https://news.yahoo.co.jp/articles/17258e5ef52297 …
道路の白線やカラー舗装のプラスチック成分を、自然由来のものに転換していく必要がある
このように中田准教授は述べられていますが、プラスチック成分は石油や高分子です。石油は好物や植物が原料の100%天然成分ですし、高分子も何かしらの天然素材が重合などしたものなのではないでしょうか?
A 回答 (12件中1~10件)
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No.12
- 回答日時:
こんにちは。
なかなか悩ましい議論になっていますが、ちょっと視点を変えて、次のような議論はいかがでしょうか。
実はこれは「石油が自然かどうか」の問題というよりも、まずはしばしば生じる「正確な表現」と「わかりやすい表現」との間での悩みかと思います。
今回、「自然由来」という用語が出てきているところ「地球上のすべてがもとは自然」と考えるとおかしいのでは・・・
という指摘もごもっともと思います。
では、どのような表現が良いでしょうか。
「自然由来の物質に転換しましょう」
・・・地球上のすべてがもとは自然だろ・・・おかしい
じゃあ・・・プラスチック微粒子が、いつまでも分解されないのが問題だから
「生分解性の物質に転換しましょう」
・・・でも分解されて有毒なる物資もあるよ・・・おかしい
じゃあ・・・プラスチック微粒子が、いつまでも浮遊しているのが問題だから
「沈殿性の物質に転換しましょう」
・・・でも、有力候補の炭酸カルシウム(石灰)は沈殿しなくても生体に悪影響ないよ・・・おかしい
じゃあ・・・それらをならべたてて
「生分解性かつ無害性もしくは非浮遊性の物質に代えましょう」
・・・でもそんなに並べ立てなくても要は無害ならいいんでしょ。無害の物質に共通事項はないの?・・・
じゃあ・・・地球表面の物質サイクルで大量に存在するものは進化の過程で生物が対処能力を持つようになり害を受けないので・・・
「地球表面の物質サイクル中に大量に存在する物質に転換しましょう」
・・・何を言いたいのかわからないよ。多くの人が直感的に同調できる用語はないの・・・
じゃあ、・・・いわゆる自然のサイクルに存在するものという意味で・・・
あれ?
ということで、どの用語を使おうが欠点はありますので、まあ、聞く側の立場に応じてその都度最も適合しやすい用語選ぶことになりますが、そうなればそれなりに専門用語を知っておく一方、時に不正確なことを承知で幼稚な単語を使う覚悟も必要でしょう。
(たぶん、この先生も学術論文として書いた場合にはこのような単語の使い方はしていないでしょう)
それでも、最近は「自然」「天然」「有機」といういわゆる短絡的な単語の乱用への反省を込めて「生分解性」「生体非侵襲性」「生体残留回避」というようなちょっと専門的で定義の範囲の狭い単語も一般的に使われるようになってきました。
(この場合には読む側にも力が必要です 笑)
さてさて、いかがでしょうか。
なお、余談ですが、「石油は生物由来なのにいわゆる自然物質としてあつかわれないのはなぜ?」という議論が出ていますが、これについては、他の方の回答にもしさがありますが、次のような点を理解しておくのがよいでしょう。
〇 石油は生物由来なのは確かだが、長い時間の圧力等であまりに多様な物質に変化しており、他方、石油が地球表面のいわゆる生物圏のサイクルからあまりに長く隔絶されていたため、それらの中には生物が進化の中で対処能力を持てていない物質が含まれている。
(いわゆる毒性・生体有害性がある)
〇 プラスチック類は普通の生物圏では生じない化学反応を使って生成されているため、こちらも生物が対処能力を持てていない。
(例えばコストを無視すれば木材からポリエチレンを作ることも可能ですが、一度ポリエチレンにしてしまうと石油由来と同じようなマイクロプラスチックの生体蓄積等の問題が生じてしまう)
少々長くなってしまいましたがお役に立てば幸いです。
No.11
- 回答日時:
<高分子も何かしらの天然素材が重合などしたものなのでは
ないでしょうか?>
高分子(Polymer,ポリマー(重合体))は極めて多くのMonomer
(モノマー(単量体))が化学的に繋ぎ合わされてできた物です。
したがって、上の質問は「モノマー(単量体)は自然界に存在する
天然素材なのか?」と言換える事ができます。
これに答えるために、プラスチック製品として広く使われている、
ポリエチレンPEやポリプロピレンPPを例として考えて見ます。
両者の出発原料は主に原油です。原油は確かに天然素材です。
しかし、これを自然界に放置しておけばPEやPPに成るものでは
ありません。(物理的加工だけでもだめです。)
原油を蒸留して、ガソリンを含む沸点100℃以下の低沸点部分
(軽質ナフサ)と沸点100~200℃の重質ナフサに分離します。
ここで蒸留と云う人の手による加工が入ります。
(原油を極めて長時間放置すると揮発成分は飛び、タール状の
天然アスファルトが残ります。これは天然素材ですが重合反応に
使われる単量体を得る事はできません。)
PEとPPの重合に使われるモノマーとしてのエチレンとプロピレン
は、蒸留して分離したナフサに水蒸気を加え、800~900℃の高温で
熱分解し、分解物を精製して得られます。天然では決して起こら
ない反応で、人による手と設備が必要です。
モノマーを容器内に放置すればポリマーに成るのかと云うと、
そうも行きません。
再び、人の手(エネルギを加える)と設備で重合反応を起こさ
なければ成りません。
したがって、言換えた質問に対する答えは「(プラスチック製品と
して使われているポリマーの出発原料)モノマーは自然界には
存在しない、出発原料とは性質の全く異なる人工の産物です」と
なります。原質問<・・・>に対する回答も「否」となります。
PEと似た構造の天然物質に蝋(ワックス、パラフィン)があります。
PEはモノマー(-CH2-CH2-)が1000個以上連なった物であるのに
対し蝋(ワックス)はモノマー数15~30個が連なった物です。
蝋とワックスは硬くて脆く、PEやPPの成形品のような強度を持ち
得ません。
蝋が天然素材だからと言って、蠟の分子を100個以上繋げて、PEに
する事は工業的に不可能です。
他の場所に<plasticの和訳は?>と云う質問が有りました。
その質問とこの質問を見ると、プラスチック、樹脂、ポリマー等の
語句が無定義で混同して使われている感じがします。
プラスチックは語源的にはギリシャ語に由来し「形を与える事が
できる物、および成形できる物」の意味です。更に「可塑的に変形
できる物」の意味もあります。現在では一般的に「合成樹脂製品」を
指します。
「樹脂」にも天然樹脂と合成樹脂があり、前者の例は松脂、漆や
琥珀で、後者の例は所謂プラスチックとして使われている樹脂類です。
(ドイツ語ではplastic = Kunststoff(人工的+素材・材料)で
英語に直訳するとsynthetic compound(material)です。こちらの
方が適当だと思えますが。)
<道路の白線やカラー舗装のプラスチック成分を、自然由来のもの
に転換していく必要がある>
こういう提言を「現実的に物つくりをした事の無い人の戯言」と言い
ます。
それなら具体的な提案は?と迫ってみましょう。プラスチック
(樹脂)成分として澱粉糊や漆でも使いますか?
プラスチック製品は、経年劣化し分解し粉々に成り、それが進行して
マイクロプラスチックとなり、最終的には粉に成り自然に帰ります。
我々はそのマイクロプラスチックが目に付く時期に居るのです。
(プラスチック製品が使われだしてから高々100年です。大量消費から
40年です。)
騒ぐ程の事ではなく、むしろ使い捨て樹脂の削減と樹脂廃棄物の海洋
への流出を避けるべきと云う社会的な問題に焦点を絞るべきです。
No.9
- 回答日時:
>石油はなぜその動植物を主成分とした自然由来という分類に入れてはダメなのでしょうか?明らかに動植物由来だと思うのです。
NO3 です。
ですから 「動植物(自然)由来の製品」とは、
一般的に 動植物を主成分として、
その成分に 極力手を加えずに作った 製品の事を云います。
あなたの 質問は、 言葉の解釈が 違うだけでしょ。。
No.8
- 回答日時:
>そもそも石油は悪なのでしょうか?
CO2と、マイクロプラスチックの観点からでしょう。
前者は地中炭素はできるだけ固定しておけ、寝た子を起こすなという話ですよね。
後者は生分解のしにくさの問題。ゴミは燃やせばいいだけですが、微細化されて追えないものが出ると解決策がほぼ存在しない。
No.7
- 回答日時:
「植物由来でもプラスチックよりも長くあり続けるものもある」のは、どんなモノでしょうか? 具体的に示してもらわないと。
炭は自然のものですよね。山火事でもあれば自然に出来ますから。
No.6
- 回答日時:
Re: 回答No.5
だから、「石油関連製品を動植物由来だ」とするのなら、それ以外のすべての製品も動植物由来になってしまい、石油関連製品をわざわざ動植物由来だとする意味がなくなります。
あえて言えば、そのまま自然界に放置してもすぐに分解して天然資源に戻るものが植物由来と思えばいいわけ。
そのように私も思うわけです。その為、そもそも論としてカテゴライズする必要性があるのか?と思うのです。
例えば焚き火や山火事でできた炭ですが、これなど分解することなく1万年くらいは炭素の状態をキープできるかと思います。木炭は天然素材だと思いますがあえてそれを分けたりはしないですし、植物由来でもプラスチックよりも長くあり続けるものもあるわけですし・・・
No.5
- 回答日時:
そんなことを言ってしまえば、この世界にあるすべての製品は元はと言えば地球資源から得たものですから、自然由来になっちゃいます。
回答いただきありがとうございます。
その為、この准教授のコメントは間違っているのではないかと疑っています。
また、石油と分けるためだという話もでていますが、石油をなぜその動植物を主成分とした自然由来という分類に入れてはダメなのでしょうか?明らかに動植物由来だと思うのです。化学物質について本質的に石油とそれ以外を分ける理由はない気がするのです。但し、CO2増加の話や、核反応をとおなうようなものであれば物質そのものが変化しますので分けてもいいとは思いますが・・・
No.4
- 回答日時:
天然(自然)物とは、
自然の変化によって、短期間に生成と分解を繰り返す物質を言います。
対する人工物とは、
化石燃料などの膨大な期間で生成された素材を、
人の手で加工されたものを言い、分解も同じく膨大な期間を要します。
自然が作り出す、寿命の短い物質、
人が作り出す寿命の極端に大きい物質、
と言う違いなのだと思います。
そうでしょうか?
例えばですが植物を乾留しただけの木炭。これなど1万年くらいは余裕で分解されることなくその形状を保つ気がします。しかし、木炭は当たり前のように天然物として利用されていませんか?
他にも天然の鉱物で描いた絵など有史以前のものを今でも見ることができますしめちゃくちゃ寿命が長い気がします。
仮にですが同じようなことを樹脂でやってしまえば、所詮はタダの高分子有機物ですので1万年も経過することなくあっさりとバクテリアにより分解され残らないような気もします。
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