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数年前でしたか、ランボーの伝記を読んでいて、これがランボーだと思わせる詩句に出会ったのですが、今はおぼろげながらにしか思い出せません。その本もどこかへ行ってしまいました。おぼろげながらに覚えている詩句は、「世界よ……朝の哀しい歌声……」だったみたいなんですが…。

A 回答 (1件)

散文詩を編んだ『イリュミナシオン』(Les Illuminations)の中の一篇、Génieに次の詩句があります。



ランボーの詩から5篇、仏英対訳 - シカゴ大学出版局
https://press.uchicago.edu/Misc/Chicago/719774_p …
〔引用開始〕
Ô monde!—et le chant clair des malheurs nouveaux!
O world!—and the limpid song of new woe!
〔引用終り〕

訳すと「世界よ! 新しい悲しみの澄んだ歌声よ!」という感じで、ご記憶とだいたい合ってますね。
朝のことかどうかは不明です。ご存知のように彼の詩は幻想的で、時間を超越することもしばしばです。たとえばの話、晩夏から初秋にかけてなら、日本の伝統的な詩人は夏の名残りを惜しみ、秋の気配を風物に託して詠うでしょう。しかし、ランボーは『地獄の季節』でこう突き放しています。

もう秋か。―それにしても、何故に永遠の太陽を惜しむのか、俺たちはきよらかな光の発見に心ざす身ではないのか、季節の上に死滅する人々からは遠く離れて。
(小林秀雄 訳)
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この回答へのお礼

ありがとうございました。それにもまして、小林秀雄訳の『地獄の季節』を引用してランボー詩の理解を深めさせてくださり、まことにありがとうございました。

お礼日時:2021/07/01 13:36

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