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秋祭りのだんじりを外人さんが見て、非常に奇異に見えたように言ってました。自分自身は見慣れているので、今まで何とも思わなかったのですが、よく考えるとだんじりの発祥って何でしょうか?
個人的には、魔よけ的な意味合いがあるように思うのですが。

A 回答 (1件)

 祭りでかつがれ、引かれる屋台を、関西ではだんじり(山車・台尻・壇尻)。

関東では山車(だし)といいます。また曳山(ひきやま)・屋台ともいいます。
 ダシは本来、柱や鉾の先に付けた御幣・花・榊・笠など、神の依代(よりしろ:神が地上に顕現する目印)とものをいいました。
 源は八坂神社(京都)の祇園山鉾とされ、さらにさかのぼれば古代の大嘗会の標山(しめやま)に由来します。標山は大嘗会当日に作られ、『類聚国史』によれば弘仁14年(823)は、榊に橘や木綿(ゆう)などで飾ったものが現れています。
 標山は神泉苑から内裏に神を招くために移動神座で、大嘗会に招く神々を祭場に送るものでした。
 祇園山鉾は貞観11年(866)に、疫神を鎮めるため勅命で当時の国数に準じ高さ2丈の鉾66本を立てて、神々を神泉苑に招き祈願したことに由来します。『本朝世紀』では長保元年(999)に、前年に京都の雑芸人が標山に似た柱を作り神社に練り込んだので、作ることを禁止したら神の怒りがあったので、山鉾を作ることが許されたと。
 以降、意匠・趣向を凝らした山車が登場するに至ります。山車に乗る子供は寄坐(よりまし:神霊が宿る人)であり、神を乗せる座が神輿に移行するに従って、山車は人形で飾られ、大勢の子供が乗り、祭り囃子や華やかな芸能を演じるようになります。
 ですから山車は本来は神の乗り物に由来します。

参考『国史大辞典』(吉川弘文館)
  『古語辞典』(岩波書店)
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