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例えば人の顔を思い出した時、パッと見な顔全体の映像はすぐに頭に浮かぶのに、
目や鼻などの細かい部分を重視して思い出そうとすると、ほとんど思い出せないのは何故ですか?

僕の記憶力が悪いだけなんでしょうか。
逆に、何でも目で見たように鮮明に思い出せる人はいるのでしょうか。
それとも、そもそもイメージというものが曖昧なものなんでしょうか。


自分の頭でイメージしたものを、少し客観的に見てみると、案外曖昧なんだなぁーと思ったりしたんですが…僕の脳がおかしいだけですか。

A 回答 (5件)

こんにちは。


仰る通り、見た物の記憶はかなり曖昧です。これは脳に入るときからです。そして、質問者さんは全く正常です。
まず、脳は全てを見ていません。
人間の目は、RGBやコントラストなど、受け取る光の情報を一粒単位のビットで処理します。脳はその情報を元に状態を認識するわけですが、これをデジカメなどのピクセルで言うならば、秒単位で億万という量になります。目が捉えているのはこんな膨大なデーターなのですから、それをひとつひとつ処理・判断しようというのはとても無理ですよね。そんなことをしたら脳はいっぺんでパンクしてしまいます。

視神経から送られる情報は視覚を司る高次中枢に送られる間に段階的に処理され、簡略化されます。まず、ビット・データーはそれぞれの部分の「線」や「円」、「傾き」「色」などといった「記号」に変換されます。ここでかなりの情報が破棄・整理されます。これを「記号化」と言いますが、脳に認識されたり記憶されたりするのは、このように記号化され、既に簡略処理された幾つかのパーツなんですね。そして、そのパーツの組み合わせが実体の状態であり、特徴ということになります。

このように、脳は目から送られる情報を記号化して認識します。ひとの顔で言うならば、輪郭や目鼻の配置、髪形などになるでしょうか。同様に、記憶も記号という形態で保存されています。そして、我々はそれを見たとき、過去の記憶からその組み合わせや特徴の合致したものを選び出し、それが誰の顔であるかを判断します。この認識の過程を「記号着地」と言うのだそうです。記号化された外部情報と内部記憶を照らし合わせて脳が判断を下すということですね。
実際にどんなことが起きるかと言いますと、誰かと会って目からその情報が送られて来ますと、脳の中で「顔というものの記憶」が一斉に活発化します。そして間もなく(だいたい0.05秒ぐらい遅れて)更に特徴が整理され、似ていない顔の記憶から活動が弱まってゆき、最終的に条件のあった記憶が選び出されます。恐らくこのとき、他人を見間違えたり、良く似たタレントさんを連想してしまったりといったようなことが起こるんでしょうね。

また、我々の脳は意識したものしか見ていません。脳には覚醒の段階があり、大変大雑把なんですが、「寝ているとき」「起きているとき」「何かに注意を払ったとき」の三段階に分けられます。起きているとき、目は必ず光を捕らえていますが、脳が認識するのは「注意を払ったとき」、即ち「意識したとき」だけです。
目が働いていることと脳がそれを見ていることとは違います。我々は起きていても、何か別のことを考えていたり、全く何も考えていないときもありますよね。極端な話、このようなとき、脳は何も見ていません。ですから、目では捕らえていても、ほとんど記憶には残らないわけです。もちろん何かに注目すれば、脳はそれを見て記憶に留めることができるわけなんですが、ひとたびそれを意識するならば、背景の情報はほとんど全て無視されてしまいます。
「見えている」というのは、単に目が仕事をしているという状態です。ですが、「見た」というのであるならば、それは脳が実体を認識し、最低でも記憶に残せる情報に変換されたということでなけれなならないのではないかと思います。

このように、脳は全てを見ていませんし、記憶もされていません。ですから、元々記憶されていないのですから、幾ら頭の中で頑張ってみたところで、見てないものを細部に渡って正確に再現するというのは、それはどだい無理な話なんですね。
更に人間の脳は、見えなかったり、また忘れてしまったりといった情報の欠落を独自に補ってしまうという離れ業をやって退けます。つまり、脳がその足りない部分を勝手に作ってしまうわけですね。これが、人間の記憶というものをいい加減にしている大きな原因のひとつかも知れません。
また、文章や状態など、論理的に解釈できることは覚えやすく、思い出し安いのですが、色や形など、言葉で表しづらいものは再現するのが難しくなります。前者を「陳述記憶」、後者を「非陳述記憶」といいます。視覚から得られる情景やパノラマなどの情報は、例え一流の文人といえども、おいそれとは言葉で言い表すことのできない「非陳述記憶」がほとんどですよね。
松島や、ああ、松島や~。

ということですから、誰だってそんなにきちんと思い出すことはできません。
ただ、個人差はありますし、意識を集中したり、また訓練をすれば正確さを増すことはできるんじゃないでしょうか。見た物の特徴をより正確に細分化して、強く記憶に留めるように努力をすれば良いのです。画家なんてのは、そうやって絵を描いているんじゃないでしょうかねえ。もちろん、人間の目はモデルの鼻の高さが何センチ何ミリなんていった正確な計測はできませんが、目鼻の大きさや配置などといったものを比較し、判断することはできます。絵描きさんは目の前に鉛筆を立てて、食い入るようにモチーフを睨み付けますよね。

それから、我々人間は「輪郭」を記憶するよりも「色」を記憶することが更に苦手です。例えば、白地の看板に書かれている文字を赤色や青色で想像してみて下さい。思ったより難しいですよ。
これは、かつて人類の祖先が夜行性だったことに由来していると言われています。実際に人間の目は、色のRGBよりも輪郭・コントラストに敏感な構造になっています。網膜には色を感知する細胞よりもコントラストを感知する細胞の数の方が圧倒的に多いんですね。ですから、元々人間は色を正確に判断し、記憶するということが苦手なはずでした。
ところが、最近では色付きの夢を見られるというひとがどんどん増えているそうです。画家や洋服のディザイナーなど、色彩に敏感なひとは頻繁にカラーの夢を見たり、色を思い起こしたりすることができるらしいですねえ。
30年ぐらい前は、人類の夢はほとんど白黒でした。ですが、最近では三人にひとりぐらいはカラーの夢を見るそうです。これは、天然色映画やカラーテレビの普及が原因なのではないかと研究した学者さんがいます。このような生活の変化によって、現代人の色彩感覚が夜行性の時代よりも豊かになったからなんですね(但し、これは脳が新しいことを覚えただけですから、人類の進化ということではありません、念の為)。

私の夢は未だに白黒です。これって、絶対に損してますよね。
質問者さんの夢は如何でしょうか。
看板の文字の色、ちゃんと着けられましたか?

長くてゴメンなさい。
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この回答へのお礼

納得しました。ありがとうございます。
確かに、普段パッと見くらいでしか見ていないモノを細部まで思い出すなんて無理ですね、そこまで集中して見てないんだから。
人の顔なんてそこまでマジマジと見れるものでもありませんし…w

僕の夢はたぶんカラーですよ。
看板の文字の色もすぐ着けられました。

お礼日時:2005/02/24 16:37

それは「目や鼻などの細かい部分を重視して」観察することが


ほとんどないからでしょう。
あなたは人と会ったとき、その人の目や鼻などの細かい
部分をじーっと見つめて話をしたりしますか?
単に顔全体をぼーっと眺めているだけだと思いますが。
(特に日本人は顔をじっと見ることを失礼と考えますから、
余計じっくり顔を見たりすることが少ないですよね)

単に注意深く見ていないから記憶に残ってないだけのことだと思いますが。
逆に言えば、注意深く観察してれば、顔の細かい特徴でも
いくらでも記憶することはできるでしょう。
例えばあなたのまぶたに変なできものができて、毎朝鏡で
今日はどうなってるかな、今日はどうなってるかな、と
観察していれば、誰か他の人に説明するときに「まぶたの
ここの部分にこういう感じでできものができて・・・」
と細かく、絵にも描いて説明できると思いますが。

>何でも目で見たように鮮明に思い出せる人はいるのでしょうか。
イディオサヴァン(サヴァン症候群)と呼ばれる人たちの中には、
一度見たものの絵を非常に細かい部分まで正確に思い出して
描くことができる人がいることが知られています。
適当な参考URLがないのですが、「サヴァン」で検索すると
いろいろ情報が得られると思います。
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結論から言いますと、あなたの脳は正常です。

安心してください。

さて、どういうことか説明しますね。
人間は顔を記憶する際、目、鼻、口・・・と個々に捉えるのではなく、全体をイメージ化して捉えてしまっているのです。その後、特に注目したい部分を捉えていくわけです。ですから、あなたは多数の人と同じ捉え方をしています。

さて、逆に個々に注意がいってしまい、全体を捉えることのできない人がいます。このような人は全体的には少ないのですが、顔を記憶することができません。

どちらが生活上、効率的かを考えると、明らかに前者であると思います。こうしたことは効率性によって、進化の過程で決められてしまったのではないでしょうか。

生まれたばかりの赤ん坊を使った実験に、人の顔をしたお面と、福笑いのように目鼻が整っていないばらばらなお面を見せたときでは、人の顔に整っているお面には興味をもち、福笑いのように整っていないものには興味をもたないという実験結果があります。このことからは、赤ん坊が生きるために生得的にもった能力なのかもしれません。

あと、見たものをそのまま写真のように記憶する人も少ないながらいるようです。しかし、全人口に何パーセントとか日本に何名いるかなどは分かっていません。
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まあ曖昧なものだと思います


それが普通だと思います
でも頭の中で鮮明なイメージを作り出そうとする訓練を
続けているとかなり鮮明になるそうです
それに記憶力が関係してるのかどうかはわかりませんが
目をつぶると勝手に鮮明な映像が自分の意思とは関係なく
出てくる人も居るようです

これはいわゆる瞑想だといいます

でもこれはただの訓練ではできないような気がします

いい回答になって無くてすいません
とにかくうまく思い出せないのが普通だと思いますよ
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専門的にはどのように説明するのか知りませんが,私は,記憶というのは記号で思い出していると思います。

記号があいまいならば記憶もあいまいなのではないでしょうか。人の顔なども記号化されている部分は鮮明に思い出せます。また、現に感覚されている体験というのは、記憶とは比べられないほど鮮明ですね。記憶が現実と区別できなくほど鮮明だったら危険なことではないですか。記憶はあいまいな方が安全だと思います。そうでないと想像と現実との区別がつかなくなって夢遊状態になってしまうと思います。
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