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原発処理水の中に含まれるトリチウムの濃度は 具体的にどうやって測定するのですか
質問の背景は トリチウムが微量であり 検出が難しいかのようなイメージを持っているためです

A 回答 (2件)

#1 さんの回答のとおり、「現在の放射線量」から計算します。



「1秒間の放射線の数」は、「その1秒間に崩壊したトリチウムの数」ということです。
トリチウムは
 T(=³H) → ³He + β    ①
で「1崩壊あたり1個のベータ線(= 電子)」を放出します。
その「ベータ線の数」を測定します。これは、高精度で計測できます。
この値は「ベクレル」という単位で計測されます。
 1ベクレル = 1秒あたり1個の放射線
という値です。
つまり、例えば
 80万ベクレル = 1秒間に①のように崩壊するトリチウムが80万個
ということです。
(福島の「トリチウムを含んだ処理水」の放射線量は、1リットルあたり約80万ベクレルだそうです)



1秒間あたりの崩壊数は、「そのときのトリチウム原子核の数:N」に「崩壊定数:λ」を書けた数として「崩壊定数」を定義します。つまり、単位時間 ΔT に崩壊して減少するトリチウムの数 ΔN は
 ΔN/ΔT = -λN
この微分方程式を解くと、
 N = N0・e^(-λt)   ②
という指数関数になります。
N0 がある時点(例えば現在)のトリチウムの数です。
これが半分になる時間が「半減期」で、
 N = (1/2)N0
となる t=T を②式から求めれば
 T = ln(2) / λ ≒ 0.693/λ
(ln(2) は「自然対数」で、ln(2) ≒ 0.693)
ということになります。

逆に、「半減期:T」が分かっていれば
 λ = 0.693/T
です。
トリチウムの半減期は
 T = 12.32年 ≒ 3.885 × 10^8 秒
ですから、
 λ = 0.693/(3.885 × 10^8) ≒ 1.78 × 10^(-9) [1/s]
ということになり、「1リットルあたり 80万ベクレル (= 8.0 × 10^5 [個/s])」の放射線を出す処理水の中のトリチウムの数は
 8.0 × 10^5 [個/s] / (1.78 × 10^(-9) [1/s])
≒ 4.5 × 10^14 [個]    ①
つまり「1リットル中のトリチウム数は約 5 × 10^14 個」ということになります。

↓ (参考)半減期
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E6%B8%9B …

>トリチウムが微量であり 検出が難しい

というのは、「海産物に含まれるトリチウムの量」のことかと思います。
上記の「トリチウムを含む処理水」の放射線量は「約80万ベクレル」といわれていますが、海洋放出するときにはこれを「1リットルあたり1500ベクレル未満」に希釈するそうです。
これが海の中に拡散するので、おそらく「数万倍」(あるいはそれ以上)に希釈されることになります。
そうすると「海水1リットル中に1ベクレル未満」という「超ごく少量」になるので、海水1リットルを採ってきたり、魚1kg を放射線検出器にかけても、「ほとんど検出しない」あるいは「10秒に1カウント」程度となって、「宇宙線」や「自然放射能」と区別することができないでしょう。

「検出が難しい」とは、そのこと(魚などの海産物からの検出)を言っているのだと思います。
「1秒間に80万カウント」なら精度良く測定できるが、「1秒間に1カウント未満」では精度を保った測定が難しいということだと思います。
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この回答へのお礼

1番目の 方も2番目の方もどうもありがとうございます

お礼日時:2023/08/26 14:20

別に濃度を測定しているわけではなくて、放射線量から逆算しています。


それなら、自然放射線を上回っている限り、いくらでも精度よく測定できます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2023/08/23 07:01

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