プロが教えるわが家の防犯対策術!

猿丸太夫(5番) 『古今集』秋上・215

●奥山に 紅葉踏みわけ鳴く鹿の
声きく時ぞ 秋は悲しき

現代語訳
人里離れた奥山で、散り敷かれた紅葉を踏み分けながら、雌鹿が恋しいと鳴いている雄の鹿の声を聞くときこそ、いよいよ秋は悲しいものだと感じられる。


★ここで質問ですが、
鹿の鳴き声を聞くと、何故、秋が哀しいとなるのですか?
この和歌の解説をお願いします。

A 回答 (2件)

雄鹿の鳴き声は低音から高音まで数種類あります。

雌鹿を求める鳴き声は高音です。
近くではなく遠くにいるはずの雌に聞かせるための鳴き声ですから、声が遠くまで響き渡るように高い音を歌うように響かせるのです。鹿版のボーイソプラノです。犬の遠吠えの音質を遥かに高くした感じです。
その高い声質が、人には哀しく感じられるます。

哀愁とは、哀しい秋の心と書きます。
秋が深まり、紅葉も落ちると、風景も寂しさが増します。そこに悲しそうに鳴く鹿の声が響き渡ると、より一層寂しさや哀しさが漂い、正しく哀愁に満ちた情感が込み上げてくる。
この歌はそういう心情を詠んだ一首かと思います。
    • good
    • 1

以下のコメントを参考にしてください。


9月に入る頃、例年通り山のあちらこちらからニホンジカの鳴き声が聞こえてくる。秋はシカの発情期だ。オスは大きな高い声でピィーーと鳴いて自己主張している。遠くで鳴いていると、秋の物悲しさが伝わってくるような情緒ある声なのだ。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!