こんばんは。
今アトキンス6版(訳本)を使って熱力学を勉強しているのですがわからないことがあるので教えてください。
エンタルピーについてですが、そもそも標準エンタルピー、標準モルエンタルピーの定義は何なのでしょうか?というのも、よく標準反応エンタルピーとか標準蒸発エンタルピーなどというように変化の形で用いられる形は書いてあるのですが、いざ“標準エンタルピー”“標準モルエンタルピー“といわれて混乱しています。図書館でも調べてはみたのですが、しっくりする解説がみつからず困っています。
どなたかお教え下さりたくお願い致します。
A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
> ということは、標準エンタルピー変化で一語であり、基本的に標準
> エンタルピーは標準エンタルピー変化という解釈でよいのでしょうか?
はい。たいていの場合、とくにアトキンスに基づいた講義では、「標準エンタルピー」は「標準エンタルピー変化」の略称でしょう。
ただ、「標準エンタルピー」でネット検索してみると、「標準生成エンタルピー」の意味で「標準エンタルピー」という言葉を使う人もいるようです(専門用語の定義は、分野によって微妙に違いますので、こちらの使い方が間違っている、ということではないです)。
どちらの意味で使われているかは文脈から判断できますので、問題ないっていえば問題はないのですけど、まぎらわしいですよね。
ご丁寧にどうも有難うございます。ようやくもやもやがすっきり致しました。バーローでは標準エンタルピーは標準生成エンタルピーの意味で用いるとはっきり記述されていましたので、注意して学んでいきたいと思います。
またどうぞ宜しくお願い致します。
No.3
- 回答日時:
ところで、質問者さまがお使いになられているアトキンス6版(訳本)というのは、アトキンス教授の「物理化学」の教科書の訳本でよろしいのですよね。
アトキンス教授と、ANo.1の方の回答にあるアトキンス氏は、どう考えても別人ですので、ちょっと不安になりました。
No.2
- 回答日時:
標準エンタルピー、で切っちゃうと分からなくなります。
標準エンタルピー変化、で一つの言葉です。
英語で書くと、standard enthalpy change です。
この change の部分を of vaporization とか of reaction とかに置き換えると
標準蒸発エンタルピー: standard enthalpy of vaporization
標準反応エンタルピー: standard enthalpy of reaction
などになります。標準蒸発エンタルピーや標準反応エンタルピーなどをひっくるめていう言葉が、標準エンタルピー変化です。定義は、アトキンス69ページにあります。
標準モルエンタルピー変化は、モル当たりの標準エンタルピー変化です。
アトキンスの中では、例えば70ページの標準蒸発エンタルピーの定義にあるように、標準エンタルピー変化そのものが、モル当たりのエンタルピー変化として定義されてます。ですからアトキンスの中では、標準モルエンタルピー変化は、標準エンタルピー変化と全く同じものです。
アトキンスの外では、標準エンタルピー変化が、グラム当たりやキログラム当たりのエンタルピー変化として定義されていることがあります。というよりその方が多いかもしれません。そのため、混乱を避ける目的で、アトキンスの中でもあえて標準モル蒸発エンタルピーなどと書いてあるところがあるかも知れないです。
標準モルエンタルピー変化に関しては、さくいんからは記載箇所がわからなかったので、私が見当ちがいのことを言っている可能性があります。どうも違うような気がする、ということでしたら、補足欄で何ページに載っているかをお知らせください。教科書を見てみます。
101325様、迅速なご説明どうも有難うございました。
にもかかわらず返答が遅れて申し訳御座いません。体調を崩してしまい学校に行くのがやっとの状況だったのです。深くお詫び申し上げます。
とてもわかりやすく、すっきり致しました。ということは、標準エンタルピー変化で一語であり、基本的に標準エンタルピーは標準エンタルピー変化という解釈でよいのでしょうか?標準モルエンタルピーについては理解できました。
私が用いているのは有名な物理化学の専門書を書かれていますアトキンス教授の書かれたもので、101325様がおっしゃられている本で間違い御座いません。
No.1
- 回答日時:
こんばんは。
アトキンス氏は、化学から量子化学への橋渡しをした化学者であるというところからはじめますか?
標準反応エンタルピーとか標準蒸発エンタルピーは、量子化学が確立してから一般的な用語になった概念で、一般的な教科書ではそれが正しいし、間違っていません。
しかしながら、アトキンス氏は化学から量子化学への橋渡しの時期が最盛期の化学者のため、物理学の概念であるエンタルピーの熱化学反応への一般化を行い、それを標準エンタルピーと名づけました。その後、モル当量あたりのエンタルピーを標準モルエンタルピーと名づけました。
このような概念の違いから、そのように翻訳されているのだと思います。
A-Tanaka様、すぐに解説頂き有難うございました。
にもかかわらず返答が遅れてすみませんでした。体調を崩しておりまして…。深くお詫び申し上げます。
非常に貴重なご意見有難うございます。参考になりました。
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