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何かで読んだことがあります。グデーリアンは「ヒトラーの滅茶苦茶な指令がなければ、戦争に勝つことができた」そう言っていた、と何かで読んだことがあります。

どなたかこのグデーリアンの言葉を裏付けるような書物をご存じでしょうか? よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

もうすでにお知りになったように、グデーリアンやマインシュタイの回想録の他、学研の欧州戦史シリーズやパウルカレルの「バルバロッサ作戦」とかがいいと思います。

でもグデーリアンの名前を知っていた方ならもう既にご存知かも。

ここからは個人的な考えなのですが、ドイツ敗北の原因をヒトラーの戦略や作戦ミスに転嫁するのは非常に偏った思考だと思います。
確かに責任は決定者であり命令者であるヒトラーにあるのですが、彼の
それらの決定をうながしたり、影響を与えたのはドイツ軍の実質的な司令官たちであるグデーリアンやマインシュタイン、ハルダー、ルントシュテット達であると思えるからです。
あのロンメルも、リビアにとどまり防衛戦を行えと命令されていたのに勝手にエジプトまで進攻したり、モスクワを占領しても戦いが終わる保障が無いのに、ヒトラーに要求し冬季でしかも補給が途絶えがちだった
41年10月無理を承知でモスクワ進攻を実行したのは当のグデーリアン達
だったのです。
アントニー ビーヴァーの「スターリングラード攻囲戦」を読むと自分の名誉と歴史の評価にこだわる冷徹無慈悲なマインシュタインがでてきます。多かれ少なかれ貴族出身の将軍なんて現実はそんなもんじゃなかったのでしょうか?

一貫した戦略構想を持たず、補給という概念を無視しひらめきだけで
大国相手に戦争をしかけたヒトラーでしたが、自分達の名誉欲をかなえるためにそんな人物を指導者に据えて利用したドイツ軍部の将軍達もまたドイツ敗北の原因でもあったと思うのです。
戦時中、軍人や企業家たちは自分達の名誉や所領、利権を獲得するために縄張り争いをしてばかりいました。金食い虫のV2ミサイルや多種多様で量産性の低い兵器はその表れです。
結局、ドイツ人はやくざのようなナチスを利用し、敗北後も責任転嫁で
利用しました。
戦後、ドイツ陸軍の名声を守るためにハルダーも全ての責任をヒトラーに押し付けました。
ドイツ人全体も、個々の戦争責任を回避するためにヒトラーやナチスに
全ての責任を押し付け、自分達も被害者だったと考える様にしました。
こういうことって、例えるなら拳銃を自分で求めて手に入れたのに、その拳銃が他人を傷つけたのは拳銃のせいだとさけんでいるぐらい呆れることだと思います。

戦後すぐのそんな社会的雰囲気の中でグデーリアンやマインシュタインは回想録を書いたのでしょう。
責任は「自分たちにもあった」なんて間違っても書けません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。モスクワ攻略にしろ、スターリングラード攻略にしろ、ヒトラーの厳命だと思っていました。そんな事実があったとは驚きです。教えていただいて感謝です。(^_^) 戦争責任はすべてヒトラーに、というのは私も間違った意見だということはいくつかの文献を読み、同意していたことです。ヒトラーが無謀な命令を出さなければ、ほんとうに欧州大戦で勝てていたのか? ますますわからなくなってきました。

お礼日時:2006/03/15 23:00

確かにヒトラーの天才的ヒラメキによる指示の的確さは有名でしたが、戦争全体を見る限り、必ずしも的確といえない事も多々ありました。



ダンケルクの英軍殲滅についても、ヒトラーの思惑に反し、英国の国運をかけて救出にあたった市民の活動などは予定外で、小さなボートなどではドイツ空軍でも攻撃の効率は低下せざるをえませんでした。

しかしその指示により温存された装甲師団を指揮し、ブレスト半島まで突進しフランス軍を南北に分断したのはマンシュタインでした。
戦争の勝っている間は内部抗争は目立ちませんが、敗色が濃くなると目立ってくるものです。
前線と大本営の認識に差が顕著になるのもその頃です。
総統大本営にあった将軍達の無能はドイツにとって不幸でした。

ヒトラーの不幸は自身に批判的であったグデーリアンやマンシュタインを遠ざけてイエスマンを身辺においたことです。

質問の意図はグデーリアンがヒトラーの介入がなければ戦争に勝てたといったかどうかです。
グデーリアンの回想録はいささか宣伝が強いので私はとりませんが、マンシュタインの自伝には説得力があり、ヒトラーの介入にいかに抵抗したかがうかがえます。

レニングラード攻略戦の失敗、スターリングラードの救援の失敗はマンシュタイン一人の責任ではありません。
緒戦の勝利が不幸の原因であったのは日本でも同様でした。
ヒトラーが固執した死守命令もそれなりの理由があったのですが結果的に多大の損害をまねいただけです。
結果で批評する事はできません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。グデーリアンは優秀な人間だと信じ込んでいたので、皆さまのレスを読んでからは、固定観念はよくない、と身にしみて感じました。

お礼日時:2006/03/15 23:08

No1の補足です。


グデーリアンはドイツ軍が勝利にわいた対ポーランド戦、対仏戦に参加し、その電撃戦理論により勝利を収めたのですが、ヒトラーの介入によりダンケルクでイギリス軍を捕捉殲滅する機会を失い、結果として英軍の再建をゆるした事が、長期戦となった原因と考えたのです。

電撃戦は短期決戦理論ですから、彼は長期戦はドイツの負けと考えていました。
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この回答へのお礼

書籍では「電撃戦 グデーリアン回想録」上下巻が出ていますね。ひょっとしたらこれに載っているかもしれません。
でもものすごく高いです(-_-;)

お礼日時:2006/03/14 22:43

グデーリアンはドイツ国防軍に装甲師団の集中使用理論を導入した理論派でしたから、そのような考えを持った事は理解できます。



彼以外では、エリヒ・フォン・マンシュタイン元帥もその自伝「失われた勝利」の中で同様にヒトラーの干渉がなければ、勝利の機会はあったと記しています。

連合軍側からロンメルと並び最も恐れられた戦術家であったマンシュタインもそういう印象を持ったのですから。

共にヒトラーに批判的で退役させられたのですから無理もないとおもいます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。マンシュタインについてネットで検索をしてみようと思います。

お礼日時:2006/03/14 22:40

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