A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
質問をされてから随分と時間が経っており,ひょっとすると質問者様はお忘れかもしれませんが……
代表値の差の検定を行う道具が,間隔尺度,順序尺度,名義尺度(カテゴリ数などに条件があり)にそれぞれ用意されております.
間隔尺度であれば,複数水準の代表値(平均値)の差を「全体的に」調べる道具が「分散分析」と呼ばれる統計法です.分散分析でわかるのは「全体的」であり,詳細な分析を行いたい場合には,平均値による多重比較という道具が必要になります.
以上の「分散分析→多重比較」という使用法は,研究領域によっては認められているものもあれば,併用をすべきではないという領域があります.これはその領域のルールを調べて下さい.確かに両者は別物の道具であり,同一データに対して使うのは「検定の多重性」という問題がありますが,この「検定の多重性」はよくよく考えてみるとかなり奥が深い問題なので,ひとまずはその領域のルールに従うことが実践的でしょう.
それはともかく.
順序尺度版にも「分散分析」や「(平均値の)多重比較」に相当する道具があります.分散分析に相当する道具は,対応なしの場合はクラスカル・ウォリス検定,対応ありの場合はフリードマン検定です.
さて,順序尺度版多重比較を行う場合は,対比較の二水準データに対してクラスカル・ウォリス検定(二水準ではマン・ホイトニー検定)なりフリードマン検定(二水準では符号検定)を行うことになりますが,ここで得られた統計量及び確率が重要となります.
さて,フリードマン検定の下位検定として多重比較を行う場合にはどうすればよいでしょうか? 例えば,a1,a2,a3であれば,(a1,a2),(a1,a3),(a2,a3)のペアデータに対して符号検定を行い,「符号検定の統計量及び確率」を求めます.
Bonferroni法を行うのであれば,比較ペアが「3」なので,全体の有意水準を「0.05」とすれば,「0.05÷3」を「調整された有意水準(名義水準)」を各ペアの有意性検定で使います.
あるいは,Scheffe法を使いたいのであれば,得られた「統計量」を「変数の数-1」で割り,その「新統計量」を自由度(変数の数-1,∞)のF分布を使って検定を行います.ただし,χ2分布を使う場合には,上記の方法ではなく,「変数の数-1」で【割らない】本来の「統計量」を,自由度「変数の数-1」のχ2分布を使って下さい.
また,Steel-Dwass法(間隔尺度データにおけるTukey HSD法に相当)の場合は,「Student化された範囲Q分布の表」を使います.この表にはステップ数,自由度という二つの数値が重要となりますが,ステップ数は「変数の数」,自由度は「∞」として表を利用して下さい.ここで得られた棄却臨界値と統計量を比べて,統計量>棄却値となったペアを有意差ありと判断します.
他にも多くの計算法がありますが,ここで解説するには面倒なので,多重比較の専門書を参考にして下さい.
No.1
- 回答日時:
> 二元配置と同じように多重比較分析を行ってもよろしいのでしょうか.
一般に多重比較という場合は 1 因子多群の比較になると思いますので、二元配置→多重比較というふうにはならないように思いますが…。それに、Fisher の protected LSD 法や Scheffe の方法のようにそれ自身に分散分析の手続きが含まれる場合を除き、分散分析と多重比較は全く別の方法ですので、分散分析→多重比較という考えはそもそも誤っています(そこで既に検定の多重性が生じます)。群間の差をみたいなら初めから多重比較を行ってください。
多重比較をなさりたいなら、Friedman 検定云々とは関わらず、なさって構わないと思います。ただ、Friedman 検定をなさったということはパラメトリック検定が適切ではないと判断されてのことかと思いますので、多重比較もノンパラメトリックな方法でないと分析の整合性がとれませんね。しかしノンパラメトリックな多重比較となると結構厄介なことになると思いますので、少々保守的になるのを覚悟の上でノンパラで対比較をして Bonferroni の方法を使うのが現実的かと思いますが…。
この回答へのお礼
お礼日時:2005/09/01 09:06
ありがとうございます.ノンパラの多重比較はソフトもなく(あるのでしょうか)難しそうです.また,ボンフェロー二はわかるのですが,ノンパラの対比較はどのようにすればよいのでしょうか.よろしくおねがいいたします.
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