準・究極の選択

 タイトルの件、不思議でならないのです。
 過去の色々な事件で、明るみに出ればすさまじい糾弾が待ち受けているのがわかっていながら、一部の大手企業はなぜ総会屋に便宜を図るのか?そのような大きなリスクを犯してまで、総会屋の世話になり、その対価として数千万円を支払うというのはどう考えても割に合わないと思うのですが。
 「企業が馬鹿だから」「企業に学習能力がないから」というような回答でなく、理屈として「なるほど」と思える回答をお願いします。

A 回答 (9件)

我が国の特性として、経営のことは経営者に、政治のことは政治家に、行政のことは官僚に、子供の教育のことは学校に、病気のことは医者にと、「あなた任せ」の国民性が根強くあります。

つまり、自分が当事者であるにもかかわらず、当事者意識を欠いてしまうほうが居心地がよい、考えなくて済むから楽だ、という考え方です。プロの側も「素人は口を出すな」というのが暗黙のルールだったのです。

株式会社における経営者と株主の関係も同じで、「経営のプロである経営者の判断に口を出すな」という経営者と「面倒なことは経営者が考えれば良い」と考える株主の思考がマッチした結果、株主総会は形ばかりの儀式(法律にあるから仕方が無い手続)になっていたのです。そのような環境であれば経営者は失敗を恐れる必要はありませんし、「将来への投資」と謳って勝手なこともできたのです。

ところが、国民生活が豊かになって個人株主が現れ、目先の損失に敏感な投資家などの「モノを言う株主」が現れると、株主総会を有名無実の存在にしてしまわなければ経営者の好き勝手にはできなくなります。株主総会も単なる通過儀礼では済まず、説明資料や年次報告などの経営情報開示をして、その説明をしなければならないことになり、経営情報の流出と経営陣の責任追及というリスクを負う事になります。「モノを言う株主」が他の株主の利害に関わるような経営者の失策を追求し、これにより株主総会での承認が得られない事態になると、経営判断をストップさせなければならない状況に至り、経営陣の痛手は計り知れないことになります。「モノを言う株主」を『和を乱すだけの邪魔者』とタカをくくっていると思わぬ痛手を被ってしまうことになるということです。

このため、株主総会を単なる通過儀礼として無事に終了させるためには、協力者が必要になります。総会屋というのは、企業が金を出せば「協力者」になるし、金を出さなければ「モノを言う株主」になります。平たく言えば、株主総会を人質にして金を要求する寄生虫ですが、経営者にしてみれば「寄生虫は使い様」ということで、協力者にしてしまって経営陣の責任追及を受けないようにする方が平和です。ですから、金を出してインサイダーにすることにメリットがあります。それだけ、危ない橋を渡っている、裏で不正を働いている、といった倫理違反行為に加担しているか、経営判断が誤っている場合における「経営陣の保身」に専心しているのです。
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>として数千万円を支払うというのはどう考えても


>割に合わないと思うのですが。

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常識的に推測してみると(推測ですが)

総会を円滑に進めるため
もしくは先代社長からの慣例、つきあい
  数十万円  ?

経営での弱点があり、そこを質問されたくない
もしくは個人的な醜聞をつかまれ、強請られた
  数百万円  ?

総会屋の会社経営を支援するため
  (社長の親族、親友が経営?)
もしくはバックリベートをもらう
もしくは裏金をプールしたい
  数千万円  ?

というような相場ではないのでしょうか
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こんにちは。



以前何かのTV番組でその辺りが分かりやすい解説を見た覚えがあります。
総会屋も政党のように与党の総会屋、野党の総会屋と二つに分かれるそうです。与党とは経営者側が引き込んだ総会屋、大して野党はその経営陣の引き下ろしあるいは乗っ取り等を企む外部によって引き込まれた総会屋を指すようです。株主総会はさしあたり総会屋にとっての国会なんでしょうか。(笑)

この場合、なぜ経営者側が与党総会屋を引き込んだか、それはまさしく悪代官が用心棒を雇っている、時代劇おなじみの風景に合致する物と思います。
企業経営にとって敵となる野党総会屋を封じ込める手っ取り早い手段は、与党の総会屋を連れてくればいい、毒をもって毒を制す、この精神ではないでしょうか。
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新任の社長と総務担当重役の会話(想像、根拠なし)



社長「そろそろ株主総会だね。よろしく頼むよ。」
重役「総会は大丈夫です。総会屋の関連企業に下請け発注の形で○○円わたしてありますから。ご心配要りません。」
社長「なに?!そりゃ、やばいんじゃないか。当社は違法行為はしないぞ!」
重役「下請け発注の形にしてありますから、絶対ばれませんよ。」
社長「そうは言っても、違法行為だろう。やめた方がいい。」
重役「やめると、総会が荒れるかもしれませんよ。」
社長「それは、覚悟の上だ。総会が荒れても、誠心誠意説明すれば、株主の皆さんは分かってくださる。」
重役「しかし、今年急に総会が荒れると、目立ってしまいますねえ。総会屋への謝礼をやめんだろうと噂になってしまうかもしれません。」
社長「それは、困る。」
重役「まあ、そういう噂になっても、社長は去年までの総会対策には関与しておられませんから平気でしょう。会長はタダじゃすまないでしょうがね。」
社長「ばかもの!!先輩を窮地に追い込んで、平気な俺と思うのか!!」

いったん悪の道に入ると、なかなか抜けられないということじゃないでしょうか?
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回答No.#3の方が詳細に、その他No.#1、2&4も。


これでパーフェクト!

多分素朴な疑問としては
『株主総会が荒れたり、長引いてもいいんじゃない?』
『“では、株主の方の質疑も無いようなので”と儀式化して早く終わりたがる会社がオカシイのでは?』

多分このQは大手信販会社の例の報道もきっかけではと思う。
あそこの例に如実なように「数十年前に一度関係を持ってしまうと、断ち切りにくい」ことや
「業績が悪い」ことなどが重なった結果があそこ。

現在は「総会屋」はなかなか「食べていけません」
一時’90年代前後がピークでしょう。(法規制があった)

古い関係を「会社の総務の一社員の決定」で持ってしまった会社も「時間で淘汰(関係持った一社員が退社済み)されてる」し
これからは「総会がWEB中継」も増加中。
本当は「零細株主締め出し傾向になりかねないWEBでの総会」は良いとは言えない(回線が少ないぞ!わざとではと本気で疑ってるが)

P.S.これからの「総会屋トラブル」は立ち消えになるでしょう。
そして「WEB中継スタイルでの“ニュー総会屋”が活躍される可能性」があると思う。

以上、皆さんの回答への追加(というより感想です)
回答No.#3の方の回答が『日本での株式会社の歪んだ構図』を指摘。
No.#1の方の「清水一行氏」の小説の「社会小説」というジャンルが消滅しつつある様に(紹介の作品は肉薄してるが多分質問者読まないんでは?失礼!)

最近「形式化した古い日本型セレモニーがあちこちでトラブリ、その欺瞞を曝け出している。(例えば戦後開始の“成人式”等)」
「株主総会」もそれらの悪い傾向を「株式会社という別モノに盛り込んでしまってる」(当時の会社の関係者達の性格構成背景=すなわち成長過程の時代風潮に原因が。)

これからは、消えていく運命と思います。
回答にならずゴメンナサイ。

では~!!!
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辛らつな意見を一つ。



みんなサラリーマンだからです。

自分のところで失敗をしたくない、事を荒立てたくない。
もっと具体的に言うと、自分の職務の期間中に問題を起こしたくない
という気持ちから来ているものと思います。
ですから、金で穏便に済む事であれば金を払ったほうが、自分が傷付か
ない訳です。
何しろ、金を払うといったって自分の金を払った人がいますか?
どうせ会社の金で、自分の腹は痛みません。
そうやって、事をとりあえず収めればいずれ、職務が変わります。
取締役の任期は2年です。その間、何事も発覚しなければ良いのです。

今回の総会屋の件でも、問題を順送りにしているだけなのです。
発覚した人は「ババ」をひいた事になります。

サラリーマンなんだから、そんな責任が取れるかというのが彼らの
本音だと思います。
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こんにちわ



1.総会屋からの仕返しがこわい
2.総会屋へ渡った金が渡した側にも一部回ってくる

というところでしょうか
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 罰則が厳しくないからでしょう。

リスクはそれほど大きくないのです。
たとえば、味の素・勧銀や高島屋も事件を起こしましたが、会社自体は
存続しています。まあ、担当者が逮捕されて役員が辞めるくらいか、
銀行なら数十日特定の部署をしめるだけです。
 商法違反をすれば、強制的に減資をするとか法外な罰金(利益の1000倍とか)、事件とは関係のない部署の社員まで罰則を科すとかしない限り、また起きるでしょう。
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たとえばleppsさんが株主総会の準備を担当し、発表資料や想定質問集つくっていたとします。

そのようなことを担当するぐらいですから当然内部情報も耳に入っており、まずい問題があることも知っています。そこで社長から「あの件はまずいからなんとか株主からの質問をうまく収められないか。」と頼まれたとします。また、総会屋から「お宅の会社、調べさせてもらったが、まずい問題が起こっているね。うちに便宜をはかってくれれば今度の株主総会では質問しないでおくがな。」といわれたとします。さて、どうしますか。昔は終身雇用制が基本でしたから社長ににらまれるということはその会社での立場が危うくなりleppsさんにとって大問題です。それで総会屋に金を払うということになります。
最近は終身雇用制も崩れていますし、なんといってもそんな論理が通用しない外国人投資家も増えていますから昔の悪しき習慣と言えそうですが、企業イメージとして昔そんなことをやっていたというのがおおやけになるのが怖くていまさら総会屋と手を切れないという面もありそうです。
この件に興味があれば、清水一行をいう作家の「悪名集団」という小説(角川文庫)が絶対にお勧めです。大変分かりやすく、また物語としても楽しめること請け合いです。
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