけ、「傷病手当金の日額 × 重複日数」の金額を返還しなければなりません。
◯ 傷病手当金の日額 > 障害厚生年金 + 障害基礎年金の日額(= 傷病手当金のほうが多いとき)
1 ある一日について、報酬を受けられないとき
・「傷病手当金の日額 - 障害厚生年金 + 障害基礎年金の日額」を支給する ‥‥ a
・障害年金の遡及が決まったときには、傷病手当金はaしか出ないのだから、多くもらい過ぎた分は返還
2 ある一日について、報酬の全部または一部を受けられるとき
・傷病手当金は受けられません。
・以下のb・cのうち、どちらか1つを選択します。
・b ‥‥ 報酬の全部または一部を受ける(傷病手当金の日額を超えていなくとも)
・c ‥‥ 障害厚生年金 + 障害基礎年金の日額 を受ける
--------------------
給付を受ける権利(傷病手当金もその1つです)の時効は、法令の定めにより「5年」です。
言い替えると、5年以内であれば、障害年金の遡及受給が決まったとき(5年前までの分は遡及支給される)の傷病手当金との上記の調整が行なわれます。
5年以内であれば、重複が判明し次第、傷病手当金の返還を求められてしまうのです。
なお、障害年金の受給権発生日(遡及であれば、あなたが書いているように、20年前の日付になることも当然あり得ます)とは無関係です。
以上により、傷病手当金は返還せざるを得ません。法令で厳格に定められているからです。
返還を拒否した場合には、不当利得として法令による処罰対象となりますので、十分にお気をつけ下さい。
原則、一括返還です。
ただし、現在の経済的事情により一括返還が不可能である場合などについては、保険者等(協会けんぽや組合健保)に大至急ご相談下さい。
どんな事情があろうとも、返還しないというわけにはゆきませんので、返還方法をすり合わせるべきです。
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